見出し画像

業務フローのスキル無くしてRPA無し

RPAの使い所と効果とは

RPAは、適したところに使えば一定の効果がある。
これは、非常に正しいことです。

でも、ちょっと待ってほしい。

そもそも、RPA使うとこって、なんでそんな業務になっちゃってるの?ということなくして無理やりデジタル化すると、本当にDX(やBPR)で業務改革しようと思った時の足枷になってしまいます。

なぜ、足枷なってしまうのか?

1、予算の問題

 いろいろなところでRPAを投入してしまった結果何が起こるか。ペアでやっている仕組みについては、片方だけの更新ができなくなる(片方を変えるともう片方のRPA連携先も変えなければいけないから)。これの意味するところは、本筋で業務改革をしようとすると、抵抗勢力が出てきて新たに予算が取りにくくなる、もしくは、財政部門から既にICTにコストをかけているのに、なぜまたこの部分に投資をする必要があるのか?ということになるだろう。一時凌ぎのこと、どうしてもやりたくなるのはわかるけれど(まず、楽にならないと他のことができないという理屈)、RPAで楽になって業務改革が進んでいるという事例が自治体からあまり出てきていない以上、本丸にも目を向けて対応することも必要ではないでしょうか。

 このように考えると、しばらく絶対に更新しない仕組み・画面も変わらない仕組み、業務も変わらない仕組みで、数が稼げるものを対象に進めていかないと、どこかで「RPAの罠」に引っ掛かってしまうことでしょう。

2、ブラックボックス化の問題

 これは、情報部門がRPAを作った場合でも、原課側でRPAを作った場合でも同様ですが、その作成した担当者が移動してしまった後に、「システムの画面構成が変わった」「業務ルールや法令が変わってチェックが増えた」が発生すると誰も触ることができなくなってしまうことが発生します。これは、昔ながらの触っちゃいけない秘伝のAccessがあるため、業務がそれに引きずれれていいくのと同じ状況です。下手に業務がブラックボックス化されてしまう弊害は他にもあります。最初に、手作業でやっていた担当者は、それをやっている理由が分かっての複雑な作業をこなしているのですが、引き継いでオート化された後のものを使っている人にとっては、その中で何が行われて完了しているのかしっかり把握していないため、万が一があったときに何故だか判断できなくなってしまうことでしょう。

 RPAであろうが何であろうが、業務の一環である以上、その業務がどのように行われているかを把握することは、「業務改革」を進める上でも、通常業務を遂行していく上でも大事なことではないですか。

3、業務標準化

 RPA導入した後に、該当業務が標準化されて帳票が・・・以下略。

しかし、RPAから見えてきた、もっとやばいこと

場の方が自分たちでカスタマイズしながら、業務を効率化していこうっていう話が当初出てきていたが本当にそうなっているだろうか?私の知る限りでは、そうなっているところは少ない。

理由は簡単、原課の方が業務フローが作れないからだ。
こちらの方が、実は根が深い問題だったりする。

原課が業務フローを作れないことで何が起こっているか?

意気揚々と、RPAで対象となる事業がないかと情報部門から各原課に、業務が楽になりそうな案件ありませんか?と投げかける。

そして、手がいくつか上がってくる。元々考えていた、RPAの使い方を教えれば、自分たちでシナリオが作れるのでは?という想定のもとに話に行く。しかし、RPAの使い方の以前として「業務フローがない」「業務フローの作り方がわからない」が大量に発生する。時間がないため、情報部門がやむなく巻き取って自分たちで業務フローをヒアリングして作って、RPAをセッティングする。結果、情報部門が動ける範囲内でしかRPAが設定できない状況に陥る。

これだと、当初の目的とすりあっていないため、効果が出にくくなるのは当たり前である。

いくつかの自治体では、RPAのセッティングは情報部門のリソースがないから辞めてしまっているぐらいでもある。

業務フロー(自らの業務の流れ)がわからなければ何もできない

 業務改善、業務改革、DX、BPR、その他諸々含めて、結局のところ現行業務をしっかりと理解していなければ、どこを改善・改革することもできないのである。ツールがあるから、仕組みを導入すれば・・・ではない、その前の問題なのです。

 ICTの失敗の多くは、現状の業務分析ができていなかったり、表面上の部分を変えることだけを進めていくからです。しっかりと業務分析をしていけば、類似の業務の発見や、ノウハウをまとめて説明もしていけるのです。

 まずは、少しずつで良いので、今の業務を明確化していきましょう。それが多くの分野でできるようになれば、自然とデータ化した方がいい箇所、連携した方がいい箇所もわかるし、業務フローを使った業務分析もできるようになるのです。

 自分が何をやっているのか人に説明できない状態で、どうして「デジタル化」や「DX化」ができるでしょうか!

 情報部門が全てヒアリングしなければ進められないなんてことが続くようでは、いくら自治体DXを進めようとしても直ぐにリソース不足になることでしょう。それを回避するたった一つの方法は、遠回りのようにみえても、全ての職員(できなければ、各部門に何人かでもいい)が業務の見える化をできるようになることです。いろいろな自治体の事例にしても、国からの施策にしても、自分のところでできるかできないかを現場でも考えるような力をつけていけることです。

 本当にやりたい業務は、本来、現場の職員さんの中にあるはずです。それがわからないのは、そもそも自分の業務が明確になっていないから(業務が明確になっていてもできない場合は、その業務の目標・目的がわかっていないから)なのです。だからこそ、自分の業務を明確にする!ここが、業務改革の1丁目1番地です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?