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靄を払う

好きこそものの上手なれ
好きな事を続けるモチベーションは
楽しみながらやっているし
疲れないし上達も早い
でも好きなことが商売になったり仕事になったりは
必ずしもイコールではなくて
さらには共感を得るかと言われれば
自分が好きだからといって
老若男女に共感を得るわけでもない
故に自己満足の範疇を出ない
そう、やっぱり世の中は複雑でとってもシンプル
毎日欠かさず継続していることも
何になるのか、何の変化をもたらしているのか
わかりようもない

ヘンリー・ダーガーという男がその生涯をかけて
60年間書き続けた小説がある
『非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語』
というクッソ長いタイトルで1万5千ページを超える
大長編だ

しかし彼が小説を書いていることは知られることはなく誰の目にも止まることなく彼は生涯を終える
人付き合いもなく、ひたすら自室で小説を書き続けて死ぬ男

死後作品が発見され作品は日の目を見ることになるのだけれども
果たしてこれは好きこそものの
上手なれなのだろうか

好きだからという一点だけでは
どうしょうもない現実

そもそも彼の小説の目的は分かっていない
現実世界から距離を取り
自己内省の内に創り上げた世界で
彼は何をしていたのだろうか



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