ワンイシューを脱落させた石丸氏

ふと考えていたのだが、通常「人気」を取りに行こうと考えた場合、ワンイシューは非常に強力な武器になる。

国民を二分することができるからだ。これこれを掲げて選挙に出ればそれに賛成か反対かというシンプルな構図となる。

しかし、石丸氏は今回それをしなかった。意図的なのかどうかはわからないが。
それは、他方では中身がない政策がないと批判されるわけだけれど、デメリットばかりではないと思った。

つまり今までのワンイシューを掲げたポピュリズム的な政治家というのは、中心に一本の柱を建ててそこに向けて人を集めていくわけだ。
外苑問題やら裏金やら与党vs野党だの色々あったわけだがまぁそれを既得権益の一つと見ることにしましょう。

そうすると確かに投票する市民にとってはわかりやすいものの自由もまたない。
それに反対か賛成かという単なる2択にすぎないからだ。たとえば、大阪都構想に反対か賛成か、それだけを考えていればいい、ということになる。

石丸氏は真ん中に政策という融通が利かない一本柱を建てるのではなくむしろ、「どでかい大穴」をあけてそのなかになんでも入るかのように見せる形をとったのではないかと思う。

実際維新に接近したが決裂し、別にどことでも組む気はあったと言っていたし、リハックで成田氏が、良い意味でこれをやりたいとおもって政治家になったタイプのようには見えないという指摘もあったが、これはとても核心をついているのではないかと思う。

石丸氏が支持を集めた理由がただ切り抜き見ただけだYouTubeで見ただけだ、支持者はバカだと言っている主に左派の人々には全くわからないのだと思うが、当然そんだけで2位になれるわけなどなくて。

石丸氏がつまり、固定的な政策一本槍ではなくむしろ、なんでもやってくれるんじゃないかと無党派層に思わせることができたことが大きな勝因にあったように思う。

政策がない中身がない、政策をアピールしないという批判を超えて、逆にどんな政策でもやってやろうじゃないかと思わせることができたならそれはそれで戦術としてあり得るのではないかと思った。それは小池百合子が露出を減らしたのとは違う。

色んな物がたくさん詰まった箱が欲しい時もあれば、物が入れられる空き箱が欲しい時もあり、
様々な要求をぶつけられる石丸氏のような人もまた必要とされるのだろう。

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