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♢♦♢♦♢♦♢WEB3の世界♢♦♢♦♢♦♢

PCやスマホでネットサーフィンしますと様々な情報を日々得ることができますし、また発信することも容易です。最近私たちの周りでは暗号資産は勿論、メタバース、DAO、NFTなどという単語が溢れかえっています。
今回は、『WEB3の世界』と言いましても知っているようで解っていないこれらについてのお話です。

1)インターネットの歴史


WEB3(WEB3.0)のお話に入る前に、先ずはWeb1.0から始まるインターネットの進化の歴史を振り返りましょう。

Web1.0 


Web閲覧のみの一方向性の時代

1990年代 検索エンジンが出始めた頃で、発信者から受信者に対して情報が一方通行で流れていました。
     Google、Yahooでの検索、Amazon.comオンライン書店、楽天、
     個人のホームページ、ブログなど

Web2.0  

プラットホームはGAFAM(ガーファム)等が提供し収益 はGAFAMへ、コンテンツはユーザーが提供→中央集権的

2000年代  閲覧だけでなくSNSなどで自ら発信し、双方向でやり取りできる時代
      Meta(Facebook)、Apple、YouTube、Twitter、Instagram)
国や企業がすべてをコントロールできるため、プライバシーの問題や情報が一極集中型の管理となり、個人情報の漏洩などサイバー攻撃を受けた際のセキュリティリスクに課題がありました。

GAFAM(ガーファム):IT企業大手5社の頭文字を取った呼称  
GoogleAmazonFacebookMeta)、AppleMicrosoft

Web3.0

GAFAMなど特定企業に依存せずに個人に焦点を置いた
          →非中央集権的な分散型ウェブの世界

2010年頃~ Web2.0におけるプライバシーやセキュリティ問題の改善に向けて
中央集権型から分散型へ---この分散型インターネット環境を可能にしたのがブロックチェーンの技術なのです。      

実際の例としては、ご存じかと思いますがブラウザのBraveがあります。
Braveでは、ユーザーの設定により広告の表示なしにインターネットを閲覧できます。という事は、個人の閲覧による行為からさまざまな情報を抜き取られないという事です。

さて、「仮想通貨とか仮想空間」この様な表現がよく用いられます。
「仮想??」現実的ではないイメージでこれこそ解らないを助長しますよね。
実際、物理的にそこに存在しないのですから、手に取ることができないものは想像に難いです。

言葉の持つイメージというものは重要です。先程WEB3.0はブロックチェーンの技術が可能にしたと記しました。ブロックチェーンの技術とは何なのか、そこを理解出来れば、WEB3は見えてくる(理解できる)世界なのかもしれません。

2) ブロックチェーンの技術

ブロックチェーンとは、取引を記録する分散型の公開台帳のことです。
ネットワーク上の取引の記録を、暗号技術を使って複数の場所で管理して処理・記録する技術なのです。

ブロックチェーンを簡単にいうと、お金の取引履歴を記録したデータベースというとざっくりイメージを浮かべて頂けるでしょうか❓

仕組み
ブロックチェーンに記録される取引データのことをトランザクションと呼び、トランザクションは一つにまとめられます。このトランザクションをまとめたものをブロックといいます。
ブロックは直列に並べられており、新しくつながれるブロックが正しければチェーンに繋がれる仕組みとなっています。これがブロックチェーンです。

3) ブロックチェーンの特徴


非中央集権型システム--中央管理者が存在しない


「中央管理者」といった特定の組織に管理されておらずにネットワークに参加している世界中のコンピューターが分散して管理を行っています。

ブロックはハッシュ関数を用いて暗号化

ハッシュ関数とは、自分が入力した文字列に対して全く違う文字列が出力される暗号技術のことです。利用例としましては、パスワードや個人情報などをハッシュ化することで情報の漏洩を防いでいます。
ブロックチェーンを構成するブロックは、このハッシュ関数を用いて暗号化しています。

取引は、承認するのに一定の時間がかかる仕組み

ブロックチェーンに記録される取引は、承認するのに一定の時間がかかる仕組みとなっていますので、一定の時間が経つまでは決済が完了していないことになっています。
しかし、実際には「ゼロタイムシステム」というのを取り入れ、実店舗などで暗号資産決済も利用出来るようにしています。ゼロタイムシステムというのは実際は決済していないけれど、決済を完了したとみなすシステムです。

取引の透明性


ブロックチェーンに記録されるデータは、そのブロックチェーンの運用が始まってから、すべてのやり取りが記録されており、誰でもその取引履歴をさかのぼって閲覧することができます。ですから、少しでも不正や改ざんが行われればすぐに見つけられてしまうのです。

既存のブロックチェーンを活用して新たなトークンを作れる

既存のブロックチェーンを活用することで、そのブロックチェーンのメリットを享受しながらも新たなトークンを作ることもできます。

4) ブロックチェーンのメリット

当事者同士で直接取引できる

ブロックチェーン上で行われる取引は、仲介業者を必要とせず当事者の間で直接的に行われます。そのため低コストかつ円滑な取引が可能となります。

データは透明性が高く改ざんされにくい

分散型によって透明性が高く、参加者たちが全く同じデータを持ち合わせていることや取引履歴は誰でも閲覧できることから、不正や間違いはすぐに発見されます。
データが改ざんされにくいので、正確であることが証明できます。

5) 社会への活用


トレーサビリティ( traceability)


トレーサビリティとは 直訳しますと「追跡可能性」 です。
ブロックチェーンに記録されたデータは透明性が高く、その仕組み上優れた追跡機能を提供できます。そこを活用して、原料の調達から生産、消費までのサプライチェーン全体の各工程を追跡可能な状態にします。

