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ガムが売れなくなったのは街からアレがなくなったという理由に目からウロコポロリ

小学生の頃、母親から毎日100円もらってお菓子を買っていました。
昭和時代なので100円あるとお菓子を2種類は買えたので、大好きなチョコレート( チョコボールやアポロチョコなど )をその日の気分で選んで、残りのお金でガムを買っていて、マルカワのフィリックスガムとかオレンジフーセンガム( 正方形の小さな箱に球状のガムが4個入っているやつ )とか安くて助かっていました。チョコはすぐ消えちゃうけど、ガムって長持ちするからありがたいお菓子でした。

小学生のある時、ガムで感動したことがあります。
ガム自体はなんだったかははっきり覚えていなくて( たぶんバブリシャスガムだった気がする )、感動したのはガム本体ではなくて、包み紙に書いてあった回文です。

桜取るのにパパにのると楽さ

上から読んでも下から読んでも
さくらとるのにぱぱにのるとらくさ
子ども心に文字列の美しさに感動したのです。

ぼくは幼稚園の頃に両親が離婚して母子家庭だったので、パパに肩車してもらった思い出がなかったので、自分の娘が小さい時に目黒川でこの回文を再現できた( 実際に桜は取ってませんよ )のが、めちゃくちゃ嬉しかったんです。画像1

ガムの包み紙に感動して以来、無類の回文好きになりまして、そのうち回文についてもnoteで書こうと思っているのですが、2013年に『ほぼ日』で回文対談しているので興味がある方は読んでみてください。
https://www.1101.com/tsuchiyakoichi_kaibun/2013-05-14.html

脱線しましたが、ガムの話です。
平成になってシュガーレスガムが流行って、1997年にはキシリトールガムが登場した時は、今まではガムを食べすぎると虫歯になると母親に言われ続けていたのに、ガムが歯を丈夫にしてくれるという革命に驚いて、よく噛んでいました。
その後も味が30分も長持ちするガムや、噛む〜とフニャンフニャ〜ン♪ なガムとか新しいガムが出るたびに買っていましたが、今はほとんど買わなくなりました。そういえば、最近ガムのCMをあまり見なくなりましたね。

日本でもそうですが、アメリカでもガムの売り上げは減少しているそうで、スマホが普及したことによって、食べ物というより時間つぶしのツールとしてガムを噛んでいた人が一定数いたからという説を聞いて、その通りだと思うんだけど、本当にそれだけなのかな?と思っていました。

そんな時に、某お菓子メーカーに打ち合わせに行った時にその会社の方から、
「ガムが売れなくなった最大の理由は、街からゴミ箱が無くなったからで、捨てるところが無いのでゴミを持ち歩くのが嫌で買われなくなったんです。グミやチューイングキャンディーは口の中で無くなるので売れているんです。」

目からウロコポロリ

たしかに昔は街のいたるところにゴミ箱がありました。横断歩道のところには信号待ちのスモーカーの為に灰皿までありましたからね。コンビニも最近は店内にゴミ箱を設置するところが増えてきていて、街のゴミ箱は本当に減りました。
1995年のオウム真理教の地下鉄サリン事件の後はテロ防止で駅のホームのゴミ箱は撤去され、最近ではホームにゴミ箱が復活してきていたりもしますが、以前よりは圧倒的に少ないです。

ガムってそれを集中して食べるというより、何か行動している時に食べることが多いので、よくよく考えるとガムはそれを捨てるゴミ箱とセットだったんだなと、納得する話でした。

スマホでレストランの美味しい料理が家に届いたり、自分がいる場所にタクシーが来てくれたりとこの便利すぎる世の中で、噛み終わったガムを捨て紙に包んで、更に捨てる場所を探して捨てるという2ステップもの行動が必要なことが、現代人のライフスタイルに合わなくなったんでしょうね。

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