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連載『オスカルな女たち』

《 ポジション 》・・・6

「そして…『“必要とされる女”とは…わけが解っていなくても寄り添える、そこにいるのにいないような存在。気づいたら隣にいた、振り返ったら微笑んでいる…』よ、う、な…って、これ。まるで男が自分の恋人や妻に向けて言うようなセリフね、まこちゃん」
 だれに向けて言っているのか…と、意地の悪い目で見るつかさ。
「そうか…? そういうの、必要じゃない? ガチャガチャされるより、黙って見守ってるような聖母のような女って…」
 茶化すな…と反論されるかと思いきや、意外にも真実(まこと)にはそれ相応の言い分があるようだった。

「へぇ…マコはそういう女になりたかったの?」
「いや、全然…」
 と、自分には程遠いと返す。
「じゃ、なんでよ?」
「男は女より口数が少ないから、沈黙に耐えられる方がいいのかと思って…」
 こちらが考えるほど、深い意味はないような顔をして見せる。

 ぷ・・・
「なぁに、それ。沈黙に耐えられる女? それがマコにとっての『必要とされる女』なわけ?」
「だ、か、ら、…自分とは真逆な女だってば」

いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです