見出し画像

関門海峡を行きつ戻りつ #福岡旅行記

友人に会いに福岡へ行きました。
初上陸の福岡。都会で、でも足を伸ばせば自然豊かで、住みよい街だなあとしみじみ思いました。そして、ごはんがおいしい!もつも明太子も、海鮮もおいしい!

写真とともに2泊3日を振り返ります。

シウマイ弁当

……は、福岡じゃないね

定時ダッシュで職場を飛び出し、羽田空港へ。売店で崎陽軒のシウマイ弁当を買い、機内で食べる。機内で食べるお弁当って格段においしく感じるけれど、それに輪をかけておいしかった。しっかりお肉の味がするシウマイも、甘辛く煮た筍や椎茸も、優しいひじきの煮物も、全部おいしい。県民のくせにね、シウマイ弁当、食べたことがなかったんです。いつでも食べられるからわざわざ買わなくていいや、と思ってた。そんなことなかった。次もまた、絶対食べる。

2時間弱の空の旅を終え、福岡空港へ。友人と合流し、空港近くのビジネスホテルに泊まる。せっかくお酒やおつまみを買ったのに、お喋りに興じる間もなく皆でベッドに倒れ込んだ。学生の頃なら寝る間を惜しんで喋ったはずなのに、そのエネルギーもない。泥のように眠る。


DACOMECCA

朝ごはんはモーニングを食べたいね、と話しつつ、お店を調べて満場一致で可決したのが、パン屋さんのDACOMECCA。広々とした店内に数えきれないほどのパンが並んでいた。おかず系もデザート系も充実していて、1つひとつのパンがボリューミー。パンのテーマパークだー……。

散々悩みに悩んで選んだのは、クロックマダムとキャロットケーキ。

クロックムッシュに目玉焼きを乗せたのがクロックマダムなのだとか。
ホワイトソース(ベシャメルソースと言うらしい)をたっぷり含んだパンに、ベーコンの塩加減と、とろとろの卵が絶妙で、もう、最高に美味しかった。牛乳たっぷりのカフェオレが合う。キャロットケーキはスパイスが効いていて、ふんわり甘い粉砂糖がたっぷりかかっていて、……うーん幸せ。お皿も可愛い。紺色のマットな平皿、我が家にも欲しいな。


門司港レトロ

お腹を満たした後はレンタカーを借りて、門司港までひとっ走り(してもらう)。私は超の付くペーパーなので、こういう時に運転できるようにせねばなあ、と反省する。だって、最後に運転したのは卒検よ。つまり5年以上前よ。これほどのブランクがあっても即公道に出られるなんて怖すぎる。ペーパードライバー講習を受けようかな、と本気で思う。

恥ずかしながら、福岡に来るまで「門司港」を知らなかった。モジコーに行きたい、と友人が言うのでどんなお店かと思ったら、港なのだった。レトロな雰囲気の街並みに心が浮き立つ。カメラを持ってきてよかった。

まず訪れたのは門司港駅。人のまばらなホームを改札の外から撮る。

「もじこう」のフォントが可愛い。昭和な雰囲気でまさしくレトロ。こうして文章を綴るようになって、フォントへの愛着みたいなものがますます強くなった。明朝体は游明朝、ゴシック体はヒラギノ角ゴPro、自作パンフレットならはんなり明朝に、ほのかアンティーク丸、こうしていろいろ試すのが楽しい。あああとっても話が逸れた……。

上 游明朝体 / 下 ヒラギノ角ゴPro
上 はんなり明朝 / 下 ほのかアンティーク丸


門司港駅の外観


海辺の風景が、どことなくみなとみらいに似ているような気がしなくもない。


関門トンネル

少し歩いて関門海峡へ。下司だから「関門」なんだ!と発見して、パズルのピースがはまったようにスッキリ(※あとで調べてみたら、下関の別称「馬関」の「関」から取っているのだそう)。地下まで潜るエレベーターに乗り、トンネルへ向かう。地下60mなんだとか。想像すると少し恐ろしい。そして、冒険みたいでドキドキする。

SFの世界みたいな近未来感。友人と連れ立って780mをひたすら歩く。こういう時、壁に穴が空いたらどうなるんだろ、とか考えちゃう。海底トンネルだから水は入ってこないのかしら。

壁に鯨が泳いでいる。フォルムと色遣いが可愛い。

海底の県境で、線を跨ぐお決まりのポーズを決めて写真を撮る。山口、初上陸でした(上陸、ではないのかな……)。初めて足を踏み入れるのが海底というのも、なんとなくおかしいな。


