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【ジョークで寓話】アリストテレスと孔子が語る、現代における道徳のあり方 | 小説

約3分でジョークでユーモアな面白いお話を読むことができます!

昔々、ある公園にアリストテレスと孔子という二人の古代の哲学者がいました。二人は道徳について、また、昔の人は自然に善良であったということについて、深く語り合っていました。

孔子は、「私の時代は、人に仁義について教える必要はなかった。ただ、自然に正しいことを行っていた」。

アリストテレスは、「でも、それはまだ世界が平らで、太陽が地球の周りを回っていると考えられていた頃の話。今の時代、私たちはあらゆる助けを必要としている。最近の娯楽を見たことがあるかい?まるで進化しているみたいだ」と答えました。

孔子は、アリストテレスの発言に驚きました。「待てよ、なんだ?私の時代より今の方が人間は悪いとでも言うのか?」

アリストテレスは肩をすくめた。「私はただ、時代が変わったと言っているだけだ。昔は、誰かのヤギを盗んだら、ライオンに食べられたり、雷に打たれたりしたんだ。今は裁判所も刑務所もある。肉食動物に狩られる時代から、弁護士に狩られる時代へと進化したようなものだ」。

孔子は苦笑した。「なるほど、そういうことですね。赤ちゃんに歩くことを教えるのと、政治家に真実を語ることを教えるのとの違いのようなものだ。一方は自然なプロセスだが、もう一方はほとんど不可能だ。」

アリストテレスは笑った。「その通りだ!そして、ソーシャルメディアだけは触るなよ。誰もがお互いに親切にする方法を忘れてしまったようだ。荒らしやキーボードウォリアー(攻撃的、挑発的なことをネット上に投稿する人)ばかりだ」。

孔子は頷いた。「そうですね、テクノロジーの進歩によって、人々がお互いに残酷になることが容易になったように思います。しかし、それは今まで以上に博愛を教える必要があることの表れなのかもしれない」

アリストテレスはニヤリと笑った。「あるいは、自分たちのソーシャルメディア・プラットフォームを立ち上げるという手もありますね。『モラルグラム』と名付けよう。実際に善良であることに関心を持つ人々のためのソーシャルメディアプラットフォームだ。そして、インフルエンサーの代わりにインスパイアラーが登場するんだ」。

孔子は笑った。「その響きはいい。しかし、投稿するだけでなく、実際に善行を行うことの重要性を忘れてはならない」。

アリストテレスは頷いた。「もちろんだ。投稿の際には、その善行が行われている写真を添付することを義務づけよう。そして、「いいね!」がたくさんついたら、仮想の背中を押してあげるんだ」。

孔子は苦笑した。「背中を叩くだけではモチベーションが上がらない人もいると思う。後光が差すような賞品を用意するのもいいかもしれませんね」。

アリストテレスは眉をひそめた。「"本物の後光"?そんなものどこで手に入れられるんだ?」

孔子は肩をすくめた。「わからない、何とかなるさ。電球をワタで包めばいいんじゃないかな。あるいは、"私は善良な人間です "というステッカーを貼って、それでおしまいにするか」。

そして二人は笑った。時代が変わっても、ユーモアのセンスと強い道徳観の必要性は変わらないのだと実感した。

終わり

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