見出し画像

好きな俳句と短歌から〜初夏のうた編


時々取り上げている、好きな俳句と短歌シリーズの初夏編です。
前から思ってるんだけど、情景や心情を短い言葉で切り取るのはコピーライティングと似ています(俳句には季語が要るけど)。だから書けそうな気がするし、実際に作句、作歌してみたことも何度かありますが、微妙に違うというか…(´-ω-`)う~む  俳句と短歌は個人的な情感の表現だし、コピーはビジネスという違いもあるのかな。というわけで、もっぱら鑑賞する側です。

・私はnoteを書くのも見るのもPCなので、PCで見やすいレイアウトにしていますが、実際はスマホで見る人のほうが多いらしいので、行崩れしたらすみません(;^ω^)

★俳句編


濃き影を抱きて新緑並びをり          高浜虚子

樹々の香のなかへ入りゆく立夏かな       桂信子

はつなつの手紙をひらく楓樹下         田中裕明


初夏(はつなつ)の厨涼しき蕗の風         中勘助

初夏の瞳海を飛ぶ蝶一つ             原石鼎

初夏や頬から頬へ翔ぶ光             山岸竜治

初夏の白きシーツを泳ぎ切る           仁平勝

三日ほど主婦を忘れて初夏の旅          稲畑汀子

初夏の風色ある如く吹き渡る           高木晴子



初夏や腕に時計のない日曜            菖蒲あや

真白きトランク初夏の空港に           成瀬正とし

初夏の山立ちめぐり四方に風           水原秋桜子

初夏に開く郵便切手ほどの窓            有馬朗人

初夏の銀座闊歩す誕生日              伊藤いと子

初夏や夕月に添ふ星一つ              小沢碧童

山見ゆる宿に帯とく初夏の旅            阿部みどり女

★短歌編


初夏の 野は光るなり 大麦の かぜのなかなる 君が唇 
                        前田夕暮  

きみの手の なかにわが手は 包まれて 群衆となる はつ夏の街
                        藤岡美幸

ひそかごと 持つとはいはじ 曇り日の 若葉明るく 親しきものを
                        古泉千樫

きみに逢う 以前のぼくに 遭いたくて 海へのバスに 揺られていたり
                        永田和宏

桃の蜜 手のひらの見えぬ 傷に沁む 若き日はいつ いかに終わらむ
                        米川 千嘉子

かなしみは 明るさゆゑに きたりけり 一本の樹の 翳らひにけり
                        前 登志夫

・前 登志夫さんの歌では、↓これもすごく好き。


夜となりて 雨降る山か くらやみに 脚を伸ばせり 川となるまで

        ☆      ☆     ☆

梅雨になる前の今の時期は、本当に気持ちがいい季節ですね。
近所のお庭の満開のバラにも癒やされています。
↓他にも俳句、短歌記事いろいろ書いてます。

       ☆      ☆     ☆


★フォローしている笹目いく子さんの時代小説『独り剣客 山辺九弥 おやこ見習い帖』が5/29に発売になります。アルファポリスの第8回歴史·時代小説大賞、大賞受賞作品に加筆した作品です。気鋭の実力派作家さんの、江戸ものファンには見逃せない作品ですよ ( ^ω^ )ノ

閲覧ありがとうございました (´ェ`)


   

嬉しいご厚意は、地球に暮らす小さな仲間たち(コウモリと野生動物)を守る目的の寄付に使わせていただきます(๑´ω`๑)♡