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思想(哲学と宗教)

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価値観の学問そのものといって良い哲学、価値観そのものといってよい宗教を勉強する事で「価値観とは何か?」に迫りたいと思っています。
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2021年2月の記事一覧

「目的」という概念は人間的な考え方

お気に入りの番組「NHK BS」の「ヒューマニエンス」を観ていたら、 感染症の専門家武村政春さん曰く 「ウイルスや生き物は、そもそも人間のように目的を持っていない」 「目的というのは人間的な考え方」 さすがウイルス研究者ならではの発言でウマいいい方だなと早速メモ。そうです。「目的」という概念を持っているのは人間だけ。でも人間も生き物の一種という逆説。 世界像を「ファクト」と「ロジック」で生成するサイエンスの世界では、生物には「生きる目的」はないのです。したがって「な

プロボノ活動を通じた新たな世界観の構築

弁護士系の米国ドラマ「スーツ」や「グッドワイフ」「グッドファイト」などをみていると、しょっちゅう耳にするのが、弁護士が無償で弁護する「プロボノ」という社会貢献。 特にスーツでは、若い方の主役「マイク」が無償の「プロボノ」への意識が高く、「プロボノ」に特化した事務所にも積極的に参加していたのをよく思い出します。 私自身アーリーリタイア以降「自分のキャリアを活かせるような、ボランティアってないんだろうか」と探していたところ、日本にも「プロボノ活動」があったのです。 プロボノ

「ギリシア神話」のたしなみ

ギリシア哲学理解の一環として、ギリシア神話の全体像を掴むべく購入&読了。 著者自身あとがきで「骨と皮ばかり」と述べているごとく、膨大なギリシア神話の世界を新書1冊で収めるのは無理があり、神々と英雄の名前を追っかけ続けて追っかけ続けて、そのまま読み終わってしまう、という印象。1964年出版の新書なので致し方ない。 これではどうしようもないので、途中から神々と英雄の系図を自分で作成しつつ通読する方法に変えてみたら、なんとか大雑把には全体像が理解できたという感じ(下図参照)。

横須賀「走水神社」にてオトタチバナを想う

昨日は、天気が良かったのでサイクリングがてら、横須賀「走水神社」に行ってきました。走水神社は、東京湾岸各地の名称の所以ともなったオトタチバナを祀ってある由緒ある神社。 「思想の地形史」の「湾」では 海に面した鳥居をくぐると、山道がまっすぐに延びている。その右側には社務所や、オトタチバナの姿を刻んだ「舵の碑」がある とのように、社殿の石段を登りつつ振り返ると 東京湾に面していて、 神社の裏山まで登ると美しい東京湾の風景が望めます。内房の工業地帯もくっきり。 記紀神話