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駆け出しデザイナーに伝えたい「ポートフォリオの考え方とポイント」

「デザイナーとして転職したい」「フリーランスでお仕事をしたい」

そんな駆け出しデザイナーのみなさんから多くご相談いただくのが「ポートフォリオ」に関する相談です。

「ポートフォリオに載せられる作品が少ない…」

わたしはデザインの会社をやっています。一緒にお仕事をするパートナーさんを募集したことが何度かあり、ありがたいことに毎回沢山の応募をいただき、その中でポートフォリオをみる機会がありました。
その中で「ポートフォリオに載せられる作品が少ないのですが」という言葉が添えられていることが多くありました。これが今回このnoteを書くきっかけになった出来事です。

ポートフォリオに必要なのは、作品数だけじゃない

もちろん作品が多いのは強みのひとつだと思います。でもこの時わたしは作品数の少なさよりも、得られる情報の少なさにもどかしさを感じました。

その時のポートフォリオのタイプをざっくりわけてみると、

  1. 作品数が少なく、簡単な説明が数行程度添えられているもの

  2. 作品数が多く、簡単な説明が数行程度添えられているもの

  3. 作品数は少ないが、制作プロセスが詳しくまとめられているもの

  4. 作品数も多く、制作プロセスも詳しくまとめられているもの

この中の1と2は、ポートフォリオを見る側が得られる情報が圧倒的に少なく、判断するのがとても難しいのです。

というのも、実際のデザインのお仕事では、Figmaでデザインをしたりコードを書いたりといった「ビジュアルをつくる工程」だけでなく、デザイナーも「リサーチをしたり情報を整理してアプローチから考える工程」から始められると、アウトプットのクオリティは圧倒的に良くなるとわたしは考えています。

所感ですが、現場ではいわゆる「自走できるデザイナー」が求められていて「考える工程」は自走できるデザイナーに必要な力のひとつです。
実際に、制作会社のデザイナーだった頃も副業やフリーランスでデザインのプロジェクトに参加していた時も、考える工程から求められることがほとんどでした。

といった理由から「制作物のクオリティ」と同等かそれ以上に、実際の現場で必要な「考える力」や「制作のプロセス」を知りたいのです。

余談:ビジュアルで「ぶん殴る」のも全然あり
つべこべ言わずに作品のクオリティで唸らせるのももちろんありです。かく言うわたしもどちらかというと「ビジュアルで殴ってくれ」と思っています。同じように「ビジュアルで殴れ」と言うスタンスの企業もあると思いますし、とにかく数を作れる人を探している場合もあると思います。ぜひ、見せる相手をリサーチして想像して、考えてみてください。
(ぶん殴るというのは気持ちの昂りを反映した比喩なので悪しからず🙏)

極論「ポートフォリオなんていらない」かもしれない

だから「それ」さえ分かれば大掛かりなポートフォリオがなくてもよいのです。それこそ、noteに「つくったもの」と「プロセス」を書いたものでもいいし、メッセージに直接でもいいし、カジュアル面談で話したっていいんです。
あくまでもポートフォリオをつくることは目的ではなく手段であることを今ここでもう一度思い出してもらえればと思います✍️

今のあなたが「制作物のクオリティ」「考える力」「制作のプロセス」を伝えるために、最も良いと思う手段を考えてみてください。

それでもポートフォリオをつくる理由

と言うわけで「なぜポートフォリオが必要なのか・なんのためにポートフォリオをつくるのか」を考えてもらえたらな……と思い綴ったわけですが、とは言え何かしらの形式でポートフォリオの提出を求められる機会は多いんですよね。
企業の採用はもちろん、プロジェクトにジョインする際の判断材料にもなります。ポートフォリオサイトであれば、フォームを設定したり連絡の手段を掲載することでインターネット上で窓口の役割も果たしてくれます。

結局のところ「応募に必要だから作らざるを得ない」が多くの人の理由になっていると思います。なのでここからは「応募のためのポートフォリオづくりに役立ちそうなポイント」を挙げてみます。

応募のためのポートフォリオづくりで役に立ちそうなこと

使える時間を可視化して、スケジュールを立てる

「制作する時間がとれない」といった相談を多くいただくのですが、この場合、使える時間を明確にできていない方が多いように感じます。忙しい現代人、時間の捻出ってとても難しいですよね……。

まずは、あなたが使える時間を可視化してみましょう。Googleカレンダーに空き時間をざっといれてみてもいいですし、メモに書き出したり自分のやりやすい方法で構いません。次にタスクを整理してスケジュールを決めてみてください。やることが明確になると、ものごとは前に進みやすくなります。
「応募のためのポートフォリオ」である以上、しっかり制作期間を決めて取り組みましょう。

使える時間をただひたすら注ぎ込んで納得いくまで作る方法をとってしまうと、前に進めることが難しくなると思います。
作り込みたくなる気持ちは痛いほどわかるのですが、今回の目的は「応募をすること」さらに言えば「採用してもらうこと」です。
まずは、ポートフォリオを作ること自体に時間を使いすぎないように取り組んでみるのがおすすめです🙆‍♀️

余談:ポートフォリオも作品のひとつになる場合も
使える時間と目的次第ではありますが、ポートフォリオを一からデザインすることで、ポートフォリオ制作プロジェクトを一つの作品として掲載するのもありです。が、上で述べた通り「使える時間には限りがある」ので、目的を忘れずに選択してくださいね!

優先順位をつけ、悩む時間を減らす

優先順位をつけておくと、いろんなことが決めやすくなります。

例えば今回のポートフォリオサイトづくりの作業で何が重要度が高い順に優先順位をつけたとします。
1. 掲載する作品の制作
2. 掲載する文章や補足画像の制作
3. ポートフォリオサイトづくり
この場合、ポートフォリオサイトを簡単に作れるサービスを利用したり、STUDIOやWordPressでテンプレートを利用することで、3に使う時間を抑えて1や2に時間を割り振るといい感じに進みそうですよね。

こんな感じで、悩む時間を減らしていくとよりよい選択ができるだけでなく、使える時間も増えていくのでおすすめです🙆‍♀️

「考える工程」にしっかり時間を投資しよう

現代人、時間がないことは重々承知しています。ただ、デザインにおいて「考える工程」を省略してしまうのはアウトプットのクオリティに関わることだと個人的には思います。今回は、多くの駆け出しデザイナーさんからいただく「ポートフォリオの悩み」を通して伝えたいことを書いてみました。目的・目標を明確にした上で何が重要か?を整理し、カットすべきことを見極めて、存分にスキルを発揮してものづくりを楽しんでもらえたらなと思ったりしています。

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読んでいただき、ありがとうございます! 美味しいコーヒーと美味しいお菓子で今日も生き延びます🙏🏻