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ズラリ悪党!5万の花とハンサムガイ!

新型ガン痛快炸裂!
花と嵐とハンサムガイ

ロマンス劇場脇のポスター「花と嵐とハンサムガイ!」より

つうわけで、新年初宝塚を観てきました。
今もどうにかこうにか、苦しい状況の中、
細心の注意払って上演してくれていることに感謝を。
その姿勢に恥じない観客で居たいよな。
花組公演の安全な再開、心から願っております。

さて今回の演目のタイトルは「今夜、ロマンス劇場で」
映画が原作の舞台で、演出は小柳奈穂子先生。

以前Shall We dance?も宝塚で舞台化されていた先生。
最近では、どアタマからトップスターが波動砲を打つ演目が印象的だったよな。

「今夜、ロマンス劇場で」のシャレオツなポスター

どんな話か簡単に言うと
主人公、牧野健司は「京映」という映画会社の助監督。
撮影所での仕事を終え、映画館「ロマンス劇場」の主人である本多に
なけなしの金を払い、今日もお気に入りの映画を貸切で観ていた。
何度も同じ映画を観る健司に対し本多はぶっきらぼうに告げる。

「そのフィルム、明日売ることになった。」

フィルムはもうここにしか無いらしく、
映画マニアのお眼鏡に留まってしまったらしい。

映画の中のおてんばな姫のヒロイン「美雪」に恋をしている健司は
神様に願う。

「どうか!」

スクリーンに流れる映画も佳境。
城の外に出たい美雪は時を同じくして月の神様に祈る

「どうか私を!外の世界へ!」

その瞬間、
雷の影響で電源が落ち真っ暗になったロマンス劇場。
あたりを探る健司。

そこに現れたのは
ラムネ瓶片手に無礼者!と健司をいなす
映画の中の登場自分物、「美雪」その人だった。

ロマンス劇場の雑なあらすじ


という、メインの二人のラブストーリーがあるわけなんすけど。
すごいね、いいんすよね。
もうね、なんなら最後にゃ泣けました。あけましておめでとうございます。
ってね、最高なんすけど、ちょっとね一回置いといて。

「今夜、ロマンス劇場で」の話をするなら
この人の存在を無視するわけにゃあいかない。


生きる名言製造機、京映の誇る大スタア!
噂に名高きハンサムガイ!
俊藤龍之介(しゅんどう りゅうのすけ)たぁこの人だ!

「俊藤の心は碧空(あおぞら)のように広い。
・・・並の俳優なら、血の雨が降ってるゼ。」

主人公健司の不手際でペンキをぶっかけられてもこの対応。
また演じてる鳳月杏(ほうづき あん)さんが
シブい昭和の大スタアにしか見えないんすよホント。

カァ〜ッ俊藤さん、かぁっこいい〜〜!!

なんつうか「イケメン」じゃなくて「ハンサム」なんすよ。完全にな。

おいおい、ここにパラソルを立ててぇよ。
俊藤さんが眩しすぎて、太陽が嫉妬しちまわねえようにサ・・・。

撮影所に乱入した美雪があまりにも「マブ」だったため
映画のヒロインになってほしいと
大スタア俊藤龍之介として話しかけるも

「無礼者!」
「お前、頭がおかしいのか!?」


等言われて最終的に気を失うほどブン殴られる。

その後出てきた俊藤さん曰く、

「美人はあれくらい気が強い方が良い。」

器が違うぜ、俊藤さんよ。
ハンサムガイほどの大スタアも
マブいあのコにゃ敵わねえ。

そうして機嫌を損なうこともなく、
撮影再開した俊藤さんは
ミュージカル映画「怪奇!妖怪とハンサムガイ!」の収録中、
宝塚らしい羽根を背負って登場し

「レッツ輪廻〜〜〜!!!輪廻輪廻〜〜!!!」

と歌い踊ってる最中、
一度ダイナマイトで爆破されてしまうんすけど
その時に関する名言も素晴らしいんすよね。

「世界が輝いて見えました。」

クゥ〜〜ハンサム!!ハンが完全にサム!!
一番輝いてたのは俊藤さんだぜ!!ヨッ!大スタア!!

「人は爆発すると世界観が変わる。」


へへ、俊藤さんの前じゃ、
ネガフィルムも思わずポジになっちまうに違いねえや!


これは「怪奇!妖怪とハンサムガイ!」
クランクアップ後インタビューでの一節なんすけどね。

いやズドンとね、射抜かれました。
ここで「生まれ変わった」とか
「輪廻」に関するワードを入れて
怪奇!妖怪とハンサムガイ!の宣伝もスマートにこなしちまうってオイオイ!!

さすが大スタァはいつでも映画を考えてやがる。
カァ〜〜ッ!
これが京映を背負う漢!生き様全てが広告塔!
ニクいぜ!俊藤さん!
つってね。

惚れ直しちまうわけ。ハンサムガイに。
心の指笛鳴らしまくっちゃうよな。
ま、現実で小粋に指笛鳴らせた事ないんすけど。
大体の人は指笛を鳴らそうとして初めて己の指のしょっぱさを知る。

クランクアップ時の俊藤さんは歌舞伎の獅子の格好してんすよね。
もうどんな映画だったんだよつって。
頭振り回すやつ、やったんすか?って。
なんで隣の白雪さち花さんは一言も喋らねえのに存在感がグンバツなんだ!?つって。

俊藤さんのことだから多分、首一回壊してますよ。
生半可に伝統芸能に手出すタイプじゃねえんだよあの人は。

妖怪とハンサムガイの映画の内容が気になって仕方ねえよ!!!!

冒頭の「花と嵐とハンサムガイ!」の謳い文句を見るに
過去映画では新作の痛快ガンアクションもこなしてんすよね。
5万の花と一緒に。考えれば考えるほど、

画面見えねえほど桜吹雪、舞ってんだろうなぁつって。

俊藤さんが遠くで朧げに白い歯をハンサムに光らせながら
よく見えないガンアクションしてんすよ多分。

口とかに花びら入りまくってんだろうな。
あの年末の紅白の時の東京事変ぐらいの桜吹雪降ってんだろうな。

それでも俊藤の口に飛び込んでくるのは仕方ない。
なんつって、笑顔なんだろうな。カッコいいぜ。

花と嵐とハンサムガイ!観てえ。

石原軍団の映画を観た帰りみてえに、
なんとなく肩で風切って歩いちまうんだろうな、
ハンサムガイシリーズを観た帰りは。

その観客の一人になりたい、そう思いましたね。

アンタが一番マブいゼ!ハンサムガイ!

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