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自己満で終わりがち、インナーブランディング。

こんにちは、きょんです。
どこもかしこも新型コロナ問題で持ちきりですね。
もはや私たちを含め、日本国民全員がウイルスを持ってるんじゃないかと疑ってます。
感染してない人がマスクしても意味ない、と専門家の方が仰っていますが...
花粉症の方もいるし、全員保菌者っていう可能性もあるのでマスクは欲しいところですね。

余談:直近のYouTubeではGODIVAを取り上げました!

さて今日は何を書こうかな...と悩んでいるのですが、
最近私の周りで流行っているインナーブランディングについて触れてみたいと思います。

凶器にもなりうる、“ブランド”というキラーワード

最近、私がサポートしている企業で「ブランド的にNG」という会話が横行しています。
こういう会話をしている方のほとんどは、そもそもブランディングとは何かを分かっていません。
おまけに厄介なのは、その人たちの多くが企業の重要ポジションについてしまっているのです。

ブランディングを理解せず、社内での共通言語を持つこともなく「いや〜それは、ブランド的にNGでしょ!」と適当なことを言っています。
そしてそれを言われたメンバーたちは対抗する術もなく、モヤモヤとした気持ちとともに経営陣の判断を飲まざるを得ない状況が生まれてしまうわけです。

何を提案しても具体的な理由もなく提案を却下され続けたメンバーのモチベーションは次第に下降し、この危機的状況に気づいた勘の良い優秀人材から退職していく負のスパイラルの完成です。
意味もなく使われる“ブランド”という言葉ほど無意味なものはありません。
むしろメンバーを潰していく恐ろしい凶器にすらなります。

全くバカバカしい話ですが、中小企業の多くがこの落とし穴にハマってると私は感じています。

行方不明になりがちな“ブランディング”の目的

どんな活動にしてもそうですが、明確な答えはありません。
それぞれの企業で定めれば良いと思いますが、私が思う“ブランディング”の目的はズバリ企業の成長です。
指標としては、売上・従業員レベル・社会的評価あたりになると思います。

あくまで私の見解ですが、上記の指標に良い影響がないのであれば必要性すら感じません。
しかし最近よく見聞きするのは、企業成長という目的は置き去りにされ、ブランディングそのものが目的になっているケースです。

例えば、VISION・MISSION・VALUEを策定しましょう、CI・BIを作りましょうなどなどですね。
もちろん素晴らしいアウトプットで目的を達成している企業もあるので一概には言えませんが、自己満足で終わっていることが多く、なんとなく残念な気持ちになってしまいます。

なんでもかんでも、エージェンシー頼みの謎

ブランディングがうまく行っていない企業の特徴として、具体的なイメージを持たず、エージェンシーへ依頼していることが挙げられます。
その道のプロフェッショナルを巻き込むこと自体は大賛成ですが、あくまでエージェンシーはサポーターだという認識を忘れてはいけません。

目的を実現するために不足しているのが何で、どんなアクションを取りたいと思っているのかは必ず事業会社内でまとめあげるべきだと思います。
なぜならエージェンシーはあくまでもサポーターで、事業にコミットしていないからです。

彼らが行っていることはビジネスです。
どれほどクライアントに寄り添っているとは言え、売上が上がるのであれば無駄なことでも対応してくれます。

あくまでもプロジェクトリーダーは事業会社内で担い、エージェンシーが持つノウハウや技術力を利用する気持ちで依頼することをお勧めします。

インナーブランディングは本当に必要なのか。

そして、本題です。最近流行りのインナーブランディング。
目的は「従業員のエンゲージメントを高めるため」「VISION・MISSIONの浸透」「従業員のモチベーション向上」と、いくつか挙げられています。

すべて正しいことだと思いますが、私が考えるインナーブランディングの目的は「従業員の意識統一」だと考えています。
企業として向かいたい方向に、チーム一丸となって向かうことができる状態になることがゴールなのではないでしょうか。
その手段として、VISIONやMISSIONがあるというイメージです。

ブランディングの目的は企業成長です。
企業を成長させるためのボトルネックに従業員がいるとしたら、インナーブランディングはとても重要な要素になります。
逆に従業員は完璧(←多分そんなことはないw)、という会社であれば必要ないのかもしれません。

とある会社のインナーブランディング事例。

ここでちょっとした事例をひとつ。とある小売業界のお話です。
約2年前、創業者からファンドへ経営主体が移動した企業で、元々は創業者の完全トップダウン形式で経営を行っていました。
地方企業で創業者が腕を奮っていたこともあり、従業員は創業者からの指示に従うことがすべてだと思っている状態でした。

しかしファンド主体の経営となった瞬間、従うべきものを失った従業員は小さい作業ひとつとっても判断することができず停滞。
迷える従業員たちはポツポツと退職を決意していきました。
ファンドも経営のプロではなく、過去に買収してきた他業界の情報しか持っていなかったため、とにかく従業員アンケートを取って不満を解決し、離職率を下げようと社内報を発行することになりました。

ここまで読んでいただいた方はよく分かると思いますが、もちろん結果は伴いませんでした。
社内報を発行することで従業員の離職率は下がらないということ、そして今後企業として進むべき方向性が明確になっておらず従業員からの不満を解消すべきことと解消すべきでないことに区別できなかったことが要因です。

よく見られる傾向として、自己満足になっちゃってますよね。
目的とゴールさえ明確になっていれば良いのでしょうが、実行してる間にいろいろ見失ってしまった事例でした。
もちろんうまく実行している企業もあるので一概に良い・悪いの判断はできませんが、「なんかカッコイイことしてるぜ、私たち」にならないよう気をつけたいですね。

さて、本日はこれくらいで。コツコツとYouTubeやTwitterで情報発信しているので、ぜひお時間ある方はチェックしてみてください♡


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