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言葉を育てる、それは自分を育てるということ。

一般に、人の成熟度は
「器の大きさ」としてたとえられる。
言葉の勉強とは、まず人の器を育てることから始まる。
ここで肝心なことは、自己肯定感をはぐくみ、
感情をうまくマネジメントする方法を身につけることだ。
自己肯定感とは、自分を愛すること。

という冒頭文から始まるこの本は、韓国の人文学者のジン・ドヒョン氏と高校教師を務めながら、哲学や人文学の勉強にもいそしみ、エッセイを執筆・発表をしているユン・ナル氏による 


「言葉の力〜世界の古典と賢者の知恵に学ぶ〜」

この本に出会ったきっかけは、帯にも大きく書いてあるBTSのVさん。飛行機から降りてきた時に片手に持っていて、本の存在を知りました。

BTSというのは、韓国のアイドル。
Vはメンバーの一人で本名は김 태형(キム・テヒョン)

わたしはこのグループを、Vさんを心底尊敬しているのです。

まぁ、今日はその話は置いておいて。笑

韓国語が読めないわたしはこの本を読む為にハングルがんばるぞー!と決意したわけですが、ハングルが読める前に日本語版が発売されたので、早速読んでみました。



東洋と西洋の古典や賢者たちの言葉を引用して、言葉磨き=自分磨き、変容のプロセスを8つの段階にまとめられています。


言葉を使う者(ニンゲン)の在り方を考えさせられる内容でした。



どんな綺麗な言葉を使ったとしても、使う者の心が綺麗でなければ、透明度は伝わらない。

どんなに熱いことを言っていたとしても、本心でなければ、熱意や温度は伝わらない。

極端だけど、サッカーはやらないけど知識が豊富で話し方が上手な人と、サッカー選手で話し下手な人がいたする。この場合、きっとサッカー選手の話の方が入ってくると思う。


なぜならば、そこには経験というその人にしか語ることができない想いがあるから。

あくまで言葉は言葉に過ぎなくて、言葉に魂を吹き込むのはニンゲンだということ。


大事なのは "誰が" 話してるか。

時にテクニックなんていらない。
言葉の引き出しもいらない。


母が、" 料理は誰が作ったかで味が変わる。" と、教えてくれたのだけど、言葉も一緒だと思う。

全く同じ素敵な食材(言葉)で完璧なレシピ(ボキャブラリー×テクニック)で作ったふたりがいたとする、でも全く同じ料理って絶対に存在しない。

それはそれぞれの放つエネルギーが違うから。


きっと10代の頃作ったカレーと30代の今の私が作るカレーは味が違うんだと思う。


それくらい内側のエネルギーが反映する。

街角や市場で友に会ったなら、あなたの魂をもって唇と舌を動かしなさい。
あなたの内なる声を友の耳に届けなさい。
そうすれば、友の魂はあなたの心の真実を永遠に刻みつけるでしょう。
まるでワインの色があせて、グラスの形を忘れても、ワインの味はいつまでも記憶に残るように。


これは、レバノンの作家のハリール・ジブラーンのお言葉。

たくさん紹介されてる中で、1番すきでした。

そして、説明と解釈もすき。

言葉は道具にすぎない。言葉も大切だが、語り手の心のほうがずっと重要である。
だからこそ、あなたの魂をもって唇と舌を動かさなければならない。
あなたが内なる声で語れば、相手も内なる耳を傾けてくれるだろう。
お互いの母語が違うために意思疎通が難しくても、友達や恋人になることは可能だが、それは内なる声のおかげだ。


この感覚はすごくわかる。
ここ数年、毎年海外へ行ってるけど、毎回感じる。


伝えたい!伝えるんだ!という意志を持てば、ジェスチャーだけでも伝わるの。
言葉を使って伝わるよりも、嬉しいかもしれない。


魂がふるふるする感覚。


最後に海外へ行ったのは、去年の10月の韓国。

日本人って分かると、頭をフル回転させ知ってる日本語で話してくれる。
英語ならわかる?って英語で教えてくれる。


カフェに行ったとき、わたしはミルクティーを盛大にひっくり返してしまった。スタッフの方に伝えるとき、とりあえず来て!ってジェスチャーしたら、ついてきてくれて、ごめんなさい( ;  ; )って伝えたら、大丈夫!大丈夫!気にしないで!と日本語で伝えてくれて掃除してくれた。
その後、もう1度買いに行こうとしたら、新しいミルクティーを入れて持ってきてくれた。
そのとき、わたしは(お金払う!)って財布を指すことしかできなかった。だけど、そんなわたしを見てスタッフさんはニコッと笑って、ミルクティーを渡してくれた。あの空気感は今でも忘れない。


彼の優しさが伝わってきて、とても嬉しかった。泣きそうになるくらい本当に嬉しかった。



言葉が通じなくても、通じても、心は置いてきちゃいけない。


結局は心なのだ。







ここ1年くらいblog 、Instagramを書いていて感じることは、言語化することの大切さ。

言語化できないということは、自分の中でまだ未消化の気持ちがあるということ。

言葉にすることで、自分では気づけていなかった感情に出会うこともあるし、ふわっとした感情に輪郭を持たせることができる。


自分の感情を理解したり、"言語化できない"という状態の時のそのままを書き記すことで、自分を知ることができる。

言葉にすること=自分を追求すること


自分を追求していくこと
それは、自然と誰かのへ理解にも繋がる。

言葉にすることは思考力を養うから、諦めずに続けて行こうって思う。

言葉が変わると、人生が変わる。


人は思考が全てだと思っているので、言葉が持つ力を利用し、言葉を使う自分の在り方を考えてこれからも過ごしていきたい。


言葉は人間だけが使える魔法!


自分を磨きまくって、私だけの言葉を使えるようになりたい。


きっとこの本は、この先何度だって読み返す。


大切に繰り返し繰り返し読んで、私の一部にしていこう。


この本に、出会えてよかった。

Vさん、ありがとう^^

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