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仕事の話

最近、悩んでいることがある。

1月に転職をし、今の会社に入社して半年が過ぎた。前職はブラック寄りのグレーな会社で、勤務時間は問題ないが、とにかく給与が低かった。それでも必要とされていたし、やりがいも感じていたから新卒採用から8年ほどいたのだが、このコロナ禍のあおりをうけ、もともと低い給与がさらに低くなると聞かされた。悩んだが、先立つものがなければ生きていくこともままならない。このままここにいても、昇給の見込みはほとんどないし…。以前からぼんやりと考えていたこともあり、生活のために転職したのだった。

今の会社は、今時珍しいくらいのホワイト企業だ。ほとんど定時で帰れるし、給与も、業界水準としては平均くらいのようだが、前職に比べれば、すこし高いごま油やお醤油を選べるくらいにはよくなった。有給も好きに取れるし、上司や同僚は穏やかな人ばかり。すごいところに来てしまったと思った。仕事に関する勉強のための書籍を買おうとしたら、会社の経費で買うからと止められたときは、何か騙されているのではないかと不安になったほどだ。

転職して、どうやら自分が置かれている状況は夢でも詐欺でもないということがわかってきて、私は俄かにやる気を出した。とにかく毎日新しいことを覚えて、半年でなんでもできるようになるぞ!というのが当初の目標だった。

そして半年がたったわけだが、最近、伸び悩みを感じている。もちろん、半年ぼんやりしていたわけではない。一通りのことはできるし、上司からの評価も悪くはない。けれども、今一つ、できているという手ごたえがない。一応形にはなっているけれど、いつも70点くらいしか取れないような感じで、尻の据わりが悪いのだ。

なので今日はその理由を考えてみようと思う。以下、思いつきでどんどん書いていく。

①覚えるフェーズから、思考するフェーズに移行したため。

→当たり前だが、まずはこれだ。

これまでは、仕事を覚えることが目的だった。覚えたことをその通りにやって、よしできた、OK!でよかったのだが、半年もたつと、クオリティを上げなければならなくなる。AとBの関係性がこうだから、Cはこうしておいたほうがいいな。そうしたらDはここまでに終わらせないと。こうした方が見やすいかな。私の仕事では、締め切りはここだが、同僚はそれで大丈夫だろうか。みたいな感じだ。

一つ一つの作業は問題なくこなせるのに、それを同時並行し、毎日変わる状況に適応しながらとなると、難易度が段違いになる。私は粗忽者なので、そうなるとケアレスミスをしてしまいがちだ。こればかりは慣れと、落ち着いて集中してやるしかない。がんばれ私。


②業務の分担があいまいなため。

→引継ぎを受ける際、ちょっと困ったことがある。それは、

「この業務は、基本的には、○○さんにお願いしてね。手が空いてたらやってくれてもいいけど」というやつだ。

こういう表現をされると、新人としては、本来は自分がやるべきなのかな?どのくらいの割合でお願いすべきなのかな?と悩んでしまうのだ。それで、最初の頃はなるべく自分で全部やろうとして、とても時間が足りず、困り果てていた。見かねた○○さんが、やるよと声を掛けてくれたのだが、全てお願いしていいものかどうか。お互いの業務をすり合わせる習慣がないので、○○さんの業務の全貌を私はまだよくわかっていない。

しかもこの○○さん、お願いする際に何か言いたげな顔をすることがよくあるのだ。やっぱり自分でやるべきなのか?「お願いしても大丈夫ですか…?」と聞いてみるのだが、「はい、大丈夫です」とその表情の理由を話してくれない。休憩時間はにこやかに話してくれるので、嫌われているわけではない(と思いたい)し。

その業務は対外的な処理も伴うので、窓口が複数になることも避けたほうがいいと私は思っている。この人がやると決まっているなら全部お願いしたいのだが。こんな時、OJTの先輩がいればさじ加減を教えてもらえるのにと思うが、私の前任者はいま育休中のため聞くに聞けない。

何が問題かって、お願いするかどうかで悩んでいること自体がストレスになるのだ。仕事の行き先がわからなくて悩むというのは、非常に無駄だし、ストレスがたまる。

業務を切り分けるなら完璧に切り分ける、もしくは全員が同じことをできるようにして、そのつど声を掛け合って受け持ちを変える。どちらかにしっかり分けるべきだと思うのだが、新参者があまり大きな口をきいて煙たがられるのも嫌だしなあ。


③求められていることがよくわからない

端的に言って、私は前任者の育休の補充要員なので、前任者と同じパフォーマンスが求められているはずだ。けれど、ロールモデルにするべき前任者がいないので、細かいところで行き届かない部分があるに違いないのだ。前任者はこういう時こうしてた、こんな感じだった、みたいな情報があればいいのだが、同僚にとってもそれは指摘しづらいだろう。

組織の中で仕事をするとき、どんなに尖っていたくても、ある程度協調性や忖度は必要だ。たとえばみんなが一生懸命荷物を運んでいるときに、一人座っている新人がいたら、誰だってイラッとするだろう。そのさじ加減がいまいちわからない。前任者から引き継ぎを受けたとき、すでに臨月だったので、動き方も参考にしてはいけない気がするし。

そういう時、自分から聞けばいいのだが、というか聞いているつもりなのだが、どうも遠慮されてしまう。教えてもらえない、手も出させてもらえないでは、何も学べないではないか…。もしかして私、もう見放されているのか。いや、半年でそれはさすがに早すぎるだろう。たぶんそういう訳ではない。たぶん。おそらくきっと。


うーん。だいぶ整理できた。やっぱり、空回りしている感がある。そもそも自分の仕事を完璧にしてから人のやっていることに手を出さなければとも思う(けど「あの子だけどっしり座っちゃって…」って思われるのも嫌じゃない?)。あとやっぱり仕事の切り分けは必要だ。これは上司に相談してもいいかもしれない。もしくは○○さんと腹を割って話すかだ。

やっぱりOJT制度って大事なんだなあ。課された業務以外に、やったら喜ばれることやそのやり方とか、さじ加減とか、こういう風に接するとか、そういうマニュアルには書けない情報がたくさんあると思う。まあ、考えてもしかたがない。自分で道を切り拓いていくしかない。うーん、明日もがんばろう。

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