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禁酒宣言〜ロイヤルストレートフラッシュを目指す

「お前は厄年で死ぬぞ」と良く言われるくらい、体を壊す。

いやいや、と思いながら、怒られたり、誤魔化したりしながら今の店を6年弱やってきたんですが、いよいよ1週間店を閉めないといけないくらい(なんならまだ完全復帰ではない)身体を痛めた。

どうしたもんか?となじみの店でなじみのお客さんと話していると、一つの真理が自分の口から飛び出した。

「身体を壊すまでやらんと、店やれへんって破綻してると思うねん」

言った途端目から鱗が落ちた。あー、そうか。無理に無理を重ねた上で店は続いていたのかと。

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先日受けたメディアの取材で「座右の銘銘は?」と聞かれた。

迷うことなく「配られたカードで勝負するしかないのさ」と答えた。

世界一有名なビーグルさんの言葉です

いつこの言葉を知ったのか分からないが、少なくとも10年以上はこの言葉が座右の銘だし、なんならこの言葉をtattooで入れたいくらいですらある。

人生とか仕事とか言うものをゲームと考えた時に、ないものはいきなり手に入らないし、ある手札で勝負するしかない(それはハッタリも込みで

今更、マッシュボブの似合う塩顔イケメンにはなれないし(なりたくもないが)、路面店に憧れても自分は雑居ビルの二階奥だ。

meetsの表紙になるような人気店になる為の、イケてる内装も、イケてる店主もいない。

そんなものを欲しがってる時間自体が無駄である。


今ある手札を精査する。根性や!気合いや!と言ったり言われたりしたところで今ある分の根性以上の根性と気合い以上の気合いは手札にない。

そして根性と気合いと言うのは、全てのシステムを周到に準備した上での最後の一押しのものであり、それを主電源とする事はとても危険である。

今ある根性と気合いを燃え立てる前に、色々と整理をする必要がある。(これは豊橋のマイメンとのテレカンで話をした内容でもある。

現状として

今の働き方では身体を壊す(もう壊している)

限られたリソースで頑張るしかない。
いきなり爽やかイケメン店主にもなれないし、ヒップなシティーボーイたちにバカウケする内装の映える店にもなれない。

身体を守るためにはどうするべきか。
営業時間を短くする。
休みを増やす。

でも、これは収入減に直結する。今ですらギリギリの状況でこのギャンブルはちょっと避けたい。

そうすると、削るものは。体力、健康に及ぼす要素のカードを捨てるしかない。

「飲酒」

しかない(ないのか?

という事で、平日営業中の飲酒やめます。
お酒自体はやめません。週末土曜日のお昼と休みの日と新しく買ったお酒の味見くらいはします。

で、こう書くと。

「そんなんしたら売上減るやん」というツッコミが入ると思う。実際夜の売上の何割かはお客様から飲ませてもらうお酒で成り立っている。

でも、ここはもう天秤をかけるしかない。お酒を飲まない事で減る収入と、お酒のせいで起こるトラブルや健康被害で店を閉めた時の収入減どっちがでかいねんと。

座右の銘ではないが、憧れる言葉がある。
「無事是名馬」

アーセナルで不動のレギュラーになると思っていた冨安選手も結局、故障の多さで首脳陣からの信頼を失い立場が危うくなっている。

結局計算できる選手と言うのは怪我をしない選手なのである。

臨時休業、開店遅れをまず無くす。いや、お前何年目やねん。と言われそうですが、しょうがない。できないねんから。

当たり前のことができない人間に必要なのは気合いでも、根性でもない。

やるしかないシステムを取り入れる事なのである。

お酒を辞める事で、言い訳を一つずつ潰していく。やるしかないと言う状況を作った上で気合いを入れる。順番はこうなのである。


取り急ぎ、手持ちのカードの中から勝負に勝つために要らない札を捨てた。

思いっきり伸びをするだけで、肋が痛むような暮らしはやめるべきなのである。寝ようと思っても足が痛くて薬を飲まないと寝れない暮らしなんかやめないといけない。

“眠らない身体と全て欲しがる欲望を”

欲したところで、自分に配られたカードにはそんなものはない。手に入れるためには、ゲームを続けた上で、カードを増やすチャンスを待つしかないのである。

人生というゲームに於いて、カードを増やすには「時間」「お金」「出会い」この3要素が重要なのだが、残念ながら今のところどの一つも潤沢にはない。

ここを捻り出すためには、今を整理して、工夫をするしかない。同じことを毎日していても状況は変わらない。手札を切って勝負をするしかないのである。

兎に角、(平日営業中の)お酒はやめる。(周年とか、次の日休みの時は飲むよ!)

その上でカードの整理を進める。

「捨てる神あれば、拾う神あり。」と言うのだろうか、お酒をやめようと思ったタイミングで、大阪産業局で働く友人から「大阪にチップ制を導入するための実証実験に参加してくれ」という相談と、なじみのお客さまから「夜に力を入れるなら、接客もう少しちゃんとした方がいいですよ」というアドバイスをいただいた。

お酒は辞めるけど、しっかり接客に力を入れて、チップ獲得に繋げていこうと思う。「一杯どうぞと思ったら、チップお願いします!」をこれからは言っていこうと思います。お酒飲まなくても、テンションの火力のムラをなくします!

俺とお酒が飲みたいという、モノズキな方は是非土曜日か、休前日によろしくお願い申し上げます。

まだまだカードの整理は続けるが、「お酒をやめる」と「ムラのある接客を強火で安定させる」という手札を切ってこのターンは終了。

ここでは書かないけど、自分が強みだと思うカードと組み合わせて狙うは、ロイヤルストレートフラッシュ!!!!

追記
言葉たらずだから、誤解を招くかもしれないけど「カードがないから諦める」はない。

「今のカードで勝負しながら、新しいカードは貪欲に手に入れに行く」

そのためには今のデッキの整理をしないといけないし、いつか「飲酒」のカードが勝負に必要になる時が来たら、また拾ってそのカードで勝負する所存

まずは、現状を変える!

さらに追記

「そんなんしやんでも、俺(私)はもっとハードな中頑張ってる!」

って人いると思いますが、それはそういうカードを持ってるだけだと思うの。

あなたにはあなたのやり方、俺には俺のやり方。
諦めるわけじゃなくて、どんな手でも人生というゲームを続けていかないといけない。

余裕ができたら、戦い方は変えるかもやけど、今は今の手札でどうこの難局を乗り切るかなんす。

のりきって、余裕が出たらまた色々考えます。
ずっと同じことをし続けて、勝てるほどこのゲームは甘くないからね。

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