ラジオのオフ会に現れた女性の“正体”に、私はただただ涙した。
新しい音声放送を始めて半年近くが経ちました。『乙武洋匡と龍円あいりのインクルーシブラジオ』。東京都議会議員でダウン症児を育てるシングルマザーでもある。龍円あいりさんと「インクルーシブな社会を実現する」ことを旗印に、様々なゲストをお迎えしながらトークを展開する番組です。
これまで50回近く、インクルーシブ教育やインクルーシブツーリズム、さらには障害者手帳のあり方や障害者割引の是非など、様々なテーマについて語り合ってきました。チャンネル登録者も500人を超え、総再生回数も10,000回近くとなったことから、これまでの感謝の気持ちも込め、これまでの出演ゲストのみなさんとリスナーによる交流会を企画しようということになりました。いわゆる、オフ会というやつです。
年末の慌ただしい時期にもかかわらず、これまで出演してくださったゲストのみなさんも多く参加してくださり、とてもあたたかく、そして活気に満ちた会となりました。参加者それぞれはほとんどが初対面だけれど、その場にいる全員が、「インクルーシブな社会をつくりたい」という共通する想いを抱いているからか、短い時間でもすぐに意気投合していいきます。そんな様子を見ているのは、まさに主催者冥利に尽きる思いでした。
「これから何かが起こりそうでワクワクする」
オフ会からの帰り間際に、またオフ会の様子を投稿したSNSで、そんな言葉を何人もの方からかけていただきました。このワクワクをどう形にしていくのか。責任重大です。年明け以降、どんな動きにつなげていこうかと考えるだけで、私もまたワクワクしてきます。
会の終盤では、交流タイムを設けました。参加者同士が楽しそうに話を弾ませているなか、1人の女性が「ご挨拶いいですか?」と私に話しかけてくれました。彼女はこれまで2回ほど出演してくださったゲストのご友人で、今日は誘いを受けてご参加くださったとのことでした。
通り一遍の挨拶を済ませると、彼女は「じつは私––––」と、その“正体”を明かしてくれました。その事実を聞いた私の目にはみるみるうちに涙があふれ、「そうでしたか……」と声にならない声を絞り出しました。
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