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2023年8月23日(水)~9月12日(火)イタリア出張について


この記事は、2023年8月28日~9月8日にイタリアのトリノ大学で行われたサマースクールについてまとめたものです。詳細は以下のリンクから参照できます。
更新履歴:
2023年10月9日 初稿公開
2023年12月27日 第2稿公開

↓こちらは以前に開催されていたサマースクールのものです。


1. 準備編

ここでは、イタリアに出発する前にやったこと、感じたことを書いていきます。海外へ行くことは高校の修学旅行以来で久しぶりだったので、何を準備すればいいのか全く分からない状態から始まりました。
初めにやったことはパスポートの更新でした。5年と10年のもので迷ったのですが、とりあえず5年で更新を行いました。帰省の時期とかぶった影響で申請してから2~3週間ほど時間がかかってしまいましたが、なんとか手に入れることが出来ました。

次にやったことはチケットの購入です。8月に行く予定だったのですが、格安の航空券を得る関係で、4月前半にはチケットの購入手続きを行いました。こちらは大学の事務の方がJTB手配の手続きをやってくれたので、比較的苦労なく終えることが出来ました。

ただ、問題はここから始まります。8月に入るまでサマースクールやワークショップの情報が一切分からなかったのです。どこの宿に泊まる予定なのか、サマースクールのスケジュールはどうなのか、ポスターセッションはいつどのように開催されるのか、など全く分かりませんでした。出発の3週間前(8月初旬)になってやっと少しずつ情報が明らかになったので、準備を進めることが出来ました。荷物の準備の際には以下のサイトを参考にしました。
(行った後に書いているのですが、持って行った方がよかったものを以下に記載します。
映像作品のダウンロード・変換器・バスタオル・フェイスタオル・洗顔料・スリッパ・ハンガー・ティッシュorトイレットペーパー、折り紙、イタリア語学習の本、睡眠グッズ、日本食などなど)

その他にやらなければいけなかったのは以下のものでした。

  • 海外で携帯電話を使用できるようにする→契約会社の海外プランに登録

  • 海外で使用できるクレジットカードを作成する

  • 海外旅行の保険に入る

  • 空港に行く前に外貨に両替を行う

これらを無事に完了させて出発の日を待つのみです!!!…と思ったのですが、なんと出発の1週間前に「サマースクール開始の前日からしか大学では宿を確保できないので、到着してから3日間は自分たちで宿を探して自腹で泊まってくれ」という謎のメールが届きました。(正直言って意味が分かりませんでした。)説明もないままそのような状況になってしまったので、仕方がなく自分たちで宿を確保して宿泊しました。(結局約20,000円を自腹で支払うことになりました)
追記:2023年12月に、大学側から追加で旅費を支払う旨の連絡を受け取りました。結局のところ、自腹で支払ったものは一切なくなりました!(嬉しい!)

旅客日程:
【往路】
8/23
13:20-16:20 CHITOSE→ SEOUL
Accomodation:Incheon Airtel
8/24
11:50-17:50 SEOUL→ ROME
21:35-22:50 ROME→TURIN
Accomodation:Albergo Avalon(8/24-8/27)
Accomodation:VERDI university residence(8/27-9/11)
【復路】
9/11
4:45-5:30 Carlo Fellce 39
6:50-08:05 TURIN→ROME
11:10-05:50 ROME→TAIPEI
9/12
08:20-12:00 TAIPEI→KANSAI

イベント日程:
HPRT2023 Summer School:August 28 - September 6, 2023
•Poster session:Friday 1st, 17:00 - 19:00
•Welcome "aperitivo":Tuesday,  August 29th, at Bowie café bistrot & drinks
• School social dinner: Thursday, August 31st, at Off Topic
• Workshop social dinner: Thursday, September 7th, at Off Topic

2. 韓国編

8月23日
とうとうイタリア・トリノに出発です。トリノへの渡航ルートは「札幌→ソウル→ローマ→トリノ」で、ソウルで一泊するプランです。使用した航空会社は「ASIANA AIRLINE」です。荷物はローマまで預けっぱなしなので、韓国では身軽に行動をすることができます。新千歳空港からソウルの仁川国際空港までは3時間のフライトです。国際線のラウンジでお昼を食べようとしたところ、やっているお店が2店舗しかなかったので、しょうがなく空いているお店のアナゴ丼を食べました(値段の割に少々量が少なくて悲しかったです)。その後、離陸してすぐに機内食が出たので食べ損でした。ちなみに機内食はこんな感じでした。

