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創業・起業のための資金調達ともっと大切なこと

初めてこのマガジンに寄稿します、中小企業診断士の中郡と言います。創業・起業は専門分野とは言えませんが、普段の研究テーマである事業承継や管理会計・ファイナンス、SDGs等の切り口から創業について考える場にできるようにしていきたいと考えています。

さて、先日依頼を受け、次のようなコラムを書かせてもらいました。

タイトルには「助成金」と入れましたが、これはある意味SEO対策でして(笑) 本当の狙いはそこだけではありません。

創業時において大切だと思うのは「資金繰り」です。むろん、起業時だけではなく事業を継続していくうえで資金繰りが大切なことは間違いないのですが、特に創業してすぐは気をつけなくてはいけないと考えています。

会社は赤字だから倒産するわけではありません。資金が足りなくなって行き詰まり、倒産にいたります。損益計算書上は黒字でも倒産することはあるわけです。最初はこの感覚がなかなかつかめない。売り上げと入金までの間にはタイムラグがあると理屈ではわかっていても「黒字なのになんでこんなに現金がないんだ」と思ってしまうようです。

そのために「資金繰り計画表」とその基となる「創業計画書」を作っておくことが大切になるのです。

創業補助金にせよビジネスプランコンペティションにせよ、採択されたり入賞したりするためには「創業計画書」が重要になります。こうした制度を利用することで「創業計画書」を作り込む機会を得られるのが、ここで資金調達ができることよりも意味があると思っています。

ですから、補助金に採択されなくても、ビジネスプランコンペティションに入賞できなくても、必要以上に落胆することはありません。なにがダメだったかを考え、計画をブラッシュアップしていくこと。そのことで事業の成功確率も上げていけるのです。

計画書がしっかりすれば、新創業融資制度などなんらかの融資を受けられる可能性は格段に上がります。創業補助金に採択されるより、ビジネスプランコンペティションに入賞するより、融資を受ける方が簡単なはずです。

資金調達のことを書きながらも、実はこのコラムで一番伝えたかったのは「創業計画書(と資金繰り計画表)を作り込め」でした。一人で作れないなら創業セミナーなどに通うのも良いと思います。一人で悩まず、いろいろな人の助けを借りながら、創業を軌道に乗せ体って欲しいと思います。

<参考図書>


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