見出し画像

『鄭玄から学ぶ中国古典』参考文献

 『鄭玄から学ぶ中国古典』の一連の記事を執筆するに当たって、参考にした研究の一覧をここに載せておきます。原典資料については本文で触れていますので、ここでは省略いたします。

 これらの研究なしには、私は何も書き進めることができませんでした。深く感謝申し上げます。

前篇 鄭玄の生涯

・全体の歴史記述について
 狩野直喜『魏晋学術考』(筑摩書房、一九六八)、宮崎市定『中国史』(岩波書店、一九七七)、川勝義雄『六朝貴族制社会の研究』(岩波書店、一九八二)、王利器『鄭康成年譜』(斉魯書社、一九八三)、日原利国編『中国思想辞典』(研文出版、一九八四)、吉川忠夫訓注『後漢書』(岩波書店、二〇〇一~二〇〇七)、史為楽主編『中国歴史地名大辞典』(中国社会科学出版社、二〇一七)、金文京『三国志の世界』(講談社学術文庫、二〇二〇)

・術数学・緯書の展開、鄭玄との関わり
 池田秀三「緯書鄭氏学研究序説」(『哲学研究』四七(六)、一九八三)、同「読易緯通卦験鄭注札記―周礼との関連を中心に」(中村璋八編『緯学研究論叢』平河出版社、一九九三)、徐興無『讖緯文献与漢代文化構建』(中華書局、二〇〇三)、武田時昌『術数学の世界―交叉する科学と占術』(臨川書店、二〇一八)

・郷嗇夫について
 大庭脩「漢の嗇夫」(『東洋史研究』一四(一)、一九五五)

・馬融と鄭玄
 池田秀三「馬融私論」(『東方学報』五二、一九八〇)、葉純芳「鄭玄《周礼注》従違馬融《周官伝》考」(喬秀岩・葉純芳『学術史読書記』三聯書店、二〇一九)

・盧植と鄭玄
 池田秀三「盧植とその「禮記解詁」上・下」(『東方学報』五二、一九八〇)、髙橋康浩「范陽の盧氏について 盧植・盧毓と漢魏交代期の政治・文化」(『東洋史研究』七五(一)、二〇一六)

・鄭玄の学塾
 吉川忠夫「鄭玄の学塾」(川勝義雄・礪波護編『中国貴族制社会の研究』京都大学人文科学研究所、一九八七)

後篇 鄭玄の学問

・鄭学の全体像
 加賀榮治『中國古典解釈史―魏晋篇』(勁草書房、一九六四)、池田秀三「鄭学の特質」(『兩漢における易と三禮』汲古書院、二〇〇六)、間嶋潤一『鄭玄と『周礼』—周の太平国家の構想—』(明治書院、二〇一〇)、喬秀岩「鄭学第一原理」(『学術史読書記』)

・校勘学、訓詁学、輯佚
 池田秀三「輯佚の難と校讐の難」(『中国思想史研究』二一、一九八八)、倪其心著(橋本秀美・鈴木かおり訳)『校勘学講義 中国古典文献の読み方』(すずさわ書店、二〇〇三)、洪誠原著(森賀一惠・橋本秀美訳)『訓詁学講義 中国古語の読み方』(すずさわ書店、二〇〇三)、李弘喆「世本探源―『世本』受容史研究序説」(『史林』一〇一(五)、二〇一八)

・後漢経学の流れ
 劉起釪『尚書学史』(中華書局、一九八九)、池田秀三「『白虎通義』と後漢の学」(『中國古代禮制研究』京都大学人文科学研究所、一九九五)

・鄭玄の著述の執筆順
 藤堂明保「鄭玄研究」(蜂屋邦夫編『儀礼士昏疏』汲古書院)

・鄭玄と漢王朝
 内山俊彦「鄭玄における歴史意識の問題」(『中国』二〇、二〇〇五)

