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ぶり大根

会社経営時代はコンセプト、いわゆる「芯」を貫くことがブレブレでした。
その経験で「芯」の大切さを知ったからこそ、ぎょうにんべんは「芯」を貫いているつもりです。

経営していたアジアンダイニングでこんなことがありました。

あるメニュー改訂の時、キッチンスタッフが「ぶり大根」を提案してきました。
もしかしてなにかひと工夫あるのかな?と思い試食。
結果、完全和食のおいし〜い「ぶり大根」。

聞けば「美味しいブリが入ったから」とのこと。
こともあろうに僕は「まぁ美味しければいいか…」と思い、アジアンダイニングのお店でとっても美味しい「ぶり大根」を採用しました。

今思うとそのあたりから「芯」がブレてきました。
「マグロの山かけ」「寄せ湯葉」「アクアパッツァ」「アヒージョ」…
なんでもアリです。

ある時にお客様にアンケートをとってみました。
「うちの店のイメージは?」
……
「使い勝手が良い」。

一見良さそうです。
でも「使い勝手が良い」ってそこじゃなければならない」って理由にはならないと思うんです。

そこじゃなければならない、ある意味唯一無二のイメージがなければやがて廃れる。
その通りに店は程なくして無くなりました。

ぎょうにんべんにはライスはありません。
そしてこれからも置きません。
それがこれからもお客様と永くお付き合いしていく要因だと思っています。

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