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猫と私

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猫と私の関係についてツラツラと書き連ねます。 猫を飼いたい、猫を家族に迎えたいと思う方などにとって、なにか伝われば嬉しいです
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記事一覧

猫と私 #4 僕らの居場所は言わにゃいで(前編)

猫と私 #4 僕らの居場所は言わにゃいで(前編)

コロナが猛威を振るう少し前、私はウェブメディアで連載を持たせていただいたことがある。タイトルは「#僕らの居場所は言わにゃいで」だ。

タイトルに#(シャープ)がついている事からお分かりいただけるかと思うが、「#僕らの居場所は言わにゃいで」は、SNSで用いられているハッシュタグであり2024年2月現在、各種のSNSで50万件ちょっとの投稿が行われている。めちゃくちゃ多いかと言われればそんなことはない

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猫と私 #5 僕らの居場所は言わにゃいで(中編)

猫と私 #5 僕らの居場所は言わにゃいで(中編)

私には20年近く通って、猫の写真を撮ったり、触れ合ったり、時には地域の人の手伝いで猫を捕まえて病院に連れて行ったりしている場所がある。そこは昔から他の地域に比べて自然に流入してくる野良猫は少ないが、捨て猫が多く地域の人たちは困りながらも何とか猫たちと共生していた。
私がその土地で猫の写真を撮り始めたころはブログ全盛の時代、SNSはmixiが主流で、芸能人ならいざしらず、個人の発信を見ている人の数は

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猫と私 #6 僕らの居場所は言わにゃいで(後編)

猫と私 #6 僕らの居場所は言わにゃいで(後編)

私が出会った当時のグレッチはまだ生後3,4ヶ月の子猫だった。
同じ月齢の子猫5匹と、1歳前後の若い猫3匹、比較的高齢な洋猫1匹が同じタイミングで捨てられた。高齢の洋猫はお腹に授乳をしていたような形跡があり、おそらく子猫たちの母親なのだろう。3匹の若い猫たちも慕っていることから、これらは家族セットで捨てられたのかもしれない。

若い猫トリオと老猫はすぐその場所に馴染み、5匹の子猫もまた徐々に活動的に

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猫と私 #3 居場所は自分で決める

猫と私 #3 居場所は自分で決める

その日、私が仕事を終えて家に帰ると、家の中にいる猫たちの様子がいつもと違っていた。そわそわして落ち着かない様子で、しきりに私の部屋を気にしている。
当時、猫と一緒に寝る習慣がなく(というか、一緒に寝てくれないので)自室の扉は常に閉めている状態だったし、猫たちも普段は部屋に入りたがりもしていなかったのだが、やたらと部屋の前でソワソワしている。
何だろうと思いながら扉を開けた瞬間、冬の冷気が私の肌を刺

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猫と私 #2 その名はマイケル。粗暴につき

猫と私 #2 その名はマイケル。粗暴につき

今から十数年ほど前。
その猫はある朝、突然現れた。

大柄な茶トラのオス猫。
漫画のホワッツマイケルに似てなくもないが、やや粗暴な雰囲気。じゃりン子チエで土佐犬を半殺しにしたアントニオのほうが近いかもしれない。

とりあえずゴハンを出すとウーウー唸りながら家の猫たちの4倍くらいの量をペロリと平らげるところを見ると、どうやら腹が減っているようだ。空になった皿を下げようとしたところ猫パンチをお見舞いさ

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猫と私 #1 私は「猫を飼いたい」と主張したことがない

猫と私 #1 私は「猫を飼いたい」と主張したことがない

我が家には現在、4匹の猫がいる。
4匹となると一般的な感覚で言えば「かなり多い」部類になるが、一昨年(21年9月)に亡くなったチョンマゲ、今年(23年4月)に亡くなったイチコを含めて最大で6匹いた時期もあり、さすがに私も「結構たくさんいるな」と思っていたし、6匹飼っていることを知ると人は「猫がお好きなんですねえ」と呆れたような顔をされることが少なくない。

が、実は私はこれまで「猫を飼いたい」と口

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