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企画推進者を育てる 4つの思考法

次の世代のために働き方の可能性を拡げる。
複業ワークスタイル・コンサルタントの成瀬です!

今回は、10年近く私が独自に大事にしている4つの思考法について思考整理してみたいと思います。

この思考法を言語化し始めたのは、自身がリーダーになり、若手・新人を育成する立場になった頃からです。「社会人として自分が大事にしていることは何だろう?」と考えた時、この4つを伝えるようになりました。

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当初は、「コンサルタントとして仕事をする上で大事なこと」というような質問を受けて、応えたのが最初でした。今となっては、自身がリーダーを担うチームメンバーに事あるごとに伝えています。「物事を動かす企画推進者であってほしい」というメッセージとセットで伝えています。

■目的思考

これは様々なプロジェクト、案件、イベントに取り組む際に常に意識しています。最近自分でも言い過ぎていると自覚するくらい口に出しています。

「目的は何なのか?」

日々様々なプロジェクトに関わっていると、目的と手段が混在しているケースによく遭遇します。自分で取り組んでいても、注意しないと目的を見失ってしまうこともあります。あらゆるプロジェクト、仕事には目的が存在します。何のためにやるのか?誰のためにやるのか?どうなれば達成なのか?それをやる意味(意義)は何なのか?関与・担当する自分にとってどんな意味があるのか?…などなど、自身が何かをつくる際、誰かに説明する際、誰かから意見を求められる際、常に目的を問い直しながら取り組むようにしています。

■相手思考

よく「お客様の立場にたって考えなさい」なんて言われてませんか?まさにこの相手思考がそうです。ただ、お客様だけとは限らない、自分以外の誰か、仕事で関わる全ての方々が「相手」になり得ます。これは、目的思考とセットで考えることが多いです。仕事柄、企画書や提案書、報告書といったドキュメントに関わることが多いのですが、「誰が見るのか?」、「どんな観点で見るのか?」、「その人は何のためにこれを見るのか?」などをフィードバックすること、されることが多いです。これが正に相手思考で、究極的には、その相手になりきって考えること、です。極端な例ですが、座る位置を相手の位置に座ってみて、何が見えるか?どう見えるか?物理的に「相手」になりきること、などとアドバイスすることもあります。最初の頃は「相手目線」と言っていましたが、目線だけでは不十分で、相手になりきる、相手の思考で考える、という意味合いで相手思考と表現しています。

■現場思考

これは特にプロジェクトやイベントなどを企画する際に強く意識しています。企画する際、最近は便利なツールやフレームが増えていますので、進捗管理・進行管理もやりやすくなりました。その分、机上で物事を組み立てていることになり、「現場感」「現実に起こること」が見落とされがちになっています。最近ではリアルなイベントも減りましたが、リアルな会場を使ったイベントの場合は、極力現地に行って細かい点まで確認するようにしていました。コンサルティングのプロジェクトであれば、発注担当者の方の話だけではなく、現場の社員の方々を観察させていただく、直接話を聞く、一緒に仕事をさせてもらう、などが該当します。物事を企画し、実行に移していく際には、「現場感」というものが極めて重要です。本業で管理職になっても、極力現場に近いところに情報をとりにいくことや、自ら複業して現場に出る機会を持つことで、この現場思考を維持し、養っています。

■未来思考

最後は未来思考です。これには2つ意味があります。ひとつは、「二手三手先を考える」という先読みの未来思考。もうひとつは、「これを実現するとどんな未来が訪れるのか」という未来から逆算するための未来思考です。目的思考に近いですが、この未来思考ができているかどうかが、企画推進者としてのレベルを高める思考法だと最近特に感じます。先ずひとつめの「二手三手先を考える」未来思考。これができると、常に「次の手」を考えながら動けるようになります。「(こうすると、ああなる、ああなったらこうしよう)。」というようなことを常に考えています。次に、未来から逆算する未来思考。これは、目的に意義や意味を持たせたり、企画推進する上で周囲を巻き込んでいく上で重要です。未来を描き、その未来に共感性を生む。これを考え出すことで、目的に「Why?(なぜ、やるのか?)」が組み込まれていきます。

この4つの思考法は、バラバラに機能するものではなく、相互に作用し合う思考法です。目的思考と相手思考、相手思考と現場思考、未来思考と目的思考、と日々の様々な仕事の中における思考や行動、言語化に染み込んでいくことで、物事を自ら動かし、周囲を巻き込んでいく企画推進者になれると信じて、今でも大事にしています。

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