そして午後4時に韓国に到着しました。空港には意外にも日本語が散見されました。建物の雰囲気も日本に近かったので、一瞬「関西国際空港に来たのかな?」と思ったほどです(笑)
仁川国際空港からホテルのある雲西までは地下鉄を利用して移動しました。韓国の地下鉄は、所謂「交通カード」みたいなもので乗るみたいです。

そして雲西駅付近にあるホテル「Incheon Airtel hotel」に到着しました。こちらは航空会社が手配してくれたホテルです。私の部屋はダブルベッドとシングルベッドがある部屋で思ったより広かったです。

到着してからは街をぶらぶらと歩きまわりました。韓国は路上駐車が非常に多くてびっくりしました。もともと路上に駐車してもいいように黄色の枠線が引かれていて、3車線かと思ったら1車線だったなんてことも多々ありました。また、韓国のエスカレーターが日本のものと違って面白かったです。

夕食は下の画像のものを食べました。自分で具材を選んで調理してくれるというシステムでした。辛さレベル4段階のうちレベル2を選んだのですが、それでもかなり辛く感じました。(これが真ん中のレベルであることに驚きです。)

夕食後は、地元のスーパーに行き面白そうなお菓子などを買うことにしました。私は日本では売っていない味の「OREO」をいくつか購入しました。ホテルに戻ってからは、明日の移動に備えて早めに就寝しました。

3. イタリア編

8月24日
今日は、韓国を出発してイタリアのトリノに向かいます。ソウルからローマまでは、航空時間13時間と人生で一番長いフライトを経験しました。高校の修学旅行でシンガポールに行ったときは8時間だったと記憶しているので、それと比べると非常に長かったです。飛行機では、毛布、枕、歯ブラシ、スリッパが支給されました。また、機内食は2食+軽食が出ました。

長いフライトを経てローマに到着したのは現地時間の18時(日本時間で25時)でめちゃくちゃ眠かったです。そこからトリノ行きの国内線に移動したのですが、乗り場がよく分からなかったため、ゲートを2回通るという珍行動をとってしまいました。保安官の人から不審な目で見られたので、かなりおかしな行動だったのかなと思います。韓国と比べると、こちらは建物の雰囲気も人もアジアとは全く異なりました。まさに異国に来たという感覚を持ちました。特に驚いたのは、保安官らしき人がずっと動画(youtube?)を見ていて、人がきても退屈そうに対応している様子を見たことです。そんな感じの働き方があるのか、と文化の違いを感じました。

ローマからトリノへの移動は1時間でした。眠すぎて気が付いたらトリノ空港に到着していました。到着したのが現地時間の23時(日本時間で6時)だったのでお店はすべて閉まっており、観光どころではなかったです。
空港から宿泊するホテルまではタクシーを使用しました。空港からは約25分で到着し、値段は40ユーロ(約6500円)でした。宿泊したホテルは「」というところで、サマースクールの主催者の方を通して予約したので3泊で110ユーロ(約18000円)で泊まることができました。イタリアで宿泊する場合は最低でも1万円は掛かるそうなので、そう考えると非常に安いですね。


3.1 イタリア・観光編

トリノ
トリノには北海道大学の先輩がいたので、その人に案内をお願いしてトリノを観光しました。観光したところは以下のところです。
・モーレ・アントネッリアーナ(国立映画博物館)
・トリノ王宮
・トリノ市立古代美術館
・エジプト博物館
・サン・カルロ広場
・ヴァレンティーノ公園

国立自動車博物館、スペルガ大聖堂はやや遠い場所にあったので行かなかったです。

屋上からトリノの街並みを見ることができたのですが、日本とはかなり雰囲気が違って面白かったです。特に、トリノには高い建物があまりなかったです。

ミラノ
サマースクール間の休日にどこか観光に行きたいなと思い現地の人に尋ねてみたところ、片道1,2時間程でミラノへ行けると聞いたので、日帰りでミラノへ観光に行きました。朝6:50の電車に乗り、9:00にミラノへ到着しました。

まずは、「レオナルド ダ ヴィンチ記念国立科学技術博物館」へ行きました。彼は作った模型が色々と展示されており、自分でその模型を組み立てることもできて面白い経験ができました。

そこから中心部にある「ドゥオーモ (ミラノ大聖堂)」へ行きました。そこはとても広い広場になっており綺麗だったのですが、悲しいことに鳩の大群が…

ドゥオーモへ行く最中に、「ヴィットリーオ エマヌエーレ2世のガッレリア」を通りました。ここはミラノ市民の伝統的な待ち合わせの場所であり「ミラノのサロン」とも呼ばれているそうです。ここで昼食とジェラートを食べました。

