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野球選手、デカイけど・・・

WBC、感動しましたね!

僕も普段野球を見ることはないんですが、全試合をテレビ観戦して準決勝、決勝はハラハラドキドキからの大感動をさせていただきました!

トレーナー目線で見ると日本代表選手の体がでかい!
ダルビッシュ選手195.6cm、大谷選手193cmを始めとして軒並み180cm以上の選手がズラッと揃っている。
バルクもあって体重もかなりありそうな選手が多い。
だからこそのパワー、瞬発力なんだと痛感しました。

格闘家は違う!

ただ僕が指導することの多い格闘技の選手の場合、野球選手と同じようにフィジカルトレーニングをすることはできません。
それはほとんどの選手が体重制の競技をやっているからです。
例えばモンスター井上尚弥選手。
彼は11年前のデビュー時は約49kgでしたが、夏に予定されている次戦は次戦は約55kgでの試合です。
つまり11年かけてフィジカルを上げてきたわけですが、それでも増量分は約6kgのみ!
それぐらい体重制の格闘スポーツ選手は体重増加をしないようにしながらフィジカルパフォーマンスをする必要があります。

それはできるだけリーチや身長など体格で上回った方が有利だからです。

パワーの種類

筋力は筋肉量に比例すると言われるように筋肉をつけながらパワーを高めようとすると必然的に体重は増加します。
しかしパワーには筋肉量以外の要素も含まれるのです。
Questではそれを以下の2つの要素として分類しています。
1.筋収縮予備力
2.伸長反射

簡単にいうと
1.筋収縮予備力はどれだけ脱力から力を発揮できるか?
2.伸長反射は効率的な予備動作を身につけることができるか?

この二つの能力を高めて、筋肉量を増やすことなくパワーを高めることができます

もちろんアスリートが通常行う「パワートレーニング」でもこれらの能力を向上させることはできますが、どうしても筋肉量の増加=体重増加を伴いやすい。
それは減量の過酷さにつながり結局試合でのパフォーマンスの低下につながります。

Questでの格闘家のトレーニング

ですからQuestで格闘家のフィジカルトレーニングを行う場合、トレーニング種目のスキルに着目し、かなり厳格にフォームやスピード、筋出力などを細かく指導します。
だから「ジャンプをやればいい」とか「バトルロープも効くよね」とか「ケトルベルもやってみよう」などのざっくりしたトレーニングは絶対しません。
その効果、目的、方法を選手自身と共有し、選手が僕がいないところでも自主トレできるくらいに説明し、理解した上でフィジカルトレーニングに取り組んでいます。

そうすることで選手は試合においてもどんなフォームで動き、どんな風にパワーの発揮をすれば良いのかを理解することができ、スキルそのものを高めることにつながるからです。

もう一度まとめると
「体重制のある競技の選手がただパワートレーニングを取り入れたからと言って、試合で使えるパワーが身につくわけではなく、パフォーマンスを下げることにもなりかねない」
ということ。
そのためにもトレーナーにはある意味特殊なトレーニングの体系的なメソッドが必要だということです。

なぜ今日これを書いたのかというと最近SNSで有名格闘技選手のフィジカルトレーニングの動画を見て少し残念に感じたから。
もっと無駄なくトレーニングをすればさらにパフォーマンスを上げることができるからです。

さらにQuestではパワートレーニングから一歩進めて、より実戦的に試合に直結したトレーニングを行なっています。
それは「フィジカル」と「脳」を結びつけて、試合で最高のパフォーマンスを発揮できるようにするもの。
それこそがQuestの真骨頂と言っても良いでしょう。

それについても機会があったらご説明します。


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