瓦そば

山口県と言えば!ということで、下関側に渡ってお店を探してみたけれど、残念ながら軒並み閉まっていた。門司港に戻り、海峡プラザの「たかせ」に行くことにする。お腹空いたようと泣き言をこぼしながら、泣く泣く780mの道をひたすら戻る。遠いよー。たくさん歩いた後に食べる瓦そばはますますおいしいに違いない、と自分たちに言い聞かせる。

おいしかった!
温かいお蕎麦にふわふわの卵、塩気のあるお肉。海苔とネギを絡めて、紅葉おろしにレモンを絞る。こってりだけどさっぱりで箸が進む。瓦が熱々だから、時間が経つと麺にパリパリの焦げがついて香ばしく、これまたおいしい。食後の蕎麦湯もおいしかった。雨と冷房で冷えた身体が温まる。瓦そばのお店、関東にももっとあればいいのになあ。


海辺へ

国内旅行って、わりとどこへ行っても海に立ち寄れるのがいいなあ、と思う。場所によって海の色も砂浜の色も違うのが面白い。福岡の砂浜はきめ細かく、関東に比べて色白に感じた。きれい。
これまで訪れた海辺の中でいちばん黒々しかったのは、三浦半島、三崎の海。真夏だったからかなぁ、海は深い青で、砂浜は色濃く湿ってた。地質の違いなんだろうけれど、全国各地の海辺をめぐって、砂浜や海の色を比べてまわりたい、とふと思う。


もつ鍋

夜は地元の居酒屋に入ってもつ鍋を食べる。にんにくのこってり効いたお汁が食欲をそそり、ぷりぷりのもつが甘くとろけていく。はーおいしー……。一品料理のごま鯖もおいしかった。ごま鯖って福岡だったのね。青魚の刺身があまり好きではなかったのだけれど、甘めの醤油と香ばしいごまのおかげで食べやすく、大好きになった。写真を撮り忘れたのが悔やまれる……。ビールを飲みながら鍋をつつき、仕事のこと、恋人のこと、いろいろ話した。頭が痛くなるまで飲んで、皆してふらつきながらホテルに戻る。こういうとき、ああ大人になったなあとしみじみ思う。


太宰府天満宮

最終日は電車で太宰府天満宮へ。
参道で梅ヶ枝餅を食べる。焼いた皮が香ばしく、あつあつのあんこたっぷりで美味しい。梅ヶ枝餅のお店が数えきれないくらい並んでいて驚いた。お店によって製法や味は違うのかしら。

夏季限定なのか風鈴ゾーンがいくつかあって、目にも耳にも涼しかった。

金魚鉢みたいで可愛い

お土産には、えとやの梅の実ひじきを買う。店頭で小さなおにぎりを試食させてもらい、あまりにおいしくて2つ買うことにする。カリカリ梅みたいな実の欠片がしっかり大きく、食感が楽しい。


海鮮丼

福岡の〆は海鮮丼。旅行中は胃袋が1.5倍に膨らんで、ブラックホールを飼ってるみたいにどんどん食べちゃう。ドラえもんでそういうお話あったよね。でも、これが楽しみだもんね。おいしいものを食べるために働いてるもんね。
海鮮丼に、自分で醤油をかけて食べる。九州の醤油ってこんなに甘くておいしいんだ、と感動する。普段の醤油に加えて、九州の醤油も食卓に並べようと決意する。

つやつやのまぐろ


おまけ くろがね堅パン

くろがね堅パン、ご存じの方もいるでしょうか。前歯では噛みきれないほど堅いと言われるクッキーです。

「健康はアゴから」

ネットで存在を知って以来、食べたいなあとあちこちを探し回って(カルディとか成城石井とか)、ついぞ見つけられなかったくろがね堅パン、福岡にて邂逅しました。なんでも八幡製鉄所が起源なのだとか。
嘘偽りなく、噛みきれない。渾身の力を入れて奥歯で砕かないと食べられない。でも、素朴な甘さと小麦の優しい味の虜になってしまう。あまりにおいしいので通販で買って1日1枚ずつ食べていたら、歯茎を痛めた。それでも食べたいくらいにおいしいです。(悪いのは私の脆弱な歯茎です。ぜひ食べてみてくださいね……!)



福岡、いいところでした。旅行するたびにその土地を「いいところ」と言っている気がするけれど、ほんとうにね、訪れて初めて知る良さが、たくさんたくさんある。その場所の空気感も、景色も、実際に足を運ぶことでしか体感できないものね。

次は糸島で夕陽を見て、柳川で川下りをして、中洲の博多ラーメンを食べたいな。


この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?