【心霊体験-056】冥土からのお知らせ

私がよく行くお店があってその店長の話。

その店長さん、体調を崩していて、よく入退院をしていました。面白い話から真面目な話までいろいろ話せる店長さんでした。

ある日、自宅でベッドから落ちて肋骨を痛めてしまった。次の出勤にはどうしても出たかった。病院に行って検査して薬をもらって帰ってきたらしい。
その出勤の日、まだ体調が悪く、様子を見て出勤はできないまでも、顔を出すくらいはしようとしていたらしい。でも、その後、SNSが更新されなかった。

お店の公式SNSでは店長さんが入院することになったとの投稿。入院して早く元気になって戻ってきてねと思っていた。ただ、今回は様子が違う。いつもだと入院して落ち着いたら、店長さんがSNSに投稿するんだけど、今回はなかった。

いつまで待っても投稿がない。かといって、お店に行って店長さんの様子を聞き出すことはしづらいというか私の気持ち的にできない。私の方は仕事が忙しくなり全然そのお店に行けなくなっていた。

そんなある日の帰り道、いつものようにバスに乗っていると、よくある公民館とか地域の会館の建物の近くで、私の頭の右前方にスクリーンが現れた。
バスに乗っている自分から見た別の世界が見えていた。

そこには会館が映っていて、入り口の前に、
「〇〇 〇〇葬儀式場 お通夜19時 告別式9時」
とあった。

あら、葬式か〜と思っていたら、その会場に入っていく、そのお店のオーナーさんとグループ店の店長さんが見えた。そのスクリーンの中で私はバスを降りて、その会館に駆け込んだ。

グループ店の店長さんに「(お客さんには)誰にも伝えていないのに何で知ってるの?」と言われ、「(オーナーさんとグループ店の店長さんが)入っていくのが見えたから来たんだよ」と伝えた。
受付を通り中に入ると、祭壇に大きく飾られた、あの店長さんの遺影があった。

「まさか!?」と思って膝から崩れた時、そのスクリーンは消えた。

それから何日が過ぎただろうか?お店の公式から店長さんが亡くなったとの投稿があった。その後、自宅にある古新聞のお悔やみ欄を調べていった。すると、見つけた。亡くなったのはお店が店長さんが入院することになりましたの投稿よりも前だった。

そう、店長さんのSNSが更新されなかったその日の深夜に亡くなっていた。お店が入院の投稿をした日は、お通夜の日だった。そして、斎場が私の通勤ルート上にある斎場だった。全然、気付かなかった。店長さんは疲れた顔して通勤している私を見ていたのかもしれない。

店長さんは会いたくても会えなかった人たちに会いたかったんだろうな。だから現れたんだろうな。

今でもそのお店に行って店長さんを思い出すようにしている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?