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「最も大事ポー」? メディアの誤字脱字は信頼度に直結

メディアの誤字脱字を見つけるのが密やかな楽しみという趣味の悪い(?)ものを記したことがある。これも去年見つけた東スポweb記事。去年IOCバッハ会長が橋本聖子さんとの会談で「最も大事なのは中国の人々」と発言してしまったニュース。覚えている方もいるでしょう。「最も大事ポーのはチャイニーズピーポー」という記載があった。暫くして記事は訂正された。ネット記事はすぐに訂正できる「お手軽さ」の一例でもある。

もちろん今はURL無効になっている

ハッキリ言って目くじら立てる必要もない。ただ、間違いの程度にもよるが数万、数十万、数百万人を相手とするメディアで誤字脱字があれば私は信用しない。たった一人で書き、そして掲載していることがわかるからだ。校閲がいたとしたらなおさらダメだ。機能していないことになる。(チェックする人がいない、チェック機能が働いていない)

メディアのミスをあげつらうのが趣味ではないが、なぜ信用しないことになるかというと、相手(メディア)から厳しい質問に対して回答する立場にあるからだ。

メーカーで広報をしている。ベテランといわれる域に達しているが今でもメディアに対する時は緊張する。一言一句考えてどこを切り取られても大丈夫なように話をする。うっかりしゃべり過ぎて「今のはなかったことに」は通じない。相手はそれを待っている。そしてそれが記事化されれば(もしそれが未公開案件であれば)、自分がリークしたことになる。

毎日がそのような臨戦態勢というわけではないが、それほど気を遣っているということだ。だからこそ、きちんと伝えたつもりの真意が伝わっておらず、記事の見出しが間違っていれば即刻「申し入れ」をする。間違いとまでいかなくても、明らかにミスリードを誘うようなタイトルもあったりする。

しかしながら、ほとんどの場合、メディア側は本当の誤字脱字以外は訂正しない。「私たちはそう解釈したから、ああいう見出しを立てた」とか、「貴社を応援するつもりで書いた」などという記者もいる。

広報に関する書籍では「記者と良好な関係を保つ」は必ず触れられている。
毎日そこまでハイテンション案件を扱っているわけではもちろんないが、そうしたやりとりがあればこそ、「真意が伝わる」以前の誤字脱字には、がっかりを超越してしまい、「あんた、やる気あるのか」と思ってしまう。

さて、大口をたたいたが、本稿に誤字脱字はないだろうか・・・。


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