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🎶「音楽トリビア その1」🎶 ~情報は日々変わるものなのよ💡

~~3月某日の講座~~
🎤🎤「唱歌・仰げば尊しは、明治17年、作者不明の外国曲に文部省が歌詞をつけ、卒業式で歌われてきました。ずっとスコットランドの民謡と言われていましたが、一橋大学の名誉教授・桜井雅人氏が1871年にアメリカで出版された楽譜に収録されていることを突き止め、2011年に、アメリカの曲だったことを発表しました」
📌この日は音大生対象ではないので、至極アバウトに説明する

なぜか、教室はし~~ん………。いつもと違い反応が全くない???
私に何か言いたそうな視線を感じる………👀🍃🍃🍃
終了後、受講生から聞いた話では。
「昨日他の先生が、仰げば尊しはスコットランドの曲ですと仰ってました」
……………旧態依然として、昔の情報を教えていらっしゃる方が、、、。
慣れた内容だからと言って、日々進化する情報を確認せず教えるのは、
勉強不足であり、怠慢ではないのかと感じた出来事だが、当然自分にも起こり得ることなので、気をつけないとと反省も💦💦

アメリカで出版された楽譜には、
「Song for the Close of School」というタイトルがついている。
3番まである歌詞をざっくり訳すと。

私たちは 今日別れ そしてまためぐりあう
子どもの時から今日までを共にした友は、過去の中で生き続ける
やがて光と愛の国で、再会できるだろう
古き部屋で楽しく集うことはもうない
朝、歌うことも、午後の讃美歌も、もう繰り返すことはない
さよなら、親愛なる級友
これが惜別の時 級友たちのことばは「さようなら」

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原詩には「身を立て名をあげ やよ励めよ」、「蛍の灯火・積む白雪」などに該当する文はない。
3番の最後の節「これが惜別の時 級友たちのことばはさようなら」を
今こそ 別れめ いざさらば」という、美しい日本語に訳した、
当時の訳詞者(3人の合議)の苦労は大変なものだったのではと思う。

余談ではあるが、シニア対象の歌の講座で、この曲を歌っていただくと、
3分の1の方は、涙ぐむ。

近年は、「仰げば尊し」を卒業式で歌う学校は少なくなっているようだ。
時代の流れ・風潮により、他の曲に変わっていくのは当然と言えよう。
だが、そこに一抹の寂しさと、古き良き時代が遠くなっていくのを感じるのは、私だけであろうか。