日本対ベルギー マッチプレビュー~3バックの両脇を突きジャイアントキリングを狙え!~

ワールドカップ開幕前のグループリーグ敗退の予想を良い意味で裏切って決勝トーナメント進出を果たした日本代表。
ベスト8をかけて戦うのは各ポジションに世界的な選手を抱えるベルギー。
グループリーグ以上に厳しい戦いになりそうだ。

日本は良い流れで試合に臨めていたセネガル戦のスタメンで行くと思われる。
GKは川島。DF酒井宏樹、吉田、昌子、長友。MFは長谷部、柴崎、原口、香川、乾。そして1トップ大迫が先発予想の4-2-3-1と予想される。

対するベルギーはGKがクルトワ。DFはアンデルワイレルド、コンパニ、ヴェルトンゲン。MFはムニエ、デ・ブルイネ、ヴィツェル、カラスコ、メルテンス、アザール。FWはルカク。以上が先発予想とされており、フォーメーションは3-6-1だと予想される。ベルギーはグループステージ第3戦のイングランド戦で主力を休ませ、万全の状態で試合に臨んでくるだろう。

ベルギー攻略のカギは3バックの両脇を突くことだ。

ベルギーの両サイド(左:カラスコ、右:ムニエ)はどちらも攻撃的な選手だが、守備に難のある選手らだ。
彼らが上がった裏のスペースをケアしにセンターバックの選手がカバーするはず。ベルギーはチュニジアとの試合でサイドのスペースを使われて失点する場面があった。日本としては、ベルギーがカバーすることで中のディフェンスが揃わないところを突きたい。両サイド(乾、原口)のドリブルやサイドバック(酒井宏樹、長友)のコンビネーションがカギになるだろう。

さらに、ディフェンスリーダーを狙うことだ。
守備の要であるコンパニ(マンチェスター・シティー)が内転筋の怪我で戦列を離れていたが、イングランド戦で途中出場し、復活している。
恐らく、この試合で先発するものと思われているが、ベストコンディションではない可能性がある。日本はコロンビア戦同様にディフェンスラインの混乱するであろう点を狙いたい。

反対に、この試合に気を付けたいことは日本が攻めている時にセンターバックの選手にボールを取られ、そのボールがデブルイネに渡り、スルーパスされ、前線の選手(メルテンス、アザール、ルカク)らによるカウンターというような展開は何としても避けたい。

さらに、ビルドアップ(DFラインから、中盤から前線へパスやドリブルで攻め上がっていく一連の動き)時に中盤の位置で不用意なパスミスには十分に気を付けないと、即失点に繋がる。グループリーグ3試合を振り返って中盤でパスミスしたシーンが何度かあった

カウンターを受けないためにシュートで終わる。それができなくとも、自陣ゴールよりもなるべく遠い位置でファールで止めるといったメリハリあるプレーが必要。長友がオーバーラップした後、逆の右サイドの酒井を守備に戻る、またはボランチのどちらかの選手が空いたスペースを埋めることが求められる。

そして、特に気を付けたいのはセットプレーの守り方だ。ポーランド戦は酒井高徳が相手のポーランド選手をフリーにさせてしまい失点した。
ベルギーは直接ルカクの頭に合わせることはもちろん、ルカク自身が味方選手にボールを当てて落とすことも想定される。
体をぶつけて自由にさせない、先にボールに触る守備が求められる。

ベルギーはワールドカップ開幕前にFIFAランキング3位の強豪国。
さらに2016年9月のスペイン戦を最後に22戦負けがなく、代表の不敗記録を更新中である。

英老舗ブックメーカー『William Hill』社の延長・PK戦を含めた勝敗オッズではベルギーが1.17倍、日本が4.50倍となっている。(サッカーダイジェストwebからの引用)

このように大方の予想では、ベルギーが圧倒的優位とみられる中、前日の記者会見で西野監督が「我々にも勝機がピッチのどこかに落ちていると思う。それを全員で拾っていきたい」と日本の歴史上初のベスト8進出へ気合を入れる。

日本は0-0のスコアに試合を持ち込み、終盤に近づいたときに本田圭佑や岡崎慎司、さらには宇佐美貴史が出場し、ベルギー相手に先制することで勝機を見出したい。
仮に先制されても、必ず1回は訪れるであろうチャンスを確実に決めれば、勝負は分からなくなるだろう。

試合全体を通して、ボールを支配される場面が長くなると予想されるが、90分間のみならず、延長120分、さらにはPKも視野に入れる戦い方を西野監督はプランとして用意していることだろう。

ベルギーは決して勝てない相手ではない。
今大会、開催国ロシアが優勝候補スペインをPK戦の末、破った。
同じことが日本にはできないと思われているかもしれないが、サッカーにはジャイアントキリング(格下チームが格上のチームに対して勝利すること)がある。
ベンチメンバーを含めた総力戦で臨み、史上初のベスト8を掴み取りたい。

#日本代表

#ベルギー

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