・鄭玄と『尚書』『毛詩』
 間嶋潤一「鄭玄『尚書注』と『尚書大伝』―周公居攝の解釋をめぐって」(『東洋史研究』六〇(四)、二〇〇二)、池田秀三「鄭学における「毛詩箋」の意義」(渡邉義浩編『両漢における詩と三伝』汲古書院、二〇〇七)

・『論語』ならびに『論語』のテキスト
 武内義雄『論語之研究』(岩波書店、一九七二)、吉川幸次郎訳『論語』(朝日選書、一九九六)、橋本秀美『論語―心の鏡』(岩波書店、二〇〇九)、喬秀岩「《論語》鄭玄注と何晏《集解》の注釋の異なる方向性について」(『東洋古典学研究』二七、二〇〇九)

・鄭玄の圜丘説
 間嶋潤一「鄭玄の祭天思想に就いて―「周礼」国家に於ける圜丘祀天と郊天」(『中国文化』四五、一九八七)

・鄭玄と王粛
 古橋紀宏『魏晋時代における禮学の研究』(東京大学大学院人文社会系研究科博士論文、二〇〇七)、池田秀三「王粛の学問」(『三国志研究』九、二〇一四)、喬秀岩「論鄭王礼説異同」(『学術史読書記』)、古橋紀宏「漢魏の経学の変化と鄭玄・王粛の礼学」(『香川大学教育学部研究報告』一、二〇一九)

・王粛の感生説批判、五帝説
 南澤良彦「王粛の政治思想―「感生帝説」批判の背景」(『中国思想史研究』一〇、一九八七)、同「魏晉の明堂改制論と王粛の五帝説」(『中国思想史研究』三四、二〇一三)

・郊丘祭祀の展開
 金子修一『中国古代皇帝祭祀の研究』(岩波書店、二〇〇六)

・鄭玄と考証学
 池田秀三「訓詁の虚と実」(『中国思想史研究』四、一九八一)、葉純芳「孫詒譲《周礼正義》鄭非経旨、賈非鄭意辨」(『学術史読書記』)、喬秀岩「学《撫本考異》記」(『学術史読書記』)

・義疏学
 武田時昌「中世の義疏学と緯学」(『信州大学教育学部紀要』七〇、一九九〇)、喬秀岩『義疏学衰亡史論』(白峰社、二〇〇一)、古勝隆一『中国中古の学術』(研文出版、二〇〇六)

・その他
 田中麻紗巳「鄭玄『発墨守』等三篇の特色」(『日本中国学会報』三〇、一九七八)、飯島良子「五精感生説と後漢の祭祀 鄭玄注にみる」(『史学雑誌』一〇一(一)、一九九二)、渡邊義浩「鄭箋の感生帝説と六天説」(『両漢における詩と三伝』汲古書院、二〇〇七)

・版本画像
 「東方学デジタル図書館」にて公開されている版本の画像を利用させていただいた。

 以上が参考文献の一覧になります。本来であれば、参考にした箇所についてすべてに注記を附すべきなのですが、丸々引用させていただいた場合を除き、注記は省略いたしました(noteに注釈機能がないという事情もあります)。

 ただ、上に挙げたものの中でも、特に参考とした箇所が多い研究については、再度強調しておく必要があるかと思い、下に一覧にしてお示ししました。改めて、深く感謝申し上げます。

・池田秀三「読易緯通卦験鄭注札記―周礼との関連を中心に」、「馬融私論」、「盧植とその「禮記解詁」上・下」、「鄭学の特質」
・喬秀岩「鄭学第一原理」
・藤堂明保「鄭玄研究」
・間嶋潤一「鄭玄の祭天思想に就いて―「周礼」国家に於ける圜丘祀天と郊天」
・吉川忠夫「鄭玄の学塾」
・南澤良彦「王粛の政治思想―「感生帝説」批判の背景」
・古橋紀宏『魏晋時代における禮学の研究』

ぜひご支援お願いいたします。いただいたサポートは、図書購入費などに使用させていただきます。