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AIが社会に浸透したとき、お弁当屋さんはどう変わるか考察してみる

ランチの時間帯になると弁当を販売するお店に長蛇の列ができている光景をよく目にします。人混みが嫌いな自分は、もうその時点で別のお店に向かってしまいます。
でも、AIでお弁当屋さんにイノベーションが起こったら、こんな光景もなくなるのではないかーー
ということで、今回は「もしもお弁当屋さんがAIを活用したらどんなことが起こるのか」を考察してみます。

売上予測から適正量の作り置きができる

過去のPOSデータをAIに取り込むことで、機械学習の推論によって精度の高い売上予測を立てることができるはずです。季節や天候、周辺地域でのイベントの有無など、あらゆる項目をビッグデータとして扱います。当然のことではありますが、判断材料となるビッグデータのボリュームや質によって予測精度も変わります。


精度の高い予測が可能になると、時間経過とともに、例えば「から揚げ弁当を5個作って」「幕の内弁当を3個作って」といった指示をAIが与えてくれます。
昼時に合わせて作り置きしておくお店も少なくないですが、過剰に作りすぎてしまったり、反対に足りなくなってしまうことも考えられるため、適正量を予測するという意味でAIの活用は有効です。
また、副次的なメリットとして食品ロスが減ったり、食材の無駄な仕入れもなくなるはず。

トレンドを意識した新メニューをAIが考案

AIはメニュー開発にも効果を発揮するかもしれません。SNSなどのトレンドの傾向を読み取り、どんな食材や味が受け入れられやすいのかを予測。過去に売れた商品やロングセラーとなっている商品の傾向も分析し、新商品のレシピを考案します。
もちろん発売するか否かは人間の判断になりますが、新メニュー開発にかかる手間やコストは大幅に削減できるはずです。
新メニューの売上予測も不可能ではないかもしれませんが、一店舗の作り置き量のような小規模の予測とは違い、全社に与えるインパクトも大きいのでメニュー化の最終判断は人間に頼らざるを得ないような気もします。あと、当然のことながらAIは味見ができないので。

お弁当屋さんの理想形

最後に、少し飛躍した考察をしてみます。
究極のお弁当屋さんとして理想形なのは、ユーザーごとに個別メニューを提案してくれたり、リクエストに応えてくれるというものかもしれません。
最初にユーザー登録をしておくと、健康面での不安やアレルギー情報などをAIが把握。性別や年齢、食べ物の好みも考慮しながら、その日のメニューを提案します。
あらかじめいくつかの食材を用意しておき、それに対応するレシピをライブラリに複数パターン用意しておけば、バリエーションも広がるはず。
実際に手を動かして作る際も、画像認識技術とモーションキャプチャを使ったディープラーニング技術を応用すれば、できないことはないです。食材の下処理とか補充などはどうしても人間の手に頼らざるを得ないとは思いますが。。

ちなみに決済についても、顔認識技術によって「ツケ」のような後払いも不可能ではありません。キャッシュレスは確かに便利ですが、顔パス決済であればQRコードを出す必要がないので常連さんにとっては非常に便利なはず。
ここまで紹介してきた内容をまとめると、以下のようなイノベーションを起こせる可能性が考えられます。

* メニューを選ぶ時間短縮
* 弁当が完成するまでの待ち時間短縮
* 決済システムの効率化
* 新メニュー考案
* 高度な売上予測

まぁ、やるかやらないかは別としても、テクニカルな面から考えると上記の内容は現時点でも可能だと思います。
個人的には行列に並んだり人が多い場所に行きたくないので、早く実現してほしいなと願うばかりです。

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