落語家の通い弟子はバイト
落語家の弟子と聞くと、常に師匠のそばに付いて、雑務や修行に励むのをイメージする人も多い。
いわゆる「The 落語の弟子」の様なイメージなのは、師匠宅に住み込みで修行する内弟子だ。
逆に、決められた日に、塾の様に自分ちから通いながら修行する弟子を通い弟子という。そして僕は、20歳の時に通い弟子として修行していた。
アルバイトが修行
通い弟子の修行はアルバイトだ。
そう聞くと「落語じゃないの?」と思うかもしれないが、そもそも落語家の授業内容は落語以外にもある。
落語
太鼓
着物のたたみ方
師匠宅の雑用
これらのほかに、入門する一門によって異なるし、僕の場合はアルバイトだった。
師匠からのミッションは「アルバイトで100万円貯めて全額を親に渡す」ことだった。当時の僕は、専門学校を卒業したばかりで、貯金する習慣が無かったため、かなりハードミッションだ。
師匠に逆らうことはできないから「師匠に従うしかない」それが落語家の弟子だ。
通い弟子の苦悩
通い弟子の苦悩は、ライバルと差がついてしまうこと。
落語家に弟子入りすると、良い意味でも悪い意味でも、落語を覚えたもの勝ちだ。
落語を覚えるまでに時間がかかってしまえば、お客さんを笑わせることはできない。なぜなら、脳内再生する落語に集中してしまうからだ。
内弟子ならば、一日中師匠について回って落語を覚えたり、他の師匠の落語会などで勉強できる。
通い弟子と内弟子では、スキルアップの速度が段違いだ。
通い弟子で得た教訓
僕が通い弟子で得た教訓は、アルバイトしながら修行できるということ。
僕は、日高屋でアルバイトをしていたのだが、入るとまず担当するのが皿洗いだ。師匠に相談したところ、皿洗いをしながら落語を練習すればいいと言われた。
師匠の言っていた意味が理解できたのは、落語家の弟子を破門になり、シンガーソングライターの活動を始めてからだ。
ギターが未経験だった僕は、自宅で練習する以外にも、デリバリーバイトでバイクを運転しながら脳内でギターを弾いていた。
イメージトレーニングを続けた結果、なんと作曲もできるようになり、3年後にはGReeeeNの所属事務所からスカウトされた。
イメージトレーニングは重要だから、馬鹿にしないで実践してほしい。
最後に
イメージトレーニングが重要なのは、落語家の弟子に限ったことではない。
仕事、趣味など、全ての物事に使える技であり、誰でもできる簡単な技である。
だけど、「イメトレなんか意味ない」とやってもいないのに馬鹿にする人が殆どだ。
最後まで読んでくれた皆さんには、日々の生活に、是非ともイメージトレーニングを取り入れてみてほしい。
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