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うつ伏せ

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不定期ながらもエッセイを上げていきます。 今までの詩はマガジンの『不偏な日々に花束を』にてご覧頂けます。
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2019年2月の記事一覧

何もしない日のチョコレ

随分早く目覚めた朝、午前四時。置き時計の針を目が凝視した。 外はまだ暗い、朝なのか夕方なのか導入剤の効きすぎた脳は瞬時に判別がつかない。 が、この頃の夕方はもう明るいので眠気と戦いながら朝だとぼんやりしながら煙草を吸う。 何も考えていない私は冷蔵庫からチョコレートを出し食べ出した。 そうなのだ、食べ出した、のだ。 ポップコーンまで食べてしまう始末だ。 何か食べたら目が覚める、自覚はないがそう思ったのだと思う。 しかし眠気は取れず仕方なくコーヒーを飲んだ。 そこで目が覚めた

清潔な男

穏やかな話し方が印象的だった。 聞き上手で否定が性格の中にないような物言いをする。 友達が多そうだと、迂闊にも羨ましく思ってしまった。 これは恋に、いや、彼に落ちるなと思うほど魅力的な男。 そう感じた時点で彼を好きになっている証拠だ。 私はモテない人間だと自負しているため、一人が楽だと云う言い訳を周りにも自分にもしている。 別の言い方をすれば、自分を誤魔化しているに過ぎない。 アラサー、アラフォーになると魅力的な人には大抵パートナーがいる。 既婚、独身に関わらず、お相