かとうひとし

週に一回自由律俳句を投稿する人。本当は小説を書きたい。

かとうひとし

週に一回自由律俳句を投稿する人。本当は小説を書きたい。

マガジン

  • 自由律俳句

    自作の句を載せています。週一更新予定

最近の記事

自由律俳句(7/6〜7/12)

せめて妖怪と思って欲しい 台所立ち食いチャーハンの汗 チャーハンかっこんで息苦しく嬉しく すって、はいて、やめたPeaceを懐かしむ 休業明けてまた無愛想な親父 熱帯夜にアジサイ青く枯れず 川風に梅雨の暑気飛ぶ千鳥足(定型) 川風に涼んで歩いて酔っ払い

    • 自由律俳句(4/20〜5/31)

      夕暮れからまっすぐ飛行機雲 月低く静かに熟れている 一本目軽くなって二本目のキリンラガー 松の枝光もせず五月晴れ眩しい あつい陽射しから松の枝暗い 深夜ラジオをよすがに今朝も起きる 独り酔って酔って静かな部屋

      • 自由律俳句(4/13〜4/19)

        太陽真上に遊んで酔って重い足 絶えず風吹いて桜散って川流れて 酔ってくたびれて黙って笑ってる 名を知らぬ白い花はらはら 松、イチョウ、けやき、皆青々 気づけば葉桜くっきり青かった 帰り道に猫は唸って夕暮れ

        • 自由律俳句(3/30〜4/12)

          行って帰って行って帰って社会人 月曜の朝ビートルズによすがを ビール一口、ため息の四月一日 交差点のビル風に桜飛ぶ 眠気と仕事する暖かな午後 街灯届かないところにも夜桜 うつむいて花曇りの頭痛だった そら豆を肴に春の酒 車窓の桜流れて、虚な目 バスが来ないとみなぼやいている

        自由律俳句(7/6〜7/12)

        マガジン

        • 自由律俳句
          48本

        記事

          自由律俳句(3/16〜3/29)

          柵こえて明るい公園からシャボン玉 *木蓮の産毛が日にあたたかく *木蓮の産毛光って陽射しやわらかい *陽は柔らか、木蓮の産毛光っている *日に柔らかに木蓮の産毛光っている *木蓮の産毛に春の陽射している 杯重ねる楽しくて嬉しくて 水底へ沈むばかりの二日酔い(定型) 旗日だ旗日だと瓶ビール2本 雪つれて春風は前髪逆撫でた 静かに降る雪、みな聴くじっと *昼酒は安く、寝酒は高く 呑んで良識を捨てれず 一日千秋また酒にあう

          自由律俳句(3/16〜3/29)

          自由律俳句(3/9〜3/15)

          春はいずこ週間天気予報よ 今朝の雪雲去って帰路にオリオン座 傘に砕けて鳴るは雨粒の重さ 夜空に爪立てよ細い月 三日月の傷から光もれている あたたかい陽射しに川面碧く今も昔も 春陽に川碧し今も昔も 雪吊りとけて梅あかくこぼれている ずーっと向こう、川に橋はかかっている

          自由律俳句(3/9〜3/15)

          自由律俳句(3/2〜3/8)

          名残雪が積もってニッカお湯で割る 詩集ひとつ仕事カバンに忍ばせてある グラシンに包まれた詩集胸に抱いている 酔うて帰路、途端走り出したくなる 今日の終わりにバーの戸押し開けた 嫌な一日惜しんで安酒をなめている 塵埃を週末へ流せこの一杯

          自由律俳句(3/2〜3/8)

          自由律俳句(2/24〜3/1)

          社会復帰と独りごちて街へくりだす ご相伴にあずかり三軒目の水割り 酔うて紫煙恋しく深く息吸う ファミレスをハズして悪酔いの胸焼け 風は冷たいがまずは瓶ビール 呑めば呑むほどおちていく 塵埃にまみれた世間滅びてしまえ

          自由律俳句(2/24〜3/1)

          自由律俳句(2/17〜2/23)

          高熱に唇切れて血の味がする 全身の痛みとまどろんでいた うどん柔らかくなるまで息も絶え絶え 水道から汲んだ水の冷たい嬉しさ 病床に伏して残照に目を細める 床を上げて水割りおそるおそる 病み上がりまた生活が始まった

          自由律俳句(2/17〜2/23)

          自由律俳句(2/3〜2/16)

          調子良く呑んで悪態ばかりだった 昨夜の自己嫌悪を今朝もまた反芻 目の端に梅の花開いて遅刻 理想の朝を夢見つつ正午の寝床 久しぶりに会って得難い人だった 別れ際次の約束をしても寂しい 母とさし向かいで朝食をとっている

          自由律俳句(2/3〜2/16)

          自由律俳句(1/27〜2/2)

          二日酔いと嘘ついてばっくれた 17時過ぎて空明るく春の気配 ネットには砂糖菓子と劇薬ばかりだ ウォークマンすら私を励ましている だらだら歩いて食欲不振者のまま 酒呑んでやっとひとここち このサングラスは誰に忘れられたのか

          自由律俳句(1/27〜2/2)

          自由律俳句(1/20〜1/26)

          混み合ったバスでは学生がぐったり 山茶花散って根本は花びらで紅い つまらないCMがうざいうざい 心虚しく何も浮かばない 何も思い浮かばず詩情とは何だったか 【空想自由律】 サウナ出て盗賊は枯れ草で汗拭う 酔夢で籠編み紫煙吐いて笑うだけ

          自由律俳句(1/20〜1/26)

          自由律俳句(1/13〜1/19)

          酔って酔って、まだ呑んだ 昨夜の雪に陽が射して明るい 朝方風邪に捕まって鼻をかむ 百薬の長も形無しの風邪だった 寒空を飛行機がピカピカ飛んで行った やけに明るい医者が信じられない 熱いスープひとさじ胃に落ちた

          自由律俳句(1/13〜1/19)

          自由律俳句(1/6〜1/12)

          つまらない妄想で眠れずにいる 何杯目の寝酒かとグラスへ氷 北風に髪逆巻いてひたい冷たい 不定形な不安がふわふわある 三十にして落ち着きが無い バス停に杖一本忘れられている よい酒呑みの集まりだった

          自由律俳句(1/6〜1/12)

          自由律俳句(12/30〜1/5)

          休暇はキリンラガーに始まった 酔うて夢心地に新年だった 元日に飽きた子供の騒ぐ声(定型) 元日に飽きて表に子ら賑やか うららかな一月一日地震だった 明日のラジオ楽しみに今日も働く 流行り歌が頭上をただ流れていく 小春日和に雪吊りが虚しい

          自由律俳句(12/30〜1/5)

          自由律俳句(12/23〜12/29)

          息真っ白でふと面白い 寒くとも息白くてゆかいゆかい 一夜明け雪深い道を駆けてみる 朝、雪深くなった道を駆けてゆく 二日酔いの内にクリスマス終わっていた クリスマス過ぎてしめ飾りだ 枯れ木の上鳥たちも忙しない 年の瀬の人混み抜けて独り帰る 年の瀬の人混みに流されて実家へ

          自由律俳句(12/23〜12/29)