人の心をよむ。積極的に観察する。

電話ですむ用件でも、
相手に直接会うために
わざわざ遠くまで出向くことで、
相手の印象を耳よりも目で
確かめることが出来ます。

人に直接会って受ける印象は、
電話で受ける印象とは
相当異なることが多いです。

観察とは積極的な行為です。

人の本質は、
積極的に注意していないと
見逃してしまうような
些細な言動に現れます。

人が自分自身について
発する言葉やサインは、
意識的でも無意識的でもあります。

一般に ボディランゲージ と
呼ばれる無意識的なサインは
たしかに重要ですが、
話はそれだけにとどまりません。

服装や振る舞いなど、
人が自らを印象づけようと
視覚に訴える表現は、
ほとんどがかなり意識的、
意図的なものだからです。

しかし、そのサインは
こちらに読みとる力が
なければ何の役にも立ちません。

積極的な観察とは、
意識的、無意識的な
サインをすべて受けとめて、
比較検討して利用できる
認識へと変えることで、
相手の全体像を
つかむことです。

誰かと直接会うときは、
何よりもまず自分が
見聞きした情報にもとづいて
お互いに心地よくいられる安全園
いわば額縁もしくは守るべき境界線を築き、
最高の応対ができるようにします。

積極的な観察とは、
性急に観察することではありません。

早まった結論を下したり、
変哲もない考え方に過剰反応したり、
無意味なものに意味を見いだしたりする
ことではありません。

たとえば私は誰かと相手のオフィスで
会っているとき、本気になった相手が
つい身をのりだしたり、
机の上のものを無意識に手で
数インチ前に押しやったりする光景を
しばしば目にしてきました。

逆に椅子に悠然と構えてゆとりある
素振りを見せる人も同じくらい
よく見てきました。
だとしたら一般化するのも
性急な結論を下すのも、
バカげているし誤解を招きます。

どんな観察も自分の見聞と状況を
より広い視野に立って考えなければ
有益なものにはなりません。

一般に椅子にだらしない姿勢で
座る人は威厳があるとは思われていないが、
逆もありうる。愛想のよすぎる人は、
椅子に浅く、背筋を伸ばして座り、
少し前のめりの姿勢でこちらの言葉を
さも興味がありそうに聞いてくれるが、
実際は何もしない人のことです。

そういう連中はたいてい上司風を
吹かせるおじさんタイプか、
話を聞くのは素振りだけで
内心は自分の昇進にしか興味のない上昇志向です。

人の姿勢は別の理由でも興味深く、
人がどの程度、実質より形式を
重んじているかを知るのは
もっとも役立つ類の観察です。

姿勢と姿勢を繕うこととは、
まったく意味が違うからです。

少し作為の感じられるさりげなさ、
少しゆきすぎた体づくりや
シェイプアップなど、
体裁を繕う人は、オフィスはたいてい
その延長です。

賞状や記念品などで埋め尽くされたり、
一定の印象を与えようと
意図された部屋にいるはずです。

この種の人々を相手にするには注意が必要です。
能力よりも外見、業績よりも体裁に興味を持つ
からです。

もちろん。もっとも実りある意義深い観察を
一貫してもたらしてくれるのは目です。

目はほかのサインと違って
ごまかしがききません。

相手の本心を何よりも
雄弁に物語ってくれます。

言葉が使えないとき、
人は目で話をかわします。

それを忘れないことです。

今度あなたが社外の人と会議をするときは、
相手の仲間内のアイコンタクトに
よく注意するといいです。

相手の本心も相手のなかで誰が
一番影響力があるかも、
そしてあなたが相手を
退屈させていないかも、
それですべてわかるからです。

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