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思想(哲学と宗教)

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価値観の学問そのものといって良い哲学、価値観そのものといってよい宗教を勉強する事で「価値観とは何か?」に迫りたいと思っています。
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2024年8月の記事一覧

『<私>を取り戻す哲学』岩内章太郎著 読了

<概要> デカルトの「我思う、ゆえに我あり」という格率を手始めに、<私>の不可疑性と有限性を意識化することで、自分はもちろん他者との関係も取り戻せるかもしれないと提言した竹田青嗣門下の哲学者の著作。 なお本書におけるカッコ付きの<私>とは、 とのこと。 <コメント> 著者の最新作(2023年出版)で、これまでの『新しい哲学の教科書』『<普遍性>をつくる哲学』に続き、本書で計3冊目。 著者はマルクス・ガブリエルなどのポストモダン思想に続く最新の哲学「現代実在論」の研究者

ユダヤの風土:ユダヤ人の故郷はエルサレムではない『物語としての旧約聖書』月本昭男著 読了

<概要> 膨大な量の旧約聖書を、現代考古学の成果や周辺文明(アッシリアやエジプトなど)の歴史もふまえながら、物語風にわかりやすく解説・解釈した著作。 <コメント> 本書は、池袋にある「古代オリエント博物館」の館長で楔形文字解読を主とした考古学から聖書学、宗教学まで広範な分野を専門にしている博学な著者「月本昭男」の著作。 月本がNHKラジオでの講義内容をベースに書き下ろした今年2024年1月出版という最新の著作です。 したがってこれまでの各種専門家による最新の研究成果も織