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授業の様子⑱:グローバルスタディーズ学科

今回は、グローバルスタディーズ学科の2年次の学生が必修科目として学ぶ「現場学2」の授業の様子を紹介します。この授業では、3年次に行う「海外長期フィールドワーク」に向けて、現地についての情報を集め、現地のことを理解し、その後、計画書づくりに挑戦します。1月17日の授業では、マルマラ大学の山本直輝先生を招き、海外長期フィールドワークの渡航先としてトルコを選んだ学生を前に、現地で注意するべきことや、トルコの文化、トルコ語の基礎について講義を行ってもらいました。その後、質疑応答、ディスカッションを行いました。

講義・ディスカッションの様子①(2023年1月撮影)

まず、現地での注意事項としては、例えば、犯罪に警戒することが大事であることを教えられました。もちろん、トルコ人の多くは優しい人たちなのですが、観光客相手にボッタクリを行う人も少なくありません。知らない人の誘いに乗ったり、知らない人から物をもらったりしないように注意する必要があります。加えて、一人歩きを避けることや、いざという時のための緊急連絡先を常に携帯するように教えられました。これにより、頼れる人がいることをアピールすることで事件を未然に防ぐ効果があるそうです。

また、現地の人たちとは異なる服装をしていることも、犯罪者に目をつけられる原因の一つです。加えて、トルコはイスラム教の国なので、露出の高い服装は避ける必要があります。モスクなどの宗教施設に入る時には尚更です。これについては、現地のショッピングモールで購入した服を着ることで日本人らしさを薄め、犯罪者から目をつけられ難くできるというテクニックを教えてもらいました。

講義・ディスカッションの様子②(2023年1月撮影)

次に、トルコの文化については、オスマン帝国時代に始められたもの、1923年に成立したトルコ共和国になってから始められたものの大きく2種類の文化があることを教えてもらいました。前者には、例えばマーブリングアートがあります。マーブリングはオスマン帝国時代に大きく発展し、その後、オスマン帝国を旅していたヨーロッパ人から世界中に伝えられました。一方、後者には、例えばチャイ(お茶)を飲む習慣があります。これは、19世紀後半になって移り住んで来たペルシア人を中心に、トルコ共和国になってから広まった新しい習慣です。政治体制の変化が文化の変化を伴っているというのは興味深いお話でした。

最後に、トルコ語については、語順が日本語と似通っており、そのため単語を覚えることで容易に話せるようになると教えてもらいました。さらに、下手でも自信を持って話すと相手に通じ易いことや、友達を作ると上達することなど、トルコ語習得の秘訣を教えてもらいました。山本先生は、トルコのテレビ番組に何度も出演するなかで、こうしたコツを会得したそうです。講義の最後に「adınız ne?(お名前は?)」「benim adım Tanaka(田中です)」のような簡単なトルコ語の挨拶を参加者皆で順番に行いました。

講義・ディスカッションの様子③(2023年1月撮影)

学生皆が、この授業で得た知識を活かし、現地で大きな成果を上げてくれることを願っています。

2023年1月30日 
國分圭介(グローバルスタディーズ学科教員)

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