大切なのは「過程」

もし、どこでもドアができたら
もし、過去も未来も行き来できるタイムマシンができたら

人生はとても退屈なものになると思う

なぜなら
人生を豊かにしているのは
"道のり"だからだ

どこでもドアができたら
一瞬で目的地に辿り着く

電車も車も、飛行機も必要なくなり
移動時間という一見憂鬱なものがなくなる

しかし、
移動中に不意に出会うもの
移動中の会話、移動中の景色など

それら目的ではないが
その道のりにある刺激を享受できなくなる

また、タイムマシンができ
自分の未来や世界の未来を知ることができたら
将来に対する不安はなくなるかもしれないが

必死に努力し、
試行錯誤をすることがなくなるだろう

つまり、私たちは
ゴールまでの道のりを楽しんでいるのである

何が起こるかわからない道のりを楽しんでいる

ルフィは二度、
彼が目指す冒険のゴールについて聞ける機会があった

しかし、彼は断った

なぜなら
ゴールがわかっていたらつまらないからだ

ゴールにある景色はどうであるか

それは人から聞いてすっきりするものではない

自分が頑張って頑張って
ようやくたどり着いたからこそ
その景色には価値が生まれる

例えば私が明日いきなり
世界一のサッカー選手になれたとしても

その過程を経験しなければ
何の達成感を得ることもできないし
嬉しくもないはずだ

過程があって結果がある

その道筋こそが人生である

だから、
先の見えない冒険をするように
過程も存分に楽しむべきである