アフリカに紛争がなくならない理由
どうも。皆さん。こんにちは。
ガーディアンです。
今日は、「アフリカに紛争がなくならない理由』というテーマで話していきます。
まず、初めにアフリカに紛争がなくならない原因について述べていきますが、原因は様々です。そのなかでも、主に3つの原因が、大きく関わっているとされています。
1・トピック
①本来のアフリカ
②アフリカへの植民地支配
③アフリカで起きる紛争の原因
④武器ビジネス
そもそも、アフリカ人の野蛮な文化や伝統がアフリカで続く紛争の原因になっているという誤解が生じているが、アフリカで起きている紛争の原因は様々ある。その多くがアフリカで問題となっているヨーロッパ諸国による帝国主義による分断と、武器ビジネスが問題のきっかけになっています。
2・本来のアフリカ
人類発祥の地は、アフリカ大陸にあるエチオピアを始めとしたアフリカ地域の各地域から人類が誕生した。人類誕生当時は、狩猟採集民族として、自給自足のような生活を営んでおり、また時代が進むと、焼き畑農業のような焼畑耕作といわれる農業の手法を用いたりしました。当然、こうした流れの中で争いがなかったかと言われれば、そうではなく、争いもあったが、氏族(別名:クラン)とも呼ばれる土地に対する帰属意識を持つ民族集団が争いをすると大きな被害を及ぼすという観点から争いをしないように、紛争をしないように紛争を予防するなど、万一、紛争が起きてしまった場合でも、拡大させないように長老の話し合いをもとに戦争を起こさないように努めていました。
3・アフリカへの植民地支配
◎大航海時代
15世紀末、スペインやポルトガルを始めとしたヨーロッパが世界各地に次々に植民地支配を実施。いわば、大航海時代。一般的には、『マゼランが世界一周した。』や『コロンブスが、新大陸を発見した。』など、凄い歴史のように捉えられていますが、アフリカ史にとっては、悲劇の始まりにしかなりません。
勝手にやってきたヨーロッパの人たちが、古くは古代エジプト、それ以前まである長い歴史があるアフリカを『アフリカには歴史はない。』と勝手に歴史をなかったことにしようとした。そして、アフリカにある湖や川など、勝手に命名し、挙句の果てには、アフリカの土地を分割し、奪取。また、現地にいた原住民を野生動物のように扱い、鎖につないで生活させられるなどの、あまりにも非人道的すぎる行いを数々、実施。最終的には自分たちに気に食わないものは次々に虐殺。すなわち、ジェノサイドを実行しました。
○ジェノサイド
ジェノサイド。別名では大量虐殺とも呼ばれる非人道的行為。
正確な犠牲者数は分からないが、推定で18世紀初頭の当時の世界人口の約6億人のうち、約25%の約1・5億人もの人々が、犠牲になった可能性が高いといわれています。
4・アフリカで起きる紛争の原因
①奴隷貿易
・アフリカが悲劇の地になった根本的な原因である奴隷貿易
それは、同時にアフリカ人同士を戦わせる悲劇の始まりでもあった。
15世紀末にポルトガル人がアフリカ大陸にやってきて以来、約400年続いた悲劇の始まりである奴隷貿易。その時に拉致された人数は推定1500万人。
この時に連れ出されてきたアフリカ人はアメリカ大陸や西インド諸島に運ばれました。
・強制労働
アフリカから拉致され、西インド諸島などに連れて来られたアフリカ人は、まるで家畜のように扱われ、ムチで打たれながらプランテーションで強制労働を強いられてきました。
勿論、こうしたヨーロッパ人に対して反抗する人もいましたが、銃などの近代兵器を所有する圧倒的力の差により反撃することはできない状況でした。
また、自分たちに従うアフリカ人には銃を提供し、他の民族を襲わせるなど、いわゆる奴隷狩りを開始させたのです。沢山の奴隷を集めたものには、もっと多くの銃を渡したり、装飾品などを与え、アフリカを分断し、今まで続く紛争の原因ともなりうる原因を生み出したのです。例を挙げるならば、ウガンダ内戦やルワンダ内戦の構図が、それを物語っています。
②ヨーロッパによる分割統治
1864年に、現在のドイツの首都であるベルリンで開かれたベルリン会議。
この会議によって、ヨーロッパ諸国がアフリカをどう支配するかを定め、結果的にアフリカを分断するきっかけの出来事にもなりました。
このベルリン会議によって、今もなお残っている国境線をアフリカ地域の国々の意見を聞くことなく引き、領土を決めてしまったのです。
・『間接統治』という方法でアフリカ支配。
ヨーロッパが、部族単位でグループ分けにして、その部族のリーダーには権限、地位、武器などを与え、優遇、そしてリーダーが住民を直接支配することによって、同じアフリカ人なのにも関わらず、強制労働をさせるなどで、怒りの矛先をアフリカ人同士に向けさせた。
⇒こうした分断統治は、ルワンダ内戦/ウガンダ内戦/コンゴ内戦、あるいは今も続いている南スーダンでの内戦など、多くのアフリカ諸国に影響を及ぼしている。
4・武器ビジネス
アフリカの紛争を引き起こす原因は、これまで述べてきたような原因もそうですが、やはりアフリカの紛争を長期化させているとも言えるのが、武器ビジネス。
そもそも、紛争を続けていくには3つ必要なことがあります。
①武器
②資金⇒
③情報・知識
武器が無ければ、大人数を組織して戦うことが出来ない。
資金がなければ、紛争を起こすことや継続させるのが難しくなってしまいます。
情報・知識がなければ、軍事作戦の計画・兵士への教育、武装グループの統率が出来なくなってしまいます。
◎武器ビジネスの目的
①利益獲得
武器ビジネスによって利益を得たいのは、武器を生産・開発している国や企業が武器を売って利益を得たいからです。
今、アフリカの紛争で使用されている自動小銃や機関銃などの小型武器は、8億7500万丁、確認されています。これらの小型武器の生産に関わっている企業は、少なくとも世界92カ国1249社以上だと言われています。
また、植民地時代に白人の宣教師たちが、アフリカに武器を持ち込んで以来、小型兵器を含めた兵器を大量生産しているのは大国です。冷戦時代はソ連とアメリカの代理戦争のために大量の武器がアフリカ地域にも大量に入ってきました。また、冷戦後には備蓄していた約7000万丁もの小型兵器がアフリカの紛争地域に拡散された。
さらに、英仏米が武器貿易によって得ている収益が、毎年、イギリス・フランス・アメリカがODA(政府開発援助)に支援している全額よりも多いというショッキングなデータもあります。
②援助と投資
資金(援助と投資)を得るために、一部の住民などを利用し、権力のある者が富を独占。すなわち独裁政権のような構図が生じてしまいます。要するに権力のある人たちが、支援や援助によって入ってきたお金を困っている人に渡すのではなく、奪い取ってしまうようなイメージです。
※ルワンダ内戦やコンゴ内戦に対しては、近々投稿します。
今日は以上です。最後まで読んで頂き有難う御座いました。
参考文献
小川真吾 著『僕らのアフリカに戦争がなくならないのは、なぜ』合同出版 2015年
原貫太 著『世界を無視しない大人になるために』2017
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