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「利賀村、未来の富山を作っていくために『今の私』がすべきことは」

利賀プロ4年のじゅんせいです。
今回は後日談。
先日富山県で開催した、富山県知事と利賀プロジェクトの対談『TOGA EXPO』についてお話します。

なぜ県知事との対談を開催するに至ったのか。無事開催する事はできたのか。最後まで読んで頂けると嬉しいです。

全てはミクロから始まり、マクロに帰着する:|

昨年1年間、利賀村に行くことが難しく、現状維持、企画の引き継ぎに終始してしまう自分に物足りなさや「本当にこれで良いのか」という葛藤がありました。

ー利賀村の課題も利賀プロジェクトだけで変えられるものではないのかもしれないー

利賀プロジェクトに入ってから「変えられること」「変えられないこと」があることを知りました。

しかし私はこのプロジェクトに入ったからには何か1つでも成果を残し、村への貢献をしたいと考えていました。
10年間続いてきた利賀プロジェクトを見つめて気づいたこと。
それは「マクロ視点を取り入れなければならない」ということです。

有名なことわざに「木を見て、森を見ず」という言葉があります。意味は細部にこだわり全体が見えていないという意味です。
利賀プロジェクトでは利賀村の方とお話する機会を頂き、そのリアルを知ることができるという大きな強みがあります。またこれまでの活動も村の方とのお話の中から生まれたものが多いです。
私は現場を知ることが非常に重要だと考えていますし、そのような機会を頂けることにも感謝しています。
しかし、活動10年目という節目の年に今までにない新たな視点を取り入れることが富山県出身である私の役目だと考えました。

「利賀村という美しい木をより知るためには、富山県という森を知らなければならない」そんな思いで私はこの新たな企画に取り組みました。

焦りは遅れのもと、行動には根拠を

この企画を考えたのは3月、開催されたのは2021年11月12日でした。開催までに7ヶ月近く要してしまった背景には、自身の焦りがありました。
活動期間があと1年しかないという事実に気持ちが逸り、無理に企画を通す形になってしまったためです。

これに関しては利賀プロジェクトのメンバーや関係者の方には迷惑をかけることもあり、学びや反省が多くありました。
しかし、利賀プロメンバー全員が自分の思いに向き合ってくれたこと、関係者の皆様がアドバイスしてくださったこと、牛島先生が親身に相談に乗ってくださったことで企画を形にすることが叶いました。
この場を借りて感謝致します。ありがとうございました。

行動先取が重要である一方、そこに他者を動かす根拠を肉付けできるかどうかが有意義な企画になるかどうかの境目なのだと再認識しました。

準備の「99」


企画が成功するための要素、準備がその99%を占めています。

私たちは県知事対談に向けて何を目標とすべきか、どのような付加価値がつけられるか真剣に向き合いました。
単に県知事の話を聞くだけではなく、私たちの活動そして利賀村を知ってもらうための工夫が必要。そこで考えたのは県知事、我々学生が用意したテーマについて手元のスケッチブックに各々の考えを一言で書くというものです。
伝えやすく、かつ伝わりやすい対談作りを心がけました。

迎えた当日。
少しの緊張とともに少しの高揚がメンバーを包んだ。

高質なインプットと明快なアウトプットを意識し、会が始まった。
県知事は大変朗らかな方で、終始頷きながら私たちの活動報告を聞いてくださった。

そして対談に入る。
「利賀村、富山県の未来を作っていくために必要なことは〇〇だ」

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学生、県知事のペンがスケッチブックの上を駆ける。

ー連携ー
私は「活動を通じて村民の方のパワーを感じた一方で、公共交通や子育てに関する課題もある。それを解消するためには市や県が連携していくことが必要」と思いの丈を伝え、
他メンバーからは、「対話」「村の自立」などの言葉が出た。

ーウェルビーイングー
県知事のスケッチブックには策定中の戦略でもある、「ウェルビーイング」の文字が印象的だった。
そして「みなさんがエンジンとなり、県内の関係人口を増加させてほしい。利賀をここまで考えてくれるプロジェクトがあるのは、大変頼もしい」と激励してくださった。

会を終えた後、県知事とお話する時間がありました。
その時に何より嬉しかったのが、県知事が「是非皆さんと一緒に利賀村にいく機会を作りたい」とおっしゃっていたことです。
今回の企画が利賀村を変えることはないのかもしれない。しかし、県知事に利賀プロの活動を知って頂いたこと。県知事の地域活性への想いを知ることができたことは、10年目の大きな変革だと考えています。

物事を広く正しく見ることで、本質的な水源、水流を読み取ることができる。それこそが課題へのアプローチ、細部を知るための一歩目なのではないか。
私はそう考えます。

県知事対談については、しゅんも記事を書いてくれています。以下のリンクからチェックしてみてください!


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