そして、イタリア国内で5指に入る美術館と評されている「ブレラ絵画館」に行こうとしましたが、予約しないと入れないらしく入口まで来て諦めました。なので、近くにある「スフォルツェスコ城」に行きました。スフォルツェスコ城の内部は市立博物館になっており、色々な絵画や作品を見ることができました。行った日が9月の第1日曜日だったので、入場料が0円でした。

最後に、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』がある「サンタ マリア デッレ グラツィエ教会」を見て帰りました。

3.2 イタリア・食事編

こちらに来てからの初めての食事はピザでした。値段は18ユーロ(約3000円)でした。こちらの外食はランチで20ユーロ、ディナーで30~50ユーロくらいかかるみたいなので、日本よりも高いイメージです。でも、スーパーは日本よりも少し安いかなというイメージです。

普段の食事は、大学が用意してくれたBARで食べていました。(あんまり言いたくはないが、そこまでおいしくはなかった…)自分たちで探索しながらいろいろなものを食べましたが、「フォカッチャ」が一番おいしかったです。

3.3 イタリア・エピソード編

ここからは、サマースクール中に起こった、もしくは現地の学生から聞いた様々なことを総集編で記載していきます。

  • スーパーについて:こちらのスーパーは(万引き防止のためか)リュックサックの持ち込みが禁止されているところが多く、リュックサックを背負ったまま入ろうとしたところめちゃくちゃ怒られました。ある先輩と先生は、会計後に黒人の警備員の方に止められ、万引きを疑われていました。

  • 珈琲について:イタリアの人はあまり朝食を食べないそうです。食べるとしても、クッキーを少し食べてコーヒーを飲む程度でした。コーヒーといっても、アメリカンコーヒーではなくエスプレッソがほとんどで、最初に見たときは「めちゃくちゃ小さいな」と感じました。イタリアの人は、1日に5,6回コーヒーを飲むみたいで、あるイタリア人は「コーヒーとチョコレートは俺にとってはドラッグ同然だ!」と言っていました。

  • イタリア語について:仲良くなったイタリア人から、日本語にはないイタリア語特有の発音を教えてもらいました。例えばナフキンを表す「
    tovagliolo」、ボトルを表す「Bottiglia」など、「gli」の発音が難しかったです。(発音しても何度も違うと言われました(笑))

  • 文化の違いについて:イタリアにやってきて、文化の違いを感じる場面がたくさんありました。例えば、待ち合わせの時間についてです。集合時間が12時だった場合、全員が集まるのは12:15~12:30となることは珍しくありません。電車に関しては遅れることが普通だそうです。関連して、イタリアの駅には改札機があるところとないところがありました。

  • 言語の発音について:イタリア語と英語には似た単語が多いため、イタリア人が英語を話す際にもイントネーションやアクセントがイタリア語みたくなることがあります。特に、単語ごとに語尾が上がる傾向にあるのかなと感じました。

  • 英語について:海外では英語能力を測る指標があるそうで、お前はどれくらいだ?と聞かれました。調べたところによると、「CEFRとはCommon European Framework of Referenceの略語で、日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれています。CEFRでは、外国語の習熟度をA1、A2、B1、B2、C1、C2という6レベルに分けて評価しています。A1は超初級でA2は初級、B1は中級でB2は中上級、C1は上級でC2は超上級のほぼネイティブレベルとなります。」と書かれていました。今回出会った人は、B1とB2の人が多かったですが、アジア人はA1やA2であることが多いそうです。

  • クラブについて:サマースクールの最中に、現地の学生とクラブに行きまいた。(人生初のクラブでした)クラブに行く前にバーに行って60%のウォッカをショットで飲む機会があったのですが、現地の学生から「いいか、これからこのサマースクールで一番大切な話をするぞ!」という前振りから、ショットの正しい飲み方を説明されました。その説明ぶりがとても面白かったです。クラブ自体は、出会いというよりもそれぞれがダンスを楽しんでいるな、という印象でした。

  • 学校について:イタリアの学校制度は、日本のものとかなり違うそうです。例えば、イタリアには全部で大学が20ほどしかなく、それらの多くは国立大学です。だから、大学を卒業したというだけでかなりのハイキャリアと認識されるそうです。また、通う年数も異なるようで、小・中・高・大・院の年数が5・3・5・3・2だそうです。(日本は6・3・3・4・2です)

  • たとえ話:ある日の食事中に面白い話を聞きました。(あまり大きな声で言えないのですが)「セクシャルポジションを動物でどう例えるか」と聞かれました。イタリアでは羊だそうです。調べたところによると、イタリア語で後背位のことをpecorina(「小さい羊」)というみたいです。ちなみに英語ではdoggy style(「犬のやり方」)もしくはback positionと言います。


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