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【企業向けダイバシティー&インクルージョンセミナー】「ちがいを活かす組織になるための21の行動」開催報告

「障害のない社会をつくる」

これはLITALICOのビジョンです。

これは、いわゆる「障害者」だけでなく、「LGBTQ」「子育て中の社員」「外国人」など、職場の中で”マイノリティ”となりやすい人々が活躍しやすい組織をつくることにも通じます。

そこで、LITALICO発達ナビでは、LITALICO研究所と共同して、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」をテーマにした企業向け研修を開発。

先日、人事ご担当者様向けのオンラインセミナーを開催し、研修内容を体感いただきました。

各企業の育成研修のご担当者様やダイバーシティ推進室の方など、2日にわたって60名を超える方々にオンライン上でご参加いただきました。
その様子をレポートします。

LITALICOが考える、「D&I推進が必要な理由」

この日のセミナーは、LITALICO研究所所長の野口晃菜が講師を務めました。

日本社会においてD&I推進が必要な理由、それは「制度やサービスはマジョリティ仕様に作られていて、私たちは気づかぬうちにその恩恵を受けているから。」(野口)

初めて障害者の国会議員が誕生したことで、国会議事堂がバリアフリー化されたり、ある企業では、履歴書の性別欄が廃止されたり。

マジョリティーと言われる人たちが作っていた社会では気づかれなかった「ハードル(障害)」が、マイノリティーの人たちの視点が入ることによって初めて認知され、取り除かれ、新しい仕組みが生まれはじめています。

ですが、まだまだD&I推進が進んでいないのが、日本の実態。

例えば「女性」。

「これはなんの数字か分かりますか?」(野口)

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「これは、意思決定層に占める女性の割合の実態です」

人口全体でみたら、男女比は5:5。なのに、上場企業の役員比率や管理職比率、衆議院議員の女性比率にはこれほどの差があるのが実態。

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続いて「障害者」。

障害のない方の中で働いていない人はわずか3%なのに対して、障害のある人の85%が働いていません。こんなに差があるんですね。

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D&I推進を阻む「ステレオタイプ」は誰もが持っている

どうしてこれほどまでにD&I推進は進んでいないのか?
「それは、誰しもが持っている「ステレオタイプ」に要因があります」(野口)

ステレオタイプ(ある種のカテゴリーで見る固定観念)やバイアス(偏見)は、これまで育ってきた過程で誰しもが学習をしてしまっているもの。そしてそれが無意識に働くことによって、組織内での評価に差が生まれ、人材登用の差につながることが、研究でも明らかになっています。

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本日のメインコンテンツ!「ちがいを活かすための21の行動」を公開!

LITALICOでは、女性社員・障害者・LGBTQ当事者など、いわゆる社会での「マイノリティ」と言われる属性の社員23名へのインタビュー調査実施し、その結果、「ちがいを活かす組織になるための21の行動」のリスト化を実現しました。

今回のセミナーでは、その中から、

バイアスによる決めつけをせず、ちがいが活かされた組織になるために
管理職層ができる「10個の行動」

を特別公開。
数あるダイバーシティ研修の中でも行動のリスト化まで実現しているものはほとんどありませんので、完全LITALICOオリジナルです。

こちらのレポートでも特別に(!)はじめの3つをご紹介します。

①「女性は」「障害者は」ではなく、「あなたは」「彼は」を使う
②相手のことは理解しきれていない前提の発信や質問をする
③その人自身を知ろうとするコミュニケーションをとる



(⑩まで続く)

この先のリストが気になる方、この行動って具体的にどういうこと?を知りたい方、是非一度お話の機会をいただければ幸いです。
お問い合わせお待ちしております。

セミナーにご参加いただいた企業の人事ご担当者様からはこのような感想をいただきました。

実例を用いた紹介だったため、大変理解できました。

具体的な行動リストの部分が非常に分かりやすく、行動変容につなげやすいと感じました。

今回ご紹介いただいた視点で仕事をすることができたら、より社員の居心地や働き甲斐が向上すると思いました。
バイアスは誰しもある、その前提でどうするか。そこがポイントだと思いました。「自分にバイアスがかかっている」という自己認識がある人は、正直ほとんどいないと思います。だからこそ、基本の部分をわかりやすく知ることができるこういった研修が、本当に必要だと感じています。
ロールプレイも自社メンバーでやってみたいと思いました


各企業の課題に合わせたロールプレイで行動を練習

今回のセミナーでは実践できませんでしたが、実際に企業様で研修として実施をする際には、これらの行動リストを使った”ロールプレイ”も、みっちり実施するプログラムとなっています。

これによって、「知識」として身に着けるだけでなく、自分自身の「行動」として体得し、職場で行動が持続することで、多様な人材が気持ちよく活躍できる組織・企業づくりに繋がります。

ロールプレイのシチュエーションイメージはこちら。

【シチュエーション①】
あなたはこれから障害者雇用枠の方が入る予定の組織の部長です。
まだ面談はしていませんが、応募書類を見て、「精神疾患」「女性」ということが分かっています。
それを見て、一次面接担当の課長が「この人は精神疾患だから事務作業をメインにやってもらったらよいと思います。あと出産の予定があるか聞いてみたほうが良いですね。」とあなたに伝えました。
どのように答えますか?
【シチュエーション②】
海外営業部の課長はこの春新しく昇進した新米の管理職です。
ある日、新卒3年目の女性社員が、「この度子どもを授かりまして、これからのキャリアについて相談したいと思います」と課長に面談を申し出ました。
面談が始まって早々に課長は口を開き、
「こんなこと言いたくないけど、3年目でこれから活躍できる歳なのにもったいないね~」「子育ても大変ですし、家庭を支えるとなるとずっと営業も難しいでしょうから、早めに事務職に切り替えられるように部長にお願いしておきましょうか?」
と言いました。
あなたが課長だったら、このときどんな発言をしましたか?

これは頭で考えるとなんとなく問題ない気がするかもしれませんが、実際に口に出してトライしてみてください。きっと難しさを感じると思います。LITALICOの研修では、上記でご説明した10の行動リストを使ってこのロールプレイを実践するので、迷った時の道しるべがあり、取り組みやすいことが特徴です。

実際の研修では、企業様の課題に応じ、実際の業務シーンに近いシチュエーションでのロールプレイをカスタマイズしてご用意いたします。


最後に

LITALICOではこのようなダイバーシティ&インクルージョンの研修(アンコンシャス・バイアス研修)もご提供可能となっています。

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・ダイバーシティ推進を進めたいのだけれども、何から初めていいかわからない
・アンコンシャスバイアス研修の導入を検討したい
・LITALICO開発の行動リストとロールプレイ題材の詳細を知りたい

このような企業のご担当者様いらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせくださいませ。

ご一緒に、会社の中にある「障害」を取り除いていくお手伝いができればと思っております。


お問い合わせはこちらからお願いいたします
メールアドレス:h-navi-ad@litalico.co.jp



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