マリー

「仲良し家族」

女子大生の私が、東京の繁華街でラブホのフロントをして3年が経つ。(ただいま、就活中)

今日は、「仲良し家族」という話をしようと思う。


前回も書いたけれど、ラブホでの落し物は日常茶飯事である。


中でも、携帯の忘れ物は、時々ある。

結婚指輪の忘れ物と同等ぐらいにあるので、
(頻度は、ご想像にお任せします。)

みんな、おっちょこちょいなのかもしれない。

それか、何もかもが終わった後で

**気が緩んでいるのかもしれない。 **


その日も、携帯の忘れ物があって、
清掃のおばちゃんが1階のフロントに届けてくれた。

「205号室にさ、携帯(iphone)の忘れ物あったのよ〜〜。
いやー、最近の子は、ケースが大きいね!手に収まらないよ。」

と、まあ、ブツブツ言いながら届けてくれたのだが、

確かにケースがデカかった。

携帯(iphone)のはある。


携帯の忘れ物は、早めに気がついて取りに来てくれる場合が多い。

その時も、すぐに持ち主が、取りに来るだろうと思い、
フロントで、すぐにお返しできるよう、待機していた。


バボン。

落とし物の携帯(iPhone)の、Line.である。

バボンバボン。


マナーモードじゃないのかい?

と思いながら、ちらっと落し物の携帯(iphone)を見た。

ロック画面、一面にプリクラが写っていた。

他人の携帯を見るなんて、申し訳ないけれど、

とても良く見えたので、どんな携帯の持ち主なのかと

ちらっと見てしまったのである。



そこには、3人の家族(娘・母・娘  という並び方で、お母さんを中心に、娘さん2人が両脇で満面の笑み、の写っていた。

(あら!仲良し家族じゃん。

この、娘さんのうちの一人が、彼氏と来ていたのかあ。

高校生っぽい感じの若い子だけど、

今の時代は、高校生もラブホテルなんかに来るのねえ。

(18歳以下立ち入り禁止だぞ。)

などと、思っていた。



そしてまた、申し訳ないことにLine.も画面に表示されていた。


お父さん:今から帰る。

お父さん:晩ごはん何?



うわわ、仲良し家族!

お父さんから、帰宅のLineとは、娘①か娘②と父は、仲良しなんだね!

しかし、お父さん!

娘の携帯は、at ラブホだよ!!!!!

と思ったのだった。


そんなこんな、ラブホのフロントで

「仲良し家族」に思いを巡らせていたら

声をかけられた。

「すみません!

携帯の忘れ物ってありませんでしたか?

こちらを、先ほど利用したのですが、、、。」



キタキタキターーーーーーーー

娘①、②のさて、どちらだああああああ?


と声の主を見て、



ビックリした。



声の主は、携帯の主は、


娘①ではなかった。

娘②でもない。



プリクラの中央に写っていた、

母だったのである。



一瞬、娘の携帯を取りに来たのか?

とも思ったが違うようだった。

指紋のロックを自ずから外し、

「お父さん:今から帰る。」

に焦って、返信をしていた。



正真正銘、ラブホに忘れられたのは

母、自身の携帯電話だった。

そして、ラブホを利用していたのは、娘ではなく、

母、だったのである。



お父さんは、山へ芝刈りに。

お母さんは、ラブホへ羽目を外しに。


そんな時代になったようだった。


昨今、「文春砲」が、話題になっている。

前々から、様々なことは存在し

不倫は、そこらじゅうに蔓延っていた。

不倫という不倫を見送ってきた3年間。(ちょっと盛ってる。)(盛り過ぎてる。)

今さら、騒いでどうする。

というのが私自身の不倫に対する考え方である。

母としての自覚が~

母としての役目~

という事を私は、言いたいのではない。

1000人いれば、1000通りの生き方がある。

ラブホで垣間見た、一部始終をここで共有したかったのである。

ただそれだけである。


非日常度 ★☆☆☆☆

次回は、失禁 流行 物語

よろしくお願いします。

では、今日はこのへんで。

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