[詩] ぼくは宇宙のかけら ──ぼくのからだは分子原子の集合体
分子や原子は老いない
化学の教科書は古びても
分子や原子は歳をとらない
しかし分子原子の集合体は老いる
経年変化し、経年劣化し
分解して
もとの分子、原子に戻り
別の集合体に生まれ変わる
集合体はたえず変化し
たがいに入れ替わり
たがいに組み合わさって
あるときは雲や山になり
またあるときは花や猫や車になる
ぼくも集合体
星のかけらと
もみじの木と
恐竜のしっぽの先が
たまたま組み合わさって
人間のかたちをしているだけ
あしたは何になっているかな
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