見出し画像

2021/06/16 企業の開発の仕組み

北九州の工場に配属されて以来研修が続いています。先輩社員のお仕事について伺う機会が毎日あるのですが、学校と違う大企業の動き方についてだんだん理解してきたなという感じです。

特に印象に残っているのは、関わってくる企業はお互いに製法やノウハウ等を開示しないようにしつつ進めていることです。僕の会社の場合、消費者に届く最終製品のうちの一部品を担っており、得意先には上流の原料メーカー、下流には部品を使って具体的な製品を作るメーカーがいます。学校だと学会や研究会の機会を度々開き、情報を互いに公開して知識を共有するのが普通ですが、得意先同士ですとノウハウが流出して真似されてしまうリスクがあり、情報を公にしようとしません。また、最終製品を供給する企業やそれを販売するサービス業等と比べて、僕の所属するBtoBの企業は慎重で莫大な投資をする場面が相対的に多いです。色んな打ち手をポンポンと繰り出せない性質上、自社の貴重な経営資源を守る為にもそのあたりは守りの姿勢を貫く必要があるのかなとも考えられます。

そのため、開発をする際は得意先の原料や製品の物性や品質について具体的に聞くことはできず、わざわざ自社のメソッドで品質検証を行います。または、それらを想定したものを実験材料として別で購入し、独自で検討を行うなど、非常に手間のかかることをしています。初めその話を聞いたとき、意外と開発は窮屈だなと思いましたが、背景について考えてみると納得がいきました。

昨今オープンイノベーション、外部連携を盛んにしようという風潮が高まってきており、メディアでも多く取り上げられていますが、その多くはBtoCの企業であり、最終製品として世にメソッドが出回りにくい形だから進んでいるのだと考えられます。一方BtoBの企業では、先述のような事情から中々その風潮を新たに生み出すのが難しそうだなと感じています。特に大企業となるとその動きには大きな責任も伴いますので、ますます腰は重くなりそうです。

これを受けて、僕はそんな環境でも開発のスピードや質を上げることはできないのかなと思案しています。頭でっかちで、かつ基本的なことに過ぎませんが、対話やヒアリングを通じて得意先との良好な関係を形成し、質の高い情報を(厳格とはいえ)スムーズに流通させるような仕組みを自分なりに構築することが大事だと考えています。今後、研修以降の業務で実践できたらなと思います。

写真は今日の昼食(社食)です。ご飯の量は好みで変えることがてきると最近気付き、大盛りにするのが習慣になってました。今日はさらに特盛にチャレンジしてみたところ、(写真見にくいですが)漫画みたいな盛り方のご飯を、しかも密度も高く作ってくれました。。食堂のおばさんありがとうございます!ちなみに、これでなんと460円。ここまでコスパ最強のご飯はすごいと思います。

この記事が参加している募集

業界あるある

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?