見出し画像

「スタンフォード式人生を変える運動の科学」は本当に人生を変えるのか?

はじめに

まず結論から言いましょう。
本当に良い本です!

決して難しい専門書ではなく、筆者のフィットネス愛好家として、そしてインストラクターとしての経歴が活かされた、わかりやすく、そして思わず共感してしまうような良書です。

ですからこの本を一人でも多くの方に読んでもらいたいので、このnoteを書きます。
ぜひ最後までお読みいただけたら幸いです。


著者の紹介

「スタンフォード式人生を変える運動の科学」の著者であるケリー・マクゴニガルは、スタンフォード大学の健康心理学者として広く知られています。

彼女はストレス、運動、意志力など、現代人が直面する課題に対する実践的なアプローチを研究し、その成果を一般の読者にもわかりやすく伝えることを得意としています。
彼女の著書「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」はベストセラーとなり、多くの人々に勇気と知識を与えたのでご存じの方も多いと思います。

これはAmazonのリンクです。

また、彼女のTEDスピーチ「How to make stress your friend」は、数百万回の再生回数を誇り、世界中で多くの人々に影響を与えています。

日本語字幕版動画はこちら

マクゴニガル博士の研究は、科学的根拠に基づいており、信頼性の高い情報を提供してくれます。

本の全体の構成

本書「スタンフォード式人生を変える運動の科学」は、運動が私たちの身体と精神にどのように影響を与えるかを探求する一冊です。
本書は以下のような構成で進行します:

1.序章

運動の重要性とその多面的な効果についての概要。

2.第1章 運動がもたらす効果の即効性

運動がどのようにして即座に気分を改善し、ストレスを軽減するかについて。

3.第2章 脳に対する長期的な効果

運動が脳の構造と機能にどのようにポジティブな変化をもたらすか。

4.第3章 身体の健康と長寿

運動がどのようにして心臓病、糖尿病、がんなどのリスクを低減するか。

5. 第4章 社会的つながりと運動

共同で運動することが人間関係や社会的つながりを強化する方法。

6. 第5章

意志力と運動=運動が意志力を強化し、自己制御を向上させる方法。

7. 結論

運動を日常生活に取り入れるための実践的なアドバイス。

重要な論点

本書の重要な論点は、運動が単なる身体的な健康のためだけでなく、精神的な健康、社会的つながり、そして意志力の向上にも大きく寄与するという点です。
以下にいくつかのキーポイントを紹介します:

1.運動の即時効果

運動は脳内でエンドルフィンやセロトニンといった「幸福ホルモン」を放出し、気分を即座に改善します。
これにより、ストレスや不安を軽減し、ポジティブな感情を増強します。
たとえば、短いウォーキングでも気分が晴れ、創造性が向上することが示されています。

2.内因性カンナビノイド

本書が特に画期的なのは、内因性カンナビノイドについて詳細に述べている点です。
内因性カンナビノイドは、運動中に生成される化学物質であり、エンドルフィン以上に強力な幸福感をもたらすとされています。
これらの化合物は、ストレスの軽減、痛みの緩和、そしてリラクゼーションを促進し、全体的な幸福感を高めます。
運動によってこれらの物質が放出されることで、精神的な健康が大幅に向上します。

3.脳に対する長期的な効果

定期的な運動は、脳の海馬(記憶や学習に関与する部分)の成長を促し、認知機能を維持・向上させます。
これは特に高齢者にとって重要であり、アルツハイマー病のリスクを低減する可能性があります。
また、運動はBDNF(脳由来神経栄養因子)というタンパク質の生成を促進し、神経細胞の成長と接続をサポートします。

4.身体の健康と長寿

定期的な運動は、心血管系の健康を改善し、心臓病のリスクを大幅に低減します。
さらに、運動はインスリン感受性を高め、2型糖尿病の予防にも効果的です。
がん予防にも効果があり、特に乳がんや大腸がんのリスクを減少させることが研究で示されています。

5.社会的つながりと運動

グループエクササイズやチームスポーツを通じて、他者とのつながりを深めることができます。
これは、社会的サポートネットワークの構築に役立ち、孤独感の軽減にも繋がります。
共同運動はモチベーションを高め、継続する意欲を保つ助けとなります。

6.意志力と運動

運動は意志力の向上にも寄与します。
規則的な運動習慣を持つことで、自己制御力が強化され、食事の選択や生活習慣の改善にも波及効果をもたらします。
運動によって得られる成功体験は、自信を高め、他の挑戦にも積極的に取り組む姿勢を育てます。

キーポイントの詳細紹介

  • 内因性カンナビノイドの生成

    • 運動が内因性カンナビノイドの生成を促進し、これによりストレスの軽減や痛みの緩和が実現します。

    • 特に持続的な有酸素運動や中強度のエクササイズが効果的であることが示されています。

  • 精神的な効果

    • 内因性カンナビノイドは、ストレスや不安を和らげるだけでなく、ポジティブな感情を増幅させ、精神的な安定感をもたらします。

    • これにより、運動が精神的な健康にも大きく寄与することが理解できます。

この新しい知見は、運動がいかにして私たちの精神的な健康に貢献するかをより深く理解するための重要な手がかりとなります。
これまでの幸福ホルモンに関する研究をさらに進化させたものと言えるでしょう。

文体の魅力

この本のもう一つの大きな魅力は、その文体にあります。

ケリー・マクゴニガルの文章は、まるで彼女が目の前で語りかけているかのように生き生きとしており、非常に親しみやすいものです。
専門書にありがちな難解な表現はなく、読者は最後まで引き込まれるように読んでしまいます。
この語り口調のおかげで、難しい科学的な概念もスムーズに理解でき、実践に移しやすくなっています。

まとめ

「スタンフォード式人生を変える運動の科学」は、運動が私たちの生活にどれだけ重要で、幅広い効果をもたらすかを科学的に解説した一冊です。
運動指導者、運動を実践している人、そして運動をしていないけれど気分を良くする方法を探している人すべてにとって、非常に価値のある情報が詰まっています。
運動を日常に取り入れることで、身体だけでなく、心や社会的つながり、意志力までをも向上させることができるのです。

今回のnoteを読んで少しでもこの本に興味を持ってくださった方は、ぜひ実際に手に取って読んでください!
きっとあなたも運動の力を実感し、より豊かな人生を送るヒントになるでしょう!

Amazonのリンクはこちら!

楽天電子書籍がご希望の方はこちらからどうぞ

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?