コロナの後遺症

コロナの緊急事態宣言が延長される模様です。
コロナ関係で気になることがあります。

1月14日記事で取り上げた記事に、「今回のコロナウイルスも変異の仕方によっては若年層へダメージを与えるようになるかもしれません。」と書きました。

https://note.com/gyopi001/n/n25f31b064bff

そして、昨日の神戸新聞夕刊にこのような記事がありました。

神戸新聞

画像1

(神戸新聞2021年2月1日付夕刊参照。画像の白い部分は顔写真だったため切り取りしました。)

コロナの後遺症は若年層が多いようです。(赤のライン参照)
後遺症と聞くと高齢層に多いイメージを持っていますが、今回は違っているみたいです。

なにより、サイトカインストームという言葉に少し胸がざわつきました。

スペインインフルエンザの論文を書いているときにもこの言葉が出てきたからです。

スペインインフルエンザの論文より

~第Ⅱ章~ アメリカ合衆国
1.(省略)
2.パンデミックへ [キャンプ・デーヴンス]
キャンプ・デーヴンスはボストンの西約30マイルに位置する草地と森に囲まれた台地である。4万5千名の兵士が駐屯しており、うち5千人がテントで、残りが定員3万5千人の兵舎で寝起きしていた。過密状態が呼吸器系疾患の蔓延を助長する 。

マッケイン少将が第12師団指揮官として着任したのが8月20日で、兵士たちを3週間訓練させた。この8月の終わりごろに兵士たちはすでに体調を崩し始めていた。

9月7日に最初の犠牲者が現れる。この犠牲者は突然の発症及び症状の重さでインフルエンザと診断されず、死因は脳脊髄膜炎と記録された 。9月初めから入院患者が増え始め、18日には1176名が入院することとなる 。デーヴンスの軍病院は2000名の入院患者しか受け入れられなかったため、即席の仮設兵舎が病棟に代用された。23日までに罹患者数は1万2604名に上っており、この頃には日に90名が死亡した 。

9月25日に医療チームはマッケイン少将に4つの要請を行った 。
 一、兵力供給を止め、他キャンプへの兵団移送を直ちに停止する(感染拡大防止)
 二、収容人数を1万人にまで削減する(過密状態の解消)
 三、宿舎を拡張し、1人あたり約5㎡の居住空間の提供
 四、医師及び看護婦の人員を増やし、病院のためのスペースを広く確保する

以上4点が要請された。インフルエンザが未知の病気であった当時とすれば、この対策が最も良い予防政策だったといえるだろう。だが、第一次世界大戦の西部戦線への兵力供給を優先させたため、これらの要請は無視される。これにより兵団の移動に伴いウイルスも移動することとなった。つまり感染拡大に拍車をかけたわけである。

10月の終わりまでに訓練中の兵士の3分の1にあたる1万7千名以上がインフルエンザもしくは肺炎に罹患したとされている。そのうち787名が死亡した。彼らは「サイトカイン・ストーム」(※)の症状を呈し、(サイトカイン・ストームは当時知られていなかった)解剖により肺や喉などからの出血が確認された。青年層のスペイン・インフルエンザの死者はほとんどこの症状を出していた。

(※)サイトカイン・ストーム(免疫過剰反応)とは
 インフルエンザに罹ると、身体の中でサイトカインと呼ばれる活性物質を作り出しこの物質が働くことにより身体が熱を出しウイルスの増殖を抑える。しかし、強い毒性のインフルエンザに罹ってしまったときに身体が過剰反応を起こしてしまい、この物質がウイルスだけでなく自分自身の細胞まで痛みつけてしまうことである。つまり、防御免疫が働きすぎて、自分自身を攻撃、破壊してしまう。その結果臓器へのダメージが発生し、重症化する。スペイン・インフルエンザでは主に鼻血や肺からの出血が見られている。つまり呼吸器系の器官、臓器へのダメージがあった。

◎参考文献
アルフレッド・W・クロスピー 西村秀一訳  
『史上最悪のインフルエンザ ~忘れられたパンデミック~  付「パンデミック・インフルエンザ研究の進歩と新たな憂い」』 みすず書房 2009

引用終わり

100年前に起こったことです。

コロナとインフルエンザを同様に扱うことはできません。
コロナの後遺症とインフルエンザでの臓器へのダメージも同様に扱うことはできません。

でも、もし万が一ウイルスが強毒化している前触れだったら怖いと感じます。(注:これは完全に僕視点での感じ方であり、科学的に全く証明できないことです)

和歌山県

ほかにも資料がないか調べてみました。
和歌山県の調査でも同様の傾向があるとのことです。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/d00203179_d/fil/kouhyou5.pdf

画像2

2020年9月14日時点での調査結果とのことです。

母数が少ないですが、若年層の割合が高いです。
どんな症状が出ているか、回復状況等、いろいろな調査結果が出ています。

いつまで後遺症が続くのかが気になります。
今後の継続調査の結果を待ちたいと思います。

終わりに

コロナの終わりが見えなくなってきています。

テレビではいろいろな情報が出て回っていますが、我々にできることは感染の防止に努めることです。

「マスク、手洗い、うがいをする」この基本を忘れずに!

Gyopi


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