調査の現場④:グローバルスタディーズ学科
ミャンマー出身の私は、日本食は今や世界のグルメになりつつあると感じています。そのような思いに至ったのは、最近、出張したタイで発見した新しい日本食がきっかけです。
まず、バンコクのスワンナプーム国際空港で乗り継ぎのときにお店などを見て回っていたら、なんと見慣れた「おでん」ではありませんか。しかし、「おでん」は「おでん」でも日本で見慣れない具材がありました。例えば、「チーズ入り魚すり身」「チーズボール」「かにかまチーズ」といったようなチーズ系。だいたい1つが12~22バーツ(約53円~96円)だったので、日本より少し安いくらいです。
次は、チェンマイ「ホワイトマーケット」という名のナイトマーケットで見つけた「たこ焼き」です。日本では「たこ焼き」というのは「たこ」しか具材として入れないので、「たこ焼き」=具はタコというイメージしか頭になかったのですが、なんと「サーモン」や「カニカマ」がたこ焼きの具材として使われていました。また、油多めでカリカリになるまで焼いていました。店員3人の若い男女に日本人かと尋ねてみると、何を聞いて来るのかと不思議そうな顔で「いいえ」の回答。どうやらタイ人のようです。
最後は上記と同じナイトマーケットで見つけた「餃子」です。日本と同じく、豚やエビの餃子がありましたが、なんとまたまた斬新な「チーズ」「タコ」を具材として使っているものを発見しました。下処理した餃子(写真3)を油たっぷりで揚げるスタイルの調理でした(写真4)。餃子にタコやチーズを入れる発想は「すごい!」と感動するものの、試してみようと思わなかった心の小さい自分がいました。結局は「豚」「エビ」「シイタケ・キャベツ・ネギ」というオーソドックスなものを注文し、美味しくいただきました。
出張中のタイ(バンコクとチェンマイ)で見つけた日本食は、今まで日本で食べなれていたものを具材のアレンジによって新しく生み出されたものでした。ここから学んだことは、人は慣れると固定観念が強まってしまう傾向があるということです。自分も日本にあまり慣れすぎないように気を付けて、常に色々な視点を持ちながら日本で生活したいと思います。
2023年1月23日
ナンミャケーカイン(グローバルスタディーズ学科教員)
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