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【セミナー】世にも奇妙な中小企業会計

すでに先々月のことですが、4月28日夜、企業内診断士フォーラムの分科会で僕が主宰をしている「財務研究mini」を開催しました。
今回は
世にも奇妙な中小企業会計
と題して僕が講師役を勤めました。

■始めたきっかけ

このお題で話をするのはたぶん、7回目だと思います。以前にもnoteにそのことを書いています。

タイトルは同期の診断士がつけてくれました。

決算書、特に貸借対照表(B/S)の左上の仕訳科目から、注意して見る必要のある部分を確認していきました。やっていることは粉飾の見抜き方に近いのですが、やり始めた趣旨は別なところにあります。
もともと、中小企業の経理担当者として自分自身で経験した、慣例として行われている「変な会計処理」をピックアップしたところから始まります。その後、その部分に意識がいったせいか、支援先などでもこうした「変な会計処理」に目が行くようになり、そうした事項を拾い集めてセミナーに仕立てました。

まず聞いて欲しいと思ったのは、中小企業診断士の仲間です。経理の経験は特になく、試験勉強で正当な処理を学んでいると、僕が示した変な事例を見ても「信じられない」となってしまうだろうと思いました(実際、そうなっていました)。大企業で経理を経験していても、大企業じゃ、そんな変な処理はしないので、これまた「なんじゃ、それ」となります。
ただ、中小企業の場合、意図的に変な処理をしているだけではない、と経験上、思っていました。節税などのために、無理な処理を場合もありますが、多くの場合、「知らない」からそうした処理をしていると、経験上、感じてきました。
本当に悪気なく、「なんか問題なんですか?」と聞き返されることが多々ありました。そうした実態を知らないと、診断士として支援に入ったときに、上手くいかないだろうと思ったのです。いまでも、特に合格したばかりの方からは「机上の勉強と実務との距離を埋めてもらえる」と評価をいただいています。

■中小企業の当事者にも聞いて欲しい

同じ想いはもちつづけていますが、これからは、中小企業の経営者・経理責任者にも伝える機会を作っていきたいと思っています。意図的に、悪意を持ってやっている場合は無理ですが、多くの場合、まっとうな(正しいとまでは言わない)処理を、理由も添えて説明してあげれば、わかってもらえると思います。変にいじった決算書を元に財務分析などを行って経営の助言を行っても間違ってしまいます。そうしたお互いのすれ違いをなくしていきたいとの想いもあります。

■財務デューデリやバリュエーションの入り口に

そして、あらためて視点を変えて、診断士の方へ伝える機会も増やしていきたいと思っています。最近、財務デューデリジェンスやバリュエーションの入門講座を立て続けに視聴したのですが、僕が説明していることは、ほぼ、DDやバリュエーションの基本と同じだと思ったのです。もっと突っ込んだ部分は、より専門性の高い人にお願いするとして、この知識があれば、DDやバリュエーションの前さばきはできると思いました(僕自身が、今やらせてもらっています)
そんなわけで、セミナーコンテンツ、もっとブラッシュアップして、多くの人に聞いてもらえるようじ努力していこうと考えています。

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