食品や医薬品、自動車、電子部品などの製造業界や販売業界など、幅広い業界で用いられています。 製造業においては原材料や部品の「調達」から、加工や組立などの「生産」、そして「流通」「販売」までの各工程で仕入れ先や製造者を記録して、追跡可能なシステムを構築することができます。

トレーサビリティを確保することで不良品回収・リコール対応などリスク管理強化や製品不良が起きたときの責任の所在が明確になり改善化が図れる、顧客管理の効率化と満足度の向上が期待できるなどのメリットがあります。

ゼロダウンタイム

「ダウンタイム」とは「システムやサービスなどが停止している時間」を指します。なので、システムやサービスが停止しないという事です。

従来のシステムは、そのメインサーバーが攻撃され異常が起きると、システムを停止しなければいけませんでした。しかしブロックチェーンでは単一障害点がなく、一か所コンピューターが停止したとしてもシステムは稼働し続けます。

ビットコインは24時間365日送金できますし取引可能です。つまりゼロダウンタイムの決済が可能なサービスという訳です。

医療分野での活用

カルテなどの医療記録をブロックチェーンに記録することで、医師たちはスマホでいつでも患者記録を共有することができ、患者に対して早急に正確な治療を施すことが可能になっています。

美術、芸術分野での応用

作品をデジタルアートにして、ブロックチェーンに記録しNFT化することにより、唯一無二の価値を持たせることを可能にし、NFT所有者は、それを自由に移転することができ取引可能となります。

音楽分野での活用

音楽分野でもNFT化することで、アーティストの楽曲を使用するたびにブロックチェーンに記録していき、楽曲の使用者を追跡でき適切な使用料を徴収することが可能となります。さらに楽曲の使用ルールも明確にすることができ、著作権保護にも役立たせることができます。

このように私達の生活の中には、いつの間にか様々な形でブロックチェーンは活用されてきているのです。

Web3.0のアプリケーション作成はイーサリアムなどのプラットフォームを利用します。 イーサリアムはブロックチェーンを構築するためのオープンソースのプラットフォームで、分散型のアプリ「DApps」を作ることができます。DAppsの例としてはゲームなどがあり、OSやデバイスを選ばずに利用できます。

6) 拡大されるGame Fiのマーケット


これまでは、ゲームは遊ぶ、楽しむだけものでしたが、Play to Earnといってブロックチェーン上に作られたNFTゲームは、暗号資産と組み合わせて遊びながら、稼ぐことができる物となっています。皆さんも歩いて稼げる「STEPN」をご存じではないでしょうか。 ○○ to Earn と呼ばれるものは、他に「Sleep to Earn」、「Learn to Earn」、「Eat to Earn」、「Drink to Earn」など生活の様々なシーンに合わせたゲームが開発されています。

このように、ブロックチェーン技術を活用し、プレイすることでトークンや暗号資産を獲得できるオンラインゲームは、GameとFinanceを組み合わせ「GameFi(ゲームファイ)」と呼ばれています。

GameFiでは、ブロックチェーンゲームやNFTゲームをプレイすることで、ゲーム内通貨やアイテムなどを暗号資産やNFT化された資産として手に入れることができます。プレーヤーが入手したこれらの資産は、暗号資産取引所やNFTマーケットプレイスを通じて、売買など取引することで、暗号資産や法定通貨に換えることも可能です。

こうしたゲームは、スマホなどで場所や時間をを選ばずにどこでもプレイでき、子供から大人まで、課金せずとも参入出来るなど、敷居が低くなっていることもマーケットの拡大につながっています。

7) 暗号資産、NFT、メタバース、DAO


暗号資産は、Web上の取引に使われる電子データの通貨です。

NFTとは、ブロックチェーン技術を活用して改ざん、複製が不可能なデジタルな証明書であり、個人間で譲渡、売買を可能にする技術です。

メタバースはインターネット上にある3次元の仮想空間です。リアル空間のように他者とコミュニケーションを取ったり商取引をすることができます。

DAOは、Decentralized Autonomous Organization の略で、訳しますと分散型自律組織 となります。中央集権的な権力を持つリーダーがおらず、参加者全員が平等な立場で組織が運営されるものです。DAOでは、意思決定を行うための投票権を獲得できるガバナンストークンというトークンが発行されることも多いです。

メタバースの中での売買では、商品が本物であると示す必要があり、NFTの出番となります。そして購入時の支払いは、クレジット払いや暗号資産が選べるようですが、ゼロダウンタイムの決済が可能な暗号資産の方が相性が良いでしょうね。
メタバースでの商取引はNFTと暗号資産がますます重要になっていくでしょう。

このように、Web3はブロックチェーン技術によって実現されようとしている、分散型のWeb世界なのです。

Web3は2014年にイーサリアムの共同創設者、Gavin Wood氏によって提唱されました。

2018年のものになりますが、彼の発言を最後に紹介しておきます。

もう一つ、これから開催されますイベントの紹介です。
DAO特化型カンファレンス『DAO TOKYO』が3月28日に神田明神で開催されます。

いかがでしたでしょうか。WEB3の世界---私たちは只中にいるのです。WEB1.0からWEB2.0へ、そしてWEB2.0からWEB3.0へ、次のWEB4.0はどんな世界が待っているでしょうか……WEB4.0は人間と機械の共生的相互作用である「共生的Web」と言われています。
何時かまたそんなお話をしましょう。
最後までお付き合い有難うございました。

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