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蜜月の刻(とき)

若干、輩系の女医さんは、なんと週刊誌が飛びつきそうな「先生と生徒」の恋の予感を醸し出していた。

女医:匿名希望

「それで、どうしたんですか?」
ちょっと、わたしも前のめり気味でインタビューを続ける。

「最初はちゃんと話すつもりだったんだけど、そいつが家に入ってきた途端面倒臭くなっちゃって、いたずら心が湧いたわけ」

「え? 誘ったんですか?」

「そういうわけじゃ…! あぁでも、結果そういうことになるのかなー」

「へぇ…」

思わず「やるなぁ」と言葉が出そうになるが、ぐっとこらえて次を待つ。

「とにかく、よく覚えてないけどなんかムカついて、そいつほっぽって部屋に戻ったわけ」

「で?」

あ、つい…。

「…で、そいつ、ずうずうしく上がってきたわけ、部屋に」

「え、勝手に?」

「…まぁ、度胸があるなら『来てみろ』くらいのことは言ったかな」

「なるほど。挑発にのってきたわけですね」

「そうね。それで、喚くか騒ぐかして恥かかせて帰してやろうって思ってたんだけど…」

「はい」

「こっちもむしゃくしゃしてたし? なんか、興味もあったし、されるがままってわけ」

「されるがまま…じゃぁ、初体験は興味から?」

「そう。興味、あるよね? いずれどっかでそうなるかもしれないという…」

「そう、ですね」

「ね? それでおしまい」

「おしまい?」

「そう。そこで初体験、おしまい。まさか、感想までは聞かないよね?」

「え、えぇ」

「初体験なんてみんな同じだろ~? で、」

「で?」

「次、あんたの番」

「あ…」
やっぱり聞くんだ…( ̄▽ ̄;)



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