麻雀レアチーズ

もうしばらく前だが、5月下旬に麻雀の話で国が盛り上がっていた時に関係のないことを思い出していた。前の前の前のバイト先の同僚の彼氏が雀荘の店長だったなーということ。僕はバイト中の私語が大好きであった。

その同僚が仕事でクタクタになった日だったか、なんか悲しいことがあった日に、たまたま彼氏がセブンイレブンのレアチーズケーキを買ってきてくれたらしい。レアチーズは好きではないけど、買ってきてくれた優しさがすごく嬉しくて嬉しくて、ありがとうと言って食べて。そしたら彼氏はそれから何度もレアチーズケーキを買って帰ってくるようになったと。最初は嬉しかったんだけど、実はレアチーズはあんまり好きじゃないって言い出すタイミングを見失ったらしい。切なすぎる。

バイト中はめちゃくちゃ何でも喋っていたけど、僕は仕事以外で同僚と人間関係を持たないタイプだったので今はどうしているのかわからない。レアチーズ購入が継続しているとして、この3つを候補とします。

①レアチーズケーキ好きじゃないって言えた

②レアチーズケーキ好きじゃないまま何も言えずに食べている

③レアチーズケーキを好きになっている

③が泣ける。あの人、レアチーズケーキを好きになるしかないシステムを自分ででっち上げて実行してレアチーズケーキを腹の底から好きになっていたとしたら、優しすぎてどうしよう。優しい時間が続いてほしいタイプの人だったから、わざわざギクシャクさせるような発言はずっと出来ていないかもしれない。というか、本当のことを伝えるのが遅ければ遅いほど、彼氏がつらくなる話なのであって……喜ぶ顔を想像して歩いてくれたコンビニから家までの道のりはどこへゆくのか。

てかレアチーズケーキ、別れたいときのトドメくらいにならないのかな。なんか関係ないことで喧嘩になったとき「まずあたしはレアチーズケーキなんて好きじゃないし」って、どっかで付け足してポロっと言ったら彼はしっかり傷ついて、それで頭がいっぱいになってくれるだろう。いや、それはひとつの例でしかなくて、こっちは言わずに我慢してきたことがたくさんあって、だからレアチーズケーキの話にしてあげたのは優しさなんだよ。わかるか。


元気にしてるかなあ。

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