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蜜月の刻(とき)

友だちを作るのは、簡単なようで難しかったりしませんか? 
歳を重ねると余計に、その関係が『知り合い』なのか『顔見知り』なだけなのか。仲が良くても『友だち』と言っていいのか、大人になればなるほど足踏みしてしまう。

例えば、会社の同僚は?

『え~なに、初体験? いく、どんな仕事してるの?』
「仕事っていうか、仕事になるかも解らないけど」
『なによそれ、曖昧ね』

「とにかくその女医さんと話をしてたら、思い出したの」
『なにを?』
「珠美を」
『あたしぃ~? なんでよ、あたしの初体験が聞きたいってこと? てか、あんた知ってるじゃん』
「そうだけど…」
『もう、どれが初体験だったかなんて忘れたよ』
「ほら、そういうとこだよ」
『なによ~バカにしてるの?』
「そうじゃなくて、ホントに忘れたわけじゃないでしょ?」
『まぁ…。でもあの頃は3人目くらいまで処女で通ったじゃん。とりあえず初めてだって言っとけば』
「そうそう。でもさ、本音はどうだったのかなって思って。それって照れ隠しなわけでしょ?」
『あ~ん、いまさら? なに? 当てがないとかそういうこと?』


「この際そういうことでもいいや。インタビュー、させてよ。ね」


どんなに仲が良くても『友だち』と呼べるようになるには、どのくらいの時間が必要なんだろう・・・・。


いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです