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8月のこの季節に毎年聴いている合唱曲からの雑感

趣味で合唱をはじめたのは、形式的には、平成9年の本日ということになっている。
いわゆる「あとづけ」だが、はじめるきっかけとなった合唱団の創立記念日が平成9年8月7日だからだ。

直接それと、この記事で紹介しようと思った合唱曲は直接関係があるわけではないけれど、たまたま時期が一緒で、そうやって合唱を趣味としてはじめたこらこそ出会った、という意味で、枕とした。

25年くらい前の出会い

さて、当初、故林光先生の作品に取り組むことが多かったが、その流れで、当時(平成9年の秋くらい)の指導者から「林先生のこんな作品は知らない?」と、紹介された合唱曲があった。
もちろん、25年前の今日まで、合唱とは無縁だったわたしが知るはずもない。
曲名(いや、正確には、あのときは、曲集名を教えていただいただけだった)だけ教えていただいたので、当時、まだまだ便利とは言えないインターネットで検索。
そして、辛うじてCDを見つけて聴いたのは、平成10年のちょうど今頃だったと思う。

今は、youtube をはじめとして、動画を検索すると、たいていのものは紹介できる状態になっているので、その曲がこれ。

https://www.youtube.com/watch?v=HMOtIbdPiBY

初めて聴いたときは、怖くて最後まで聞くことができなかった。夜中に電気をつけないでこういう合唱曲を聞くのもどうかと思うが、家族も寝ていて、電気をこうこうとつけているわけにもいかなかったから、そんなシチュエーションで聴いたわけだ。

その年以来、8月6日~9日にかけてこの曲を聞くのが私の年中行事になった。

そして、数年後、この曲が毎年演奏されている演奏会が、まだ継続していることを知る(東京混声合唱団「8月のまつり」という演奏会)。それ以降は、日程があえば(といっても、1/3くらいしかあっていないのですが)会場に行って、生で聞くことも年中行事となった。
ちなみに今年は、私は都合がつかず断念したのだけれど、演奏会そのものも、コロナ禍の影響で中止になってしまったらしい。
来年再開されたならば、来年こそは時間をあわせて、会場でぜひ聴きたいと、切に思う。

そしてそのつながりがさらにあって、その演奏会のアンコールでかならず歌われるこの一曲があった。それがこれ。

https://www.youtube.com/watch?v=cNVE3X_OQ9M

演奏会では別の編曲版なのだが、やや、こちらの方が有名かもしれない。そしてこれは8月15日に向けてあわせて聞くようになり、これも、そのころからの定番曲になっている。

このマガジンのテーマである、歌系の趣味から生き方を考える、とは直接的ではないけれど、noteにこれを始めて,初めて向かえた8月上旬。
この、マイ習慣は、生き方を考える、というより、生き方に気づくことにも関係しているな、と思って、綴ってみました。

同じ曲を毎年同じ時期に聞くことで

毎年、facebook には、Youtube に必ずあるので、リンクを貼ってコメントしていたりしました。
でも、最近は、あえてノーコメント。私の解釈とか思いのような、もやもや、邪魔は無しにして、直接とどいてほしいと思うからです。
誰にとどく? いや、誰にとどくのがいちばんふさわしいのでしょう? それもわからないけれど、なんとなく。

余談なのですが、そんなわけでもう20年以上聞き続けているし、何枚かはCDなども買っています。だからたぶん、20以上の演奏を聞きくらべてきました。
その両極だと思うのが、次の2つのリンクの演奏(冒頭の曲の別の演奏)。

https://www.youtube.com/watch?v=gb2kjcu-L1I
https://www.youtube.com/watch?v=JWpMLz5cU5I

心静かに、冷静にこのメッセージを考えられるときは、前者。
でも、強く発信したい、という気持があるときは、後者。
そんな好み、そんな風に選ぶ傾向があるな、と思います。逆じゃない? と思われるかもしれませんが、逆だとストレートすぎて、なにかたじろんでしまうので逆になる気がします。
今年は、やはり3月末からの世界的なできごともあって、残念ながら後者に近いですね。

かつて、初音ミクが歌ったこの曲もみつけたことがあります。一層平坦に、機械的に(そりゃ、機械が歌っているんですから)、たんたんと。でも、その平坦さがかえって不気味に、強くメッセージが生のまま。そんな風に思えたこともありました。
同じ作品を、聞き手が違う場面、心境で聞くということは、これだけ受けとめ方に影響するのだな、という、我ながらわかりやすい一例になった気がしています。

メッセージ性の強すぎる音楽は好きではない

私は、私自身、そう感じています。そんな、好み、嗜好の傾向があるな、という自己分析です。
その点では、好きになるはずがないこの2曲のようにみえます。

ただ、「メッセージが強い」のと、「メッセージを押しつけ(ること)が強い」のは別なのかな、と思うのです。

正確には、メッセージはむしろないものはつまらないとすら思います。ただ、それを押しつけてほしくない、と思うのです。
そう思うと、この2曲。とてつもないメッセージを発信しているけれど、押しつけは感じられないそれなのかな、とも思うのです。押しつけなくても十分だから、なのかもしれません。

平和の祈り

そして、こういう時期にこういう曲ばかり聴いていると、自分の無力さとか、戦争反対、核兵器反対…と訴えることの力の無さも痛感してしまう。
そんなときに、最後にこんな合唱曲で勇気をもらって毎年過ごしているのかな…。

https://www.youtube.com/watch?v=JJ5ksP0lzqo


トップの写真は、わが家の花瓶なのですが、こうやって花を飾れる世の中が、日本だけでなく世界隅々に、そして、将来に渡っていつまでも広がればいいな、と思ってこれを選